2018年のベスト。今年も順位ではなく鑑賞順で。
1 スリー・ビルボード:マーティン・マクドナー
2 ハッピー・エンド:ミヒャエル・ハネケ
3 ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書:スティーヴン・スピルバーグ
4 聖なる鹿殺し:ヨルゴス・ランティモス
5 ザ・スクエア 思いやりの聖域:リューベン・オストルンド
6 ファントム・スレッド:ポール・トーマス=アンダーソン
7 犬ヶ島:ウェス・アンダー . . . 本文を読む
「下妻物語」でオーソドックスなバディ・ムービーを新鮮な語り口で提示してMTVデフォルトの世代を熱狂させ,「告白」で超弩級のブレイクを果たした中島哲也監督。そのまま順調に日本映画界の屋台骨を背負う存在になっていくものと思っていたら,インターバル4年の後に発表した「渇き。」で,まさかの転倒をしてしまうものの,これもまたひとつのサプライズと諦めて次作を待っていたファンも多いのではないか。私もそんなファン . . . 本文を読む
夏に公開された「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」は,正統派のホラーとして私を存分に怖がらせた上で,ラストのワンカットによって3つの物語をつなげつつ,冒頭のショットの種明かしをするという,「カメラを止めるな」に勝るとも劣らない見事な「回収劇」を展開した作品だった。その完成度の高さの割に世間の話題に殆ど上らなかったことは残念ではあったが,その秀作とタイトルだけはよく似た「ア・ゴースト・ストーリー . . . 本文を読む
過酷な麻薬戦争を描いて,エミリー・ブラントに「闘うヒロイン」という強烈なイメージを附加した「ボーダーライン」は,監督のドニ・ヴィルヌーヴにとってもその激しいアクション描写によって「ブレードランナー2049」へと繋がる道を切り拓いた重要な作品だったと言っても良いだろう。ただ,敵は誰であろうと徹底的に叩き潰す,というメッセージが鮮烈だったラストに,続編が作られる気配は感じ取れなかった。加えて監督も交代 . . . 本文を読む
「百貨店大百科」という,デパート発祥の地からやって来た賑々しいタイトルに惹かれてデビュー作品を観てからもう四半世紀。三谷幸喜氏が好んで取り上げそうな題材を,三谷作品とはまったく異なる軽やかな映画的なリズム感でまとめ上げた佳品から一貫して,大都会を舞台に若者の煮え切らない,しかしリアルな生活を描いてきたセドリック・クラピッシュがブルゴーニュに脱出するとは!フランスから遠く離れた日本において主要な政策 . . . 本文を読む
当初は残留が目標だった札幌にとって,残留を賭けた試合になることだけは避けたかった最終戦が,よもや世界へはばたくパスポートとなるACL出場権を争う試合になるとは誰が想像しただろう。勝てば3位の鹿島の結果に関係なくACL出場のチャンスが得られる広島との直接対決となった最終戦。3万4千人を超える観客が詰めかけたが,残念ながら開幕戦でやられた相手にリヴェンジを果たすことは叶わなかった。
前線で4人の選手 . . . 本文を読む