子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2012年五輪男子アジア地区予選 日本代表対シリア代表【2:1】

2011年11月27日 21時45分31秒 | サッカーあれこれ
バーレーン戦に続いて怪我で山村を欠いた日本は,ボランチの扇原の相棒に前の試合で途中から出場した山口を持ってきた。日本U-22代表はそのポジション以外,バーレーン戦と選手の変更がなかったのだが,グループ最大の難敵と見られるシリアに対して,前半はまるで全く違うチームであるかのように滑らかにボールを廻し,サイドを崩しては,クロスを入れ続けた。 前半ロスタイムに入る直前に決めた濱田のヘディング・シュートも . . . 本文を読む

映画「恋の罪」:GUILTY OF ROMANCEという英題だが,どこにロマンスがあるのやら?

2011年11月23日 21時04分29秒 | 映画(新作レヴュー)
既に次の公開作である「ヒミズ」と,ここまで大切に育ててきた女優神楽坂恵との婚約に話題が集中している感のある園子温だが,完成後じっくりとお披露目の時を待っていた「恋の罪」が遂に公開された。公開後1週間を経た場内には,でんでんの怪演が光った前作の「冷たい熱帯魚」の時にはあまり見かけなかった女性客の姿が,ずいぶんと目に付いた。徹底的なシゴキで女優を開眼させてきたと言われる園子温が,新たなターゲットに選ん . . . 本文を読む

映画「コンテイジョン」:風邪気味の方は咳が収まってから劇場へ…

2011年11月19日 23時38分16秒 | 映画(新作レヴュー)
グウィネス・パルトロウの咳で始まり,時を遡って彼女が感染した直後,自分がどうなっていくのか知らずに笑顔を見せるラストまで,場内の空気はピンと張り詰め,咳ひとつ出来ない状態が106分間続く(私の2列くらい後ろのおじさんは,そんな空気にお構いなく咳をし続けていたけれど…)。今回はかなり地味目ではあるが,スティーブン・ソダーバーグお得意のオールスター方式のキャストをシチュエーション毎にうまく配分して,重 . . . 本文を読む

ERIC CLAPTON & STEVE WINWOOD JAPAN TOUR 2011 at 北海きたえーる (2011.11.17)

2011年11月17日 23時10分16秒 | 音楽(新作レヴュー)
端から端までぎっしり埋まったアリーナ席を見渡すと,年代的にはロック・コンサートなのか,はたまた「川中美幸ショウ(行ったことはありませんが…)」なのか,判然としない客層だった。エリック・クラプトンが既に札幌ドームで単独ライブをやったことがある影響なのか,取り立ててファンという訳ではなくともビッグ・ネームなので取り敢えず観ておこう,と思ったかもしれない若い人の数は,非常に少なかった。 そんな日本の縮図 . . . 本文を読む

2014年W杯アジア地区3次予選 日本代表対北朝鮮代表【0:1】

2011年11月15日 18時39分05秒 | サッカーあれこれ
北朝鮮はウズベキスタンでのアウェー戦を落とし,3次予選での敗退が決まったことでモチベーションが下がるかと思いきや,平壌での22年振りの日本戦という特別のシチュエーションに奮い立った。殆どアフターすれすれの際どいチャージばかりながらも,日本を遙かに上回る寄せのスピードと圧力で,ホームの試合を制した。 芝の長さ自体は4~5㎝あるにも拘わらず,施工後10年を経てその殆どが寝てしまっているために,土のグラ . . . 本文を読む

映画「ハラがコレなんで」:みんなで光子の真似して,昼寝して風向きが変わるのを待ちましょう

2011年11月12日 11時13分20秒 | 映画(新作レヴュー)
妊娠9ヶ月。金なし。家なし。夫なし。それでも心意気は江戸っ子,行き過ぎる雲を追いかけて,風の向くまま,気の向くまま。 「ハラがコレなの」を除けば,まるで「男はつらいよ」の主人公車寅次郎の鏡像みたいな光子(仲里依紗)が,パワフルに,がに股でスクリーンを闊歩する。 寝たきりの老女も,失業サラリーマンも,斜陽食堂も,店を畳んで田舎に帰る喫茶店のママも巻き込んで,「OK!」を連発しながら世の中を真正面から . . . 本文を読む

2014年W杯アジア地区3次予選 日本代表対タジキスタン代表【4:0】

2011年11月11日 20時31分09秒 | サッカーあれこれ
小さな競技場ではあるが,ゴール裏を除いてほぼ満員のスタンドがなければ,Jリーグ発足前の日本リーグの試合か,高校生選手権の地区予選決勝か,と思われるようなピッチに苦しんだのは,やはり日本の方だった。 おそらく高校生くらいまでは,こんなコンディション,というよりも土のグラウンドで走り回っていたはずの選手たちだが,パスは勿論,特にターンをした時やドリブルでボールを運ぶ際の弾み方に戸惑い,相手ボールにして . . . 本文を読む

映画「ミッション:8ミニッツ」:「トンデモ話」を信じ込ませる映像的な魔術

2011年11月07日 23時29分07秒 | 映画(新作レヴュー)
ケン・グリムウッドの「リプレイ」や北村薫の「ターン」に代表される「ループ」ものには古今東西秀れた作品が多いが,ダンカン・ジョーンズの新作「ミッション:8ミニッツ」もまたその名作群の列に連なり,末永く愛されていくだろうという予感を感じさせる。 「月に囚われた男」で華々しくデビューしたジョーンズだが,デビュー作と同様の「限定された空間に閉じこめられる」というシチュエーションを更に拡げて(縮めて?),繰 . . . 本文を読む

2011年TVドラマ秋シーズン・レビューNO.2:「11人もいる!」

2011年11月04日 22時35分07秒 | TVドラマ(新作レヴュー)
萩尾望都のコミック「11人いる!」のパロディみたいなタイトルを付けられて,テレビ朝日の金曜深夜枠で始まったのが宮藤官九郎脚本の「11人もいる!」だ。 先妻(広末涼子)の子が7人に,光浦靖子扮する後妻の子が一人(加藤清史郎)という子だくさんの大家族に,死んだはずの先妻を加えた11人の貧乏生活を描いたホームドラマ。 話題にはなるけれども,どうにも数字が取れない宮藤官九郎をTV局側が深夜に追いやったのか . . . 本文を読む

映画「フェア・ゲーム」:大女優ナオミ・ワッツ誕生

2011年11月03日 23時29分01秒 | 映画(新作レヴュー)
もともとどんな映画かをしっかりと調べて観に行くタイプではないだけに,この映画が実話を基にした作品であるということも知らず,ただ「ボーン・アイデンティティー」の生みの親であるダグ・リーマンが監督したCIAもので,ナオミ・ワッツが主演しショーン・ペンも出るらしい,という情報だけで劇場に出かけた。だから主役のヴァレリー(ナオミ・ワッツ)が証言するラスト・カットから暗転して,実在のヴァレリー本人が証言する . . . 本文を読む