子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

キリンカップ2009 日本代表対ベルギー代表【4:0】MVPは日テレのアナウンサーだ!

2009年05月31日 22時44分40秒 | サッカーあれこれ
チリ戦とは大幅に先発を入れ替えて臨んだ日本だったが,おそらくはウズベキスタン戦のスターターに近いと思われる今日のメンバーの親和力は極めて高く,素速い判断をベースにみんなでボールを運び,シュートは躊躇なく,というサッカーの真髄が形になった瞬間が幾度も生まれていた。来週土曜日の最終決戦第1ラウンドに向けた期待は高まるばかりだ。 日本が快勝したチリを相手にしたキリンカップ第2試合で,終始ボールを持たれ . . . 本文を読む

2009年TVドラマ春シーズンレビューその3:「白い春」,「スマイル」

2009年05月26日 21時28分54秒 | TVドラマ(新作レヴュー)
(承前) 稲森いずみと板谷由夏という,年齢的にもポジション的にも若年視聴者層には見放されても致し方ないという宣言をしたに等しいキャスティングと,小学生の殺人というショッキングな題材を取り上げたことに顕れていた,冒険的な制作姿勢を見逃してしまったが故にチェックできなかったのが,日テレ「アイシテル~海容~」。そのチャレンジ精神に反応した母親層の視聴者数は私の予想を上回り,ここまでの平均視聴率は13.7 . . . 本文を読む

2009年TVドラマ春シーズンレビューその2:「BOSS」,「ハンチョウ」

2009年05月23日 11時33分00秒 | TVドラマ(新作レヴュー)
(承前) 今期のドラマの中で,目下の所,断トツの視聴率を上げているのがフジ「BOSS」だ。第5回までの平均で16.5%というのは,20%越えが条件とされていた一昔前のヒット作に比べるとやや物足りないが,近年のドラマの中では「さすがは天海祐希」と呼べるだけの成績だ。 米国帰りのキャリア捜査官が,落ちこぼれのスタッフを率い,「ティームとして(ドラマの中で天海がこう連呼する)」凶悪犯罪に挑むという,警察 . . . 本文を読む

2009年TVドラマ春シーズンレビューその1:「臨場」など

2009年05月20日 00時21分27秒 | TVドラマ(新作レヴュー)
今のところ今期一番の話題は,TVドラマの代名詞とも言える「月9」の不振だろう。丁寧な作りに好感が持てたが,それほど話題にはならなかった前期の「ヴォイス」が,最低でも10%を割ることはなく,平均で14.56%(Audience Rating TV参照。以下同じ)を稼いだことと比べると,鳴り物入りでスタートした今期の「婚カツ!」が,4回の放送のうち直近2回で早くも一桁を記録してしまったことは,週刊誌も . . . 本文を読む

J2リーグ第15節 コンサドーレ札幌対FC岐阜【3:0】ようやくホーム完封

2009年05月16日 17時21分43秒 | サッカーあれこれ
札幌にとっては,3対1でリードしている状況から,たった3分で同点に追い付かれ,勝ち点2をスルリと逃してしまうという屈辱を味わった前節から,気持ちの切り替えを求められた大事な試合。 終わってみれば,辛うじて1万人の大台をキープしたサポーター席のあちこちから,「久々にすっきりした!」という声が聞こえる結果となった。セレッソ戦,愛媛戦,栃木戦と劇的な試合が続いたホーム戦で,ついに達成した完封勝利は,殊の . . . 本文を読む

Super Furry Animals「Dark Days/Light Years」:万華鏡大回転

2009年05月13日 23時57分27秒 | 音楽(新作レヴュー)
スーパー・ファーリー・アニマルズ「ダークデイズ/ライトイヤーズ」 「ポップ」というものを突き詰めて行き,やがてプログレに至る,という何ともSFAらしい挑戦となった2005年の「Love Kraft」。そこでの貴重な経験を踏まえて,ポップフィールドに帰還してきた2007年の「Hey Venus!」。充実したこれら近作の勢いそのままに発表された新作「Dark Days/Light Years」は,両 . . . 本文を読む

映画「チェイサー」:後味の悪さ抜群の傑作

2009年05月10日 21時51分09秒 | 映画(新作レヴュー)
何年か前,まだ韓流ブームが起こる遙か以前,「シュリ」が話題になった後くらいだったと思うが,連続殺人事件を題材にした「カル」という韓国映画が公開された。直接的な暴力シーンは少ないのに,正に鮮血飛び散る,という表現がピッタリ来る画面作りが印象的だったが,話題の韓国映画「チェイサー」に出てくる薄汚れた浴室が漂わせる空気は,それを遙かに凌駕するおぞましいものだった。そしてそんなおぞましい場所を舞台にした, . . . 本文を読む

映画「グラン・トリノ」:キャラハン刑事,老人ホーム行きを断る

2009年05月07日 22時16分52秒 | 映画(新作レヴュー)
クリント・イーストウッド監督の新作に接する時は,極力「イーストウッド印」という先入観を持たずに画面に正対するようにしているのだが,今回もまた始まって10分も経たない内に,正確なショットとカット割のリズムによっていつもの快感に我を忘れてしまった。撮影のトム・スターン,編集のジョエル・コックスと組んだ磐石のトライアングルから生まれる「イーストウッド印」の魔法は,主人公が大切に保管していた1973年型グ . . . 本文を読む

映画「ミルク」:ショーン・ペンの演技に唸る

2009年05月04日 10時11分19秒 | 映画(新作レヴュー)
孤独な若者の心象を描いた一連の作品で米インデペンデント界の中心人物となったガス・ヴァン・サントは,どちらかというと自然な演技を重用し,ドキュメンタリー的な映像の作り手という印象があるのだが,1998年にヒッチコック「サイコ」の完全コピーを通じて古典的な映像テクニックの再発見に励むという作業に挑戦している。 当時は何故そんなことをするのか,ユニークな個性を殺すだけではないのかと,作品の出来も含めて理 . . . 本文を読む

映画「バーン・アフター・リーディング」:演技派も5人も揃うと,難しい。

2009年05月01日 23時52分24秒 | 映画(新作レヴュー)
オスカーでの勝利を筆頭に,国内外で絶賛された「ノーカントリー」から1年。しかしジョエル&イーサン・コーエン兄弟は,そんな前作のプレッシャーなぞ何処吹く風とばかりに,「ファーゴ」の後の「ビッグ・リボウスキ」と同様,またもコメディへの挑戦だ。 もがけばもがくほどドツボに嵌っていく愚かな人間をヴィヴィッドに活写した新作「バーン・アフター・リーディング」は,冷徹な人間観察眼に貫かれたお茶目なスリラーとして . . . 本文を読む