チーム関係者内にCOVID-19陽性者が複数出たことで,前節から先発5人を入れ替えざるを得なかった札幌にとっては,初勝利をいまだ手にできないチーム状況と合わせて苦しい試合になることは必至だった。けれども,サッカーという競技はそんな表層的な状況から推察されるよりも,もっともっと奥が深かったようで,蓋を開けてみれば二度のビハインドを許す展開を追い付いて勝ち点1をもぎ取る,という素晴らしい結果を出してみ . . . 本文を読む
「ノッティングヒルの恋人」「チェンジング・レーン」「ウィークエンドはパリで」。昨年9月になくなったロジャー・ミッシェルのフィルモグラフィーを眺めてみると,物語の傾向は様々なれど,どれもハリウッド作品とはひと味違う,「ちょっと毛羽立ってるけどウェルメイド」な手触りが共通しているように思う。1960年代にそんなことが起きたとは信じられない犯罪を扱った「ゴヤの名画と優しい泥棒」もまた,そんな彼の資質が効 . . . 本文を読む
とても惜しい試合だった。レフェリーによっては提示したアディショナル・タイムになった時点で笛を吹く場合もあれば,この試合のようにアディショナルタイムを過ぎた時点でまだ相手陣地内でボールを廻して攻撃態勢に入っていれば,ボールがアウトになるまで笛を吹かないケースもある。提示されたATを30秒以上も経過した時点で同点弾を決められた札幌にとっては不運だったと見えるかもしれないが,盟友アンデルソン・ロペスが頭 . . . 本文を読む
若年性認知症を患った弟を介護した自らの体験から脚本を書いたサリー・ポッターの「選ばなかったみち」は,まだ「老境に入った」とは言えない作家が患う病と,それに翻弄される娘の姿を描いた小品だ。「ノーカントリー」で不条理を絵に描いたような殺し屋を快演する一方で,「愛すべき夫婦の秘密」では,妻=ルシール・ポールのことを愛しながらも女にだらしない情熱的な夫を演じ,妻役のニコール・キッドマンのゴールデングローブ . . . 本文を読む
札幌にとっては勝ち点1を「拾った」試合だった。特に前半はボールを保持しながらも,シュート数が2本というスタッツが示す通り,福岡の前線からの積極的なプレスに何も出来なかった札幌にとって,菅野のPK阻止は大きかった。PKを蹴る前にDAZNの画面に出たルキアンの「PK履歴」の通りに,右脇に飛んだシュートを完璧なセービングで止めた菅野のプレーがなければ,一方的な展開になっていてもおかしくなかった。相変わら . . . 本文を読む