日本が世界に誇る怪獣・SF映画の創造主である本多猪四郎が「生前遺した唯一の本格インタビュー集(本書帯より)」が,生誕100年を記念して新書となって復刻された。
監督の語りがそのまま採録されているようであり,加えて,本当はこの受け答えを基にして第2弾のインタビューも予定されていたこともあってか,読み物としての完成度はお世辞にも高いとは言えない。だが,山形生まれの朴訥とした人柄が滲み出たような語り口か . . . 本文を読む
ミステリー界で「骨」と言えば,「古い骨」に代表されるアーロン・エルキンズのギデオン教授シリーズが有名だ。だが「骨」そのものにこだわり,そこから犯罪を紐解いていく同シリーズとは違い,キャロル・オコンネルの「愛おしい骨」における「骨」は,物語の導入部としての役割を果たすのみで,その実体はミステリーと言うよりも,大がかりで時代錯誤な昼メロなのだった。これが本当に「このミステリーがすごい!2011年版」の . . . 本文を読む