真田広之が流暢な英語を喋り,多国籍クルーの中に自然に溶け込んで演技しているのを観ると,同世代として心からの敬意とエールを送りたくなる。「Mr.ホームズ名探偵最後の事件」でもそうだったが,出自を知らずにハリウッド育ちの「日系人」と言われたら信じ込んでしまいそうな佇まいは,私生活でお騒がせ中の大物俳優「ケン・ワタナベ」とは異なる,独特の味わいがある。
そんな彼の新しい出演作は,「ゼロ・グラビティ」や「 . . . 本文を読む
来場者全員にユニフォーム型Tシャツをプレゼントという,ファイターズ戦では既にお馴染みとなった集客キャンペーンを初めて採用した浦和戦。結果は3万3千人を超える動員となって表れた。しかし普段はドームのピッチとは縁遠いサポーターは,強豪相手に勝ち点3を獲る現場を観た,という結果以外で,心震えるような瞬間には,そう多く出会えなかったのではないか,という気がしている。実質的に11人対9人という圧倒的に有利な . . . 本文を読む
今季のNHKの朝ドラ「ひよっこ」は,前作があまりの出来だった分,余計に素晴らしく感じる部分があることを差し引いても,実に面白い。ヒロインみね子(有村架純)は,超絶的なリーダーシップで事業を成功させる訳でもなく,ひたすら受け身かつ冷静な視座で状況を把握した上で,身の回りに起こることを一つ一つ受け止めていく様を丁寧に描写していくだけなのだが,そのユーモラスなタッチこそ「別嬪」と呼びたくなるような出来だ . . . 本文を読む
人類史上例を見ない高齢化が進展しつつある日本にこそ必要な,天晴れな老人礼賛映画が登場した。アカデミー賞受賞俳優3人をトップに置いた豪華な布陣が売りに見えるが,彼らを支える後方の守りも磐石。映画に常に芸術的なひらめきや新しいアプローチを求める人がどう思うかはいざ知らず,人生かくあるべしという思いが満たされる歓びとエネルギーに満ちた素晴らしい96分間だ。
1979年のマーティン・ブレスト監督作のリメ . . . 本文を読む
アメリカで起こった大きな事件は,往々にしてその結末を知ることなくやり過ごしてしまうことが多いのだが,4年前に起こったボストン・マラソンの爆破事件も,こんな形で解決されたことは記憶になかった。
ピーター・バーグがマーク・ウォルバーグと3度目となるタッグを組んだ新作「パトリオット・デイ」は,地道に足で稼ぐことをベースにする警察捜査の教本のようなスタイルを用い,爆弾テロに立ち向かった人々の奮闘をヴィヴィ . . . 本文を読む
チャナティップ・ソングラシンの加入に続いて,昨年磐田で14得点を挙げたジェイ・ボスロイドの加入を正式に発表した札幌。それだけの実績を上げながら,今季ここまで所属チームがなかったということが,果たして単に条件面での折り合いが付かなかっただけなのか,それとも本人のキャラクターに何か問題があったのか,気になるところではあるが,そんな些細なことは言っていられない状況に陥ってしまった札幌としては,精一杯の補 . . . 本文を読む