仕事やスポーツや芸事を通じて,人の成長と変化のダイナミズムをリズミカルに表現してきた周防正行だが,「それでもボクはやってない」のスピンオフとも取れる前作「終の信託」は,テーマの重さとそれに合わせたかのような重厚な演出と演技は,正攻法で見応えがあるという印象も受ける一方で,周防監督でなければ撮れない作品なのか,という疑問の方が勝ってしまい,残念ながら入り込むことは出来なかった。
監督自身が自作に対し . . . 本文を読む
監督交代後,初めてのホームゲーム。交代自体がやや遅きに失したきらいもあるが,それでもJ1昇格を諦めていないという球団のメッセージは,サポーターだけでなく選手にも伝わっていることだろう。
選手の見極めもある程度出来たであろう3戦目,バルバリッチは前節で3失点を喫したDFラインを3バックという,札幌にとっても実に懐かしい布陣に変えるという英断をひっさげて臨んできた。
その結果は,交替出場選手のチョイス . . . 本文を読む
シアーシャ・ローナン。13歳でジョー・ライトの佳作「つぐない」に出演した少女は,この7年の間に,父親から手ほどきを受けた熟練の殺人者になったり,変質者に殺されるが,亡霊となって復讐を果たしたりと,過酷な人生を幾つも演じてきた。意志の強い眼差しは少女の時のままに,強く美しい20歳の女性へと変身を遂げた彼女は,新作においてもまたもや試練を課される。今度の課題はテロリストとの間で勃発した第3次世界大戦を . . . 本文を読む
4日後に迫ったスコットランドの独立の是非を問う住民投票は,昨日行われた世論調査では不利を伝えられた独立反対派が巻き返して過半数を上回る勢いということだが,独立戦争を経て1949年に共和制へ移行したアイルランドの過酷な現実を背景にした本作の主人公なら,どんな風にこの報道を見ているのだろうか。そんな,映画とは直接関係のない時事を考えてしまったのは,ロンドンで失業して故郷のダブリンに戻ってきた時計職人で . . . 本文を読む
やや遅きに失した感もある監督交代から2試合目。まだベンチに入っていない新監督バルバリッチの顔がマッチデイ・プログラムの表紙となった長崎戦は,手に汗握る展開からどうにか勝ち点3をもぎ取ることに成功した。昨日の代表戦の1/4以下とは言え,9千人を超えたサポーターの拍手は,ひたすら押し込まれた長い長い忍耐の時間を乗り切る強い味方となったことだろう。
前半の試合運びはほぼ完璧だった。都倉の粘り強い走りか . . . 本文を読む