子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

映画「恐怖の報酬(オリジナル完全版)」:確かに画の力は凄いけれど

2019年01月27日 11時47分14秒 | 映画(新作レヴュー)
ウィリアム・フリードキンが1970年代前半に放った輝きは今も色褪せることがない。「真夜中のパーティー」「エクソシスト」「フレンチ・コネクション」。どれも大都会を舞台に,「アメリカン・ニューシネマ」の残滓を感じさせるようなキレのある映像をモダンな編集センスでつないで,高いストーリーテリング技術を発揮した傑作だ。大監督への道を着々と歩んでいたフリードキンだったが,舞台を都会から南米のジャングルに移して . . . 本文を読む

映画「ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー」:これが「家族が全面協力」って,どーゆーこと?

2019年01月20日 10時32分22秒 | 映画(新作レヴュー)
クラプトンの次はホイットニー・ヒューストン。新年早々,ミュージシャンを題材にした優れたドキュメンタリーを立て続けに拝めるとは,なんとも「オールウェイズ・ラヴ・ユー」な気持ちだ。と流れで安易に書いてはみたものの,1945年生まれで存命中のクラプトンに対して,その18年後に生まれながら48歳という若さでこの世を去ったホイットニーの生涯を辿った「ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー」は,フライヤーに . . . 本文を読む

映画「エリック・クラプトン 12小節の人生」:人生も「スローハンド」の指捌きで

2019年01月13日 17時23分56秒 | 映画(新作レヴュー)
「スローハンド」。本作の主人公エリック・クラプトンにつけられた代名詞の由来には主に「あまりにも指の動きが速過ぎて,ゆっくり動いているようにしか見えなかったから」という説と,「切れた弦の交換をしているクラプトンを,呼び戻すために聴衆が行った,ゆったりとした拍手の調子から」という説の二つがあるようだ。その真偽はともかく,それまでこれといった大ヒット曲があった訳でもなく,アイドル的な人気を誇った訳でもな . . . 本文を読む

映画「パッドマン 5億人の女性を救った男」:21世紀の話です

2019年01月06日 11時18分54秒 | 映画(新作レヴュー)
インドにおいて,女性の生理用ナプキンが高価すぎて普通の女性が買えない,という現状を変えようと奮闘する男の話。だが,これはもう誰が何と言おうと,輝けるマゾヒストの話だ。 フライヤーには「不屈の男=パッドマンが起こした"奇跡"にただただ涙」という識者のコメントが大きく掲載されているが,それは嘘だ。私も泣きそうになったが,それは"奇跡"故ではなく,ただただ家族から社会から虐げられてもめげずに,どこがそん . . . 本文を読む