子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2010年J2リーグ第4節 コンサドーレ札幌VSファジアーノ岡山【2:0】重戦車近藤の威力

2010年03月28日 15時25分54秒 | サッカーあれこれ
0対3という得点以上に,内容的に見るも無惨な敗戦を喫したホーム開幕の福岡戦から2週間。守備を強く意識した布陣を敷いたことが功を奏し,アウェーの栃木戦で初勝利を挙げ,チームのコンディションとしては登り調子で迎えたホームの2戦目は,期待の新戦力近藤の底力を見せる,本来の意味での「お披露目興行」となった。

細かいパス廻しでも,個人の足元の技術でも上回っていたのは岡山の方だった。私が知っているようなメジャーな選手は殆どいないにも拘わらず,序盤に顕著だったロングボールを多用したシンプルな攻めを軸に,時折リズムを変えながら繋ぐパスを織り交ぜて,ボールを持ってもすぐに後ろを向く札幌の中盤をほぼ完全に抑えていたように見えた。

札幌の布陣は,左に入った内村が常に中へ中へと切り込んでシュートを狙う体勢を取りたがるために,2トッププラス2ウィングというよりも,3トッププラス右ウィング(藤田)になっていたようだ。先取点はその右サイドにSBの西嶋が絡んだサイド突破からだったが,右サイドを担った藤田は内村とは逆に得点への意識が低すぎるが故に,相手にとっての怖さはゼロに近かったはずだ。前半の芳賀からの見事なパスを決められないのでは,シャドー・ストライカーとは言えない。もっとも本人にその意識がないことが,一番の問題なのかもしれないが。

そんな試合を救ったのは,170cmと小さい(本当はもっと低いかもしれない)のに,独特な位置取りと絶妙なパスカットのタイミングで守備ラインの綻びを繕っていた藤山と,2得点,特に強引なドリブルと思い切りの良い左足シュートでチームを救う追加点を挙げたストライカー近藤だ。
特に近藤の追加点は,後半25分過ぎからボランチがまったくボールを拾えなくなって,DFラインが引いてしまい,35分には左サイドを完全に破られてクロスを入れられた直後だっただけに,正に値千金だった。インタビューの後,バックスタンドに来て挨拶した時も,顔を上げずにそそくさと走り去っていった姿は,チーム久しぶりの日本人ストライカーにはよく似合っていたように見えた。

それにしても石崎監督は,一体いつまで守備のセンスが根本的に欠如しているとしか見えない宮澤を,ボランチとして使い続けるのだろうか。私の周りの席で語られていた批判のうち,最も強く多かったのは宮澤に対するものだった。
だが後半に一度だけ見せた飛び出しは,攻撃のセンスは非凡なものを持っている事の証明のようにも見えた。だからどうしても使うのならば,近藤の1トップの下にシャドーを3枚並べた真ん中しかないように思うのだが,ここが急所になっているという声が,サポーター内に限らず高まっていって欲しいが,どうなるだろうか。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。