子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2012年J1リーグ第1節 コンサドーレ札幌 VS ジュビロ磐田【0:0】

2012年03月10日 23時31分37秒 | サッカーあれこれ
コンサにとっては待ちに待ったJ1復帰戦となる開幕戦。2001年以来2度目となる残留の可能性を占う大事な試合だったが,試合巧者の磐田相手にコンサの守備ラインは一歩も引かずに,見事に勝ち点を手にした。
終盤になって足が攣った選手も多かったようだが,河合に引っ張られたイレブンの闘志は,詰めかけた25,353人の観客に満足と同時に,今後に向けた期待を抱かせてくれるに十分だったと言える。

前半は明らかに磐田が支配する時間帯が長かった。中盤の底から長いパスを供給する山本康と右サイドからゲームを操る駒野,そしてくさびに入るパスを確実に捌く前田遼が中心となってボールを動かす磐田の攻撃は,明らかにJ1の「品格」を見せつけるものだった。
特に駒野のパスとクロスの精度には舌を巻いた。代表で観る限りは特に何ということもないプレーなのだが,リーグ戦の中で見ると群を抜く正確さで,これぞプロというものだった。誠に敵ながらあっぱれ。

それに対するコンサドーレの守備は,時折バイタルエリアが延びることはあるにせよ,必要以上にラインを下げる局面が少なかったのが,最大の収穫だろう。
磐田の決定力不足が目立ったとは言え,ボールを廻されても怖じ気付くことなく,1対1でもひるまなかった札幌の守備陣の勇気が,結果的に勝ち点を奪取することに至った最大の要因であることは間違いない。
その中心にいたCB二人,ジェイドと奈良が今日のMVPだろう。特に先月まで高校生だった奈良は,観ているものの心臓を止めてしまうようなパスミスをしてはいたものの,守備面での貢献は驚くべきものだった。昨季終盤の経験が,元々大きい身体を一回りもふた周りも大きくしてくれたようだ。

その他の選手では,お笑いの「品川庄司」の品川に酷似している期待のFW,前田俊が後半に能力の一端を見せてくれた。1トップのくさび役としては下がり過ぎのポジションもシュートの意識も物足りなかったが,後半の決定機を演出した機転は見事。でも,とにかく早く点を取って安心させて欲しい。
同じく新戦力の山本は,途中まではいるのかいないのか分からない状態だったが,後半スルーパスに抜け出して惜しいシュートを放ったプレーから見違えるようにフィットしていた。ジェイドやキリノ同様に,もう少し時間を預ける必要があるかもしれないが,楽しみはある。

今日のような展開を続けて行けば,少なくとも昨年の序盤の福岡のような状態に陥る可能性は少ないだろう。問題はこれを続けて行けるかどうかだが,勝ち点が与えてくれたものは殊の外大きい筈だ。記念すべき試合に出られなかった宮沢と古田と櫛引の奮起を期待したい。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。