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さみしそうな顔で2階の窓から見送るくん爺です。8月9日(木)から11日(土)までは、くん爺の世話とお留守番をけん兄に頼み、たか爺はさち婆と2人で夏の高原へ。たか爺はお気に入りのフィールドへ通いつめるタイプだし、たまたまさち婆の職場と提携しているペンションが女神湖畔にあったので、けん兄が幼児の頃からもう20年は通っている高原ですね。
家族旅行だった頃は北横岳や蓼科山へ登ったり、白駒池、麦草峠、大河原峠等からのトレッキングを楽しんだり、山麓ではボート、ゴーカート、レンタサイクル、釣り堀、パターゴルフ等でも遊んでいました。でも、子どもってそんなに長くは親といっしょに遊んではくれません。私もそうでしたが、うちのドラ息子たちも上の子は中2から、下の子は中3から家でお留守番です。女の子はもっと早いのかな? 我田引水的にはだからこそ、なるべく子どもが幼いうちから親子でもっと自然体験を! ということになるわけですね。まあ、うちはそれなりに楽しませてはもらったので、多少はさみしさを感じながらもこれ幸いと思うところもあって、この10年はひたすら花よ蝶よの旅を夫婦水入らずで楽しませていただいております。
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ここ数年でコースもほぼ決定。まずは湯の丸高原の「高山植物の宝庫・雲上の楽園」池の平湿原です。標高は2.000mちょっと。夏期の土日祭日はマイカー規制でシャトルバス利用となってしまうため、土日祭日を避けて行きか帰りに寄るしかありません。練馬ICから小諸IC経由で約3時間ですが、途中で休憩したり、小諸ICを下りてすぐの雷電くるみの里で手打ちそばを食べたりしていくと、片道4時間というところでしょうか。9日は8時45分頃に家を出て、12時30分頃到着でした。
今年は池の平湿原に限らず、立派なシシウドが目立ちましたね。たか爺はずっと「ライオンのように大きなウド」というわけねと思っていたので、「立派な」というのもなんか変かと思って改めてググってみたら、Wikipediaでは「強剛な草なので、冬場にイノシシが掘り返して食うのに適していることからついた」となっていました…。でも、ほんとに食うのかな?
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シシウドに来ていたヒメキマダラヒカゲです。秋ヶ瀬に多いサトキマダラヒカゲは樹液に来ることが多いけれども、こちらは山地性で花に来るのでヒカゲチョウという感じがしません。たか爺が一番会いたかったベニヒカゲにはまだ早かったようで、8月末にでも日帰りでリベンジしたいところですね。
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オオバギボウシは里でも見られます。高原で見ると、なんだかちょっと違う雰囲気ですね。そういえば以前、鷲ヶ峰にコバギボウシが群生していてなかなかの花景色でしたが、シカにやられてしまいました…。新芽や葉っぱは人も食べるおいしい山菜なので、シカたがない!? 左奥に咲いているマルバダケブキは、今が盛りという感じでした。咲きはじめのものも載せておきます。
マルバダケブキはチョウが大好きな花ですが、ヒョウモンチョウやセセリチョウの仲間は、素人には頭が痛くなるところ…。これは、コヒョウモンとチャバネセセリになるのかな? 以下もすべて「かな?」レベルでまったく自信なし…。専門家またお気づきの方はHelp me! ご教示ください。
マルバダケブキらしくない花も咲いていました。花弁が細くて垂れ下がらないけど、丸葉の岳に咲くフキには違いない。こちらもちょっと花の形の雰囲気が違うけれども、ニッコウキスゲもまだ残っていました。どちらもなんだかそこがまたかわいい感じです。
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クルマユリは、このあたりでは池の平湿原でしか見たことがありません。でも、車状につく葉っぱも入れて撮っておかないと…。今年は花も大きくて、一番きれいだったような気がします。高原に行くとどこにでも咲いているので、ついつい撮り忘れてしまうハクサンフウロも、早めに撮っておきました。
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キスジホソマダラは初めて見ましたね。ガには見えない? 花弁の先がとがり気味の「らしくない」花も咲いていました。なんかやっぱりかわいいものです。
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エゾカワラナデシコも好きな花です。濃いピンクの花もきれいですが、たか爺としては淡い色のほうがお気に入り。でも、イメージ的にはどうしたって「なでしこジャパン」とは結びつかない…。「ししうどジャパンのほうが合うんじゃないの」って言ったら、「山の花はどれも可憐だから、たんぽぽジャパンかな?」とさち婆です。たくましいなぁ~、がんばってるなぁ~というイメージなので、確かに!? アキノキリンソウも毎年撮り忘れてしまうことが多いので、今年は先に撮っておきました。これはもしかすると、「ミヤマ」が付くほうかもしれません。「宮間」じゃなくて「深山」だけどね!?
ここまではまだ駐車場付近…。このあとようやく見晴歩道へ入ります。さっさと歩いてしまえば1時間半ぐらいですが、いつもこんな調子なので、駐車場が閉まる4時30分ぎりぎりまで4時間コースですね。
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村界の丘の下のヤナギランのお花畑は、まだこれからというところです。さち婆に言わせると「はしり」になるのかな。花は「はしり、盛り、名残り」なんだって。専門用語では何て言うのかちょっと気になりましたが、まあ、たか爺としてもこれでいいかなぁ~。ワレモコウにはやはりアキアカネが似合いますよね。てっぺんにとまっていると「つきすぎ」だけど、これならOK!?
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村界の丘のイブキジャコウソウとタカネイブキボウフウは、小さな花です。「イブキ」は、伊吹山で最初に見つかったとか伊吹山に多いとか、そんな感じの命名ですね。イワインチンは、この時期はまだ蕾の状態です。
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今年はハナチダケサシも目立ちました。あえて歩道も入れた1枚を載せておきます。マルガタハナカミキリも来ていましたね。
ホソバノキリンソウです。イタドリも、高原の花はなんだかちょっと違う感じがします。
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林床のコバノイチヤクソウはもう終わりです。あっ、「名残り」ですね!? ヒカリゴケは、撮ると光らない…。
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クガイソウも今が盛りという感じでした。これはヒョウモンチョウのほうになるのかな? どんどんわからなくなっていきます…。
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見晴岳のコキンレイカとコウリンカ。小金鈴花は、小さな蕾を「金鈴」に見立てたわけです。紅輪花のほうは、たか爺はずっと「光輪」花だと思っていました。これはちょっと不満が残るところ…。まあ、色といい形といいなんとも不思議な花ですよね。
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マツムシソウに来ていたオオマルハナバチです。お腹の先が白い「セイヨウ」がつくハチには困ったものですが…。クジャクチョウは、俳句でいくと「つきすぎ」になるかもしれません!? コマクサ園のコマクサは、さすがに終わりです…。
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アザミはノアザミが「盛り」で、ノハラアザミは「はしり」という感じでした。この花もチョウたちには人気があります。裏は見えないけどウラギンヒョウモンと、オオチャバネセセリにしておきますね…。
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ギンボシヒョウモンとクジャクチョウです。あっ、ロープが…。
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アカバナシモツケです。シロスジベッコウハナアブが来ていたのは、低木のシモツケのほうだったかな。夜の森のスズキベッコウハナアブと違って、いろいろな花にかなり来ていました。
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トモエシオガマは「名残り」で、ツリガネニンジンは「盛り」?
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シュロソウは、今年は少なかったような気がします。ウツボグサは「名残り」だったかな。
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ヤマハハコに来ていたお腹にもつんつんと毛が生えたハエは、ヨコジマオオハリバエあたりでしょうか。ヤマハハコは黄色い部分が本当の花になるので、これから開花というものが多かったですね。なぜか岩の上を歩いていたセンチコガネも載せておきます。よく見ればきれいな虫なんだけど、花には来ないわなぁ…。
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コバノトンボソウは、トンボがとまっているように見えるかな? ノギランは、ネバリノギランの花が咲くとこうなるのかぁ~と思っていたら、別の種類でしたね…。
湿原のほうは乾燥化が進んでいるようで、花のほうはちょっとさびしい感じ…。アヤメがまだ残っていましたが、リンドウやウメバチソウには早かったようです。
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今年は淡い色の花も多くて、シャジクソウがきれいでした。池の平湿原ではかなり見られますが、他では見たことがないかな。花の付き方が「車軸」なのかと思っていたら、5枚の小葉のほうでした。
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グンバイズルもあまり他では見たことがありませんが、駐車場の近くでかなり見られます。ミヤマコゴメグサは、もしかするとコバノコゴメグサのほうかもしれません。
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ミヤマホツツジとクロマメノキも駐車場付近。駐車場まで戻ってきてトイレを済ませたら、時間ぎりぎりまで小さなお花探し…。今年も最後の1台となるわけです…。
あとはだらだらと脇見運転でお花見ドライブ…。いったん下界へおりて、立科町からは標高1.500mぐらいの女神湖畔までまたお花見ドライブですね。
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6時前には宿泊先のペンション着。長年お世話になっていたペンションは残念ながら廃業してしまったので、今年初めてお世話になりました。オーナーはなんと自然観察指導員の大先輩! なんだかすごい方でした。どんなにすごいかは、www.sas.janis.or.jp/~bellfore/ 参照。
思いがけず白樺の木の輪切り等も置いてあって、とてもお安かったので買占めさせていただきました…。おまけまでたくさんつけてくれて感謝です。この旅一番の収穫だったかな!? 明日に備えて夜は早めにおやすみなさいですね。