山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

突然の春 小鳥のさえずり

2008-03-11 | 山里
寒い寒いと思っていたら、突然春の空気。
まだまだと思っていたら、小鳥達がいつのまにかさえずっている。

明け方のやかましいコジュケイも、こんな春の初めには少し湿り気を帯びた声で
短調気味に叫んでいる。
そしてなにより、ホオジロとシジュウカラ。
季節が進んだときよりも、ずっと細く高く通る声。

春が来るたびに、1年が廻ったことを思い知る。
少しずつ年をとるということは、少しずつ残り人生が短くなることである。
決まった長さの巻尺の目盛りの上を一歩一歩進んでいくように。

もうすぐ桜の季節。
日本がますますきれいになる。
山里がピンク、黄色、浅葱色と
冬からは想像できないような明るい色に包まれる。
そして耕運機の音があちこちから聞こえてくるようになる。

美しい色に満たされて
ただそれだけでのんびり生きていきたいけれど
どうやら私にはそういう人生が許されていないような気がする。