山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

ジャングルの中の泉 東山植物園

2009-08-05 | 植物
今日の温室は、外よりも涼しかった。
ガラス張りで熱がこもりそうだけど、中に入ると風まであって、温度は全然高くない。冷房しているわけではないが、うまく空気が流れるようにできているみたい。

水が湧いている状態になっている小さいかめみたいなのがあった。
ジャングルの木の根元の泉みたいな感じ。ポリネシアの娘がのぞきこんで顔を映してみそうである。
そこに花が浮かべてあった。
この花はこの上にはないから、係りの人がきっと浮かべたんだろう。
粋なことをしてくれる。

ちなみにキツネノマゴ科の花。南方にはキツネノマゴ科の植物が多いようだ。

タビビトノキはどこに? 東山植物園

2009-08-05 | 植物
東山植物園の温室には、10年ぐらい前には、タビビトノキがあった。ヤシの仲間(だと思う)で、うまくいえないが、すごく立派な木で、私の一番のお気に入りだった。でも、今はない。きっと枯れちゃったんだろう。

天井を見上げてみると、ヤシの木の何本かが、頭がつかえていた。そりゃそうだろう、ヤシってすごく高くなるのだから。
国指定重要文化財のこの温室も、すごく古いので、植物の成長についていけなくなっちゃったんだろう。この先どうするのか。どういう計画なのか、聞いてみたい。

写真は、天井につかえちゃってるヤシの葉。

木陰のヤブミョウガとシュウカイドウ 東山公園

2009-08-05 | 植物
名古屋市の東山公園は昭和12年にできた。
ここで毎月講座をやっているが、参加者の一人の方が、できた当初のことを知っているという。山を一つまるごと公園にし、当時植物園長さんが園内を案内してくれたという。

東山植物園は、自然と人工の調和がいい感じ。
自然そのものの森林公園的なところや、人工的な花壇と芝生広場とクスノキやケヤキやハナミズキなどの庭園樹ばかり植えられた公園は多いが、自然を背景にし、利用しながら、庭園的要素も持たせ、洋風要素も取り入れたバランスが、親しみやすくて、市民の公園としていい感じだと思う。
広すぎて疲れることを除外すればハイヒールでも歩ける森林公園であるし、どっぷり自然の景色に浸ることもできる。

木々が大きく成長し木陰が多いのも好ましいし、樹下に育つ低木や草花も、自然な感じで定着している。自然っぽい感じの人工、人の手によって美しさが作られている。

先月からヤブミョウガが花盛り。この花はツユクサ科で、地下茎があるのか、あるところには群れになってある。静岡など暖かいところでは、杉林の林床に一面に咲いているのを見かける。ちなみに、私の住む中津川市には少ない。暖地の植物である。
そんな感じであちこちにヤブミョウガの群落があるのだが、一カ所、ピンク色のシュウカイドウと一緒に咲いているところがあった。シュウカイドウはベゴニアに代表されるようにやはり暖かいところの植物で、ときどき庭園の池のほとりなどに植えられているが、どうもシュウカイドウだけが庭となじまず浮いちゃっていることが多い。
日本っぽくないのである。

でも、このヤブミョウガの白とシュウカイドウのピンクのハーモニーにはあっと驚くものがあた。意外だけど、すごくしっくりきて、互いに引き立てあって、樹林下のやわらかい光の中でしっとりと、きれい。

ますます東山植物園のファンになった。

街の植物観察 湿地の植物

2009-08-05 | 植物
8月になると、野はイネ科とカヤツリグサ科の天下になってくる。
道端や休耕地ではアキノエノコログサが盛大に穂を垂らしている。

今日の東山公園(名古屋)の湿地では、目立つ(いわゆるきれいな)花では、サギソウ、ミソハギ、ミズギク、サワシロギクが咲いていたけど、圧倒的に本数の多いグラス的草は、ほとんどカヤツリ草科。
写真は、上から、イ、ホタルイ、コイヌノハナヒゲ、セイタカハリイ、ヒメクグ、アゼガヤツリ。イはイグサ科で、ほかはすべてカヤツリグサ科。これ以外に大型のアブラガヤがたくさんあった。
イとホタルイは構造がそっくりなのに科が違うことで話題になった。
イグサ科、カヤツリグサ科はほんとうにややこしい。

とっても蒸し暑い日だった。