山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

レンギョウと言葉

2014-04-11 | めぐる季節と自然
伸び放題のレンギョウ。3、4日前の様子。
昨年の初夏、バッサリ伐ろうと思って先延ばしになり、冬にやろうと思って、結局先延ばしになり、そのまま咲いてしまった。
伸びすぎて困るのでうんと減らそうと思っていたのだけど
こうやって生い茂って咲く様子を見ると、なかなか見事である。

背後に暗いヒノキ林があるので、夕暮れ時は、暗いバックに黄色がランプのように
浮かび上っている。

子どもの頃、レンギョウの花を摘んで、上に向けて、指先で回しながら放る、
という遊びをよくした。
くるくるとプロペラのように回って落下する。


さて、レンギョウとは全く関係のない話。
虚言症の人がいる。
虚言症というのは、病気ではなく、人格障害だそうだ。
どっちだっていい。分類は関係ない。
私は過去に、虚言症だと思われる人に、4度(4人)会ったことがある。
その当時は、虚言症というものの存在を知らなかった。
だから、言われることはみんな信じていた。
後になって、友人から、
「ばっかだね~、そんなのウソに決まってるじゃん。あんた意外と純情だね」と言われて、ショックを受けた次第である。

どの人も、旅の途上で会った。当然と言えば当然だ。相手からすれば
旅人は自分の素性を知らないからだましやすい。
振り返ってみると、病的な(気の毒な位の)虚言症の人は2人目の人かもしれない。

言うことがとにかくすごい。かつては日本で有名なスノボとスキーの選手だったけど今はやめた。夏は自転車の選手をしていてヨーロッパに遠征し、有名人だった。池袋サンシャインビルの階段をかけのぼるコンテストに飛び入り出場して優勝した。日本で2番目に大きいなんとかマスという魚を釣ったことがある。
うんぬん、かんぬん。
その話を聞いたとき、全部信じて、まじめに感心していた。
帰ってから友人に「こんなすごい人に会った」というと、「バカか」と言われた。
そのとき初めて、世の中に虚言症というものがあることを教えられたのである。

虚言症というのは、どこかで聞いたスゴイ話、しかも自分がうらやましいと思っている話を、自分のこととして語っているうちに、自分でも本当か嘘か分からなくなってしまうらしい。
(聞きかじったことなので、厳密なことは知りません)
本人はそんな自分がいやになり、相当孤独だという。
このタイプの人の中には結婚詐欺師になる人も多いらしい。彼はなれそうだと思った。人の心にスルリと入り込む術にたけている感じなのだ。ただちょっと嘘の付き方が甘いので成功するにはまだかなり修業が必要だろう(笑)。


昔話のなかには、「ほらふき」と呼ばれる人がよく出てくる。今、実生活の中でそういう人に会うことはめったにないけど、昔は今よりもっと一般的にいたのかもしれないと思う。
今のわれわれはそういう人に会うことがほとんどないから、どの人のこともすぐ信じてしまう。そのこと自体、問題かもしれない。いろいろな話の中には何割かウソのものもあると思っていることのほうがひょっとして健全なのかもしれない。人をすべて信じられる社会というのはとても安心できるとは思うけど。日本って本当に信じられる社会だから。

しかしながら、日本語でだますことも話すことも「かたる」というのは何故だろう……。あまり熱心に語られることには、気を付けたほうがいいということか?

そういうわけで、1月から起こった佐村河内氏事件やら、複数の事件に、非常に興味をひかれてしまったのだった。

袴田さんの冤罪事件は、警察と検察の集団虚言症なのか。いや、彼らは目的と悪意があるから、虚言「症」じゃなくて、明らかな虚言・ねつ造だろう。


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