山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

チューリップの色 その2

2014-04-23 | 植物

(昨日の続き)

まどろっこしいので結論を先に言うと
品種改良でいろいろな色の花が作られているけど
元の色に戻ろうとする現象があって、球根でも2年目3年目になると色が変わってくるものがある
ということらしい。
(ネットで検索して調べた範囲で、一番正しそうに思ったこと)

そう言われてみると、うちの庭にも植えた覚えのない色のチューリップが咲いた
と数日前に思ったばかりだったのである。
上の写真のチューリップ、たしか薄いピンク色の「ピンクダイヤモンド」だったと思う
のだけど、私の記憶違いだったのか……、とうとう私も来るべき時が来たのか?と思っていた。

この件でこんなに頭がいっぱいになってしまうにはわけがある。
1つは菊の問題。
1つはミントの問題。


子どもの頃、庭にきれいな黄色の菊と、赤い菊があった。
黄色い方はよかったのだけど、赤い菊のほうは、年とともに
ちょっとオレンジ色っぽいくすんだ色になっていったのである。
最初は気のせいかなと思っていたけど、3年、5年と経つうちに
絶対色が変わっている、と思った。
黄色の菊と混じったんだと思った。
同じ種類の違う色のものを近くに植えると交配して混じると
子ども心に思ったわけである。
つい最近までずっとそう信じていた。

しかし、数年前にはたと気づいた。
園芸種の、庭に植えているような菊は、種子で増えているのではない。
根で増えているのである。
絶対に種子で増えないとは言い切れないが、離れたところに突然生えたりしないから
種子ができないか、できてもおそろしく発芽率が悪いものである。

交配っていうのは次世代ができるということなのだから
菊の色が混じるわけがないのだ。

つまり、種子で増えているのでない限り、
混じるわけはない、というのがここ数年前からの私の考えである。
やっとまともな頭の人になった気がしていた。


ところで、あの菊はなんだったんだろう……
その答えも、チューリップを考えたことで、出た気がする。
「元の色に戻ろうとした」。(本当のところは分からないけど)

日本の野生の菊は大体、紫系か白系か黄系で、赤系っていうのは思いつかない。
菊の赤色というのはかなり無理して出させている色ということなんだろうか。

(続く)