今日の月は昨日の月より真丸い。
と思っていたら、スーパームーンだとか。
一昨日より、昨日より、今日のほうが空が澄み渡り、雲一つない。
田んぼの中の道を行くと、刈り跡の田の水たまりに、皓皓と月が写っていた。
恵那山の上に上がった強烈な満月を見ながら、こんなにも美しいものが日常的に見られることに感激する。
街灯もなく、月の光を邪魔するものは何もない。
満月を背に歩けば、自分の影がくっきり見える。
昔の人たちは、月の夜には喜んで旅の時間を延長したり、夜になってから隣の村に出かけたり、いろいろ歩いただろうと思う。そして、こんな月の日に、夜なべで畑仕事をする人だっていたと思う。
こういう月が出ているのに、月を見ないでパソコンやテレビなど見ているのは、豊かになったのか貧しくなったのか、よく分からない。
こんな明るい夜には、泥棒もきっと入らない。仕事は休んでお月見しているか、盗んだお金を数えているだろう。
キンモクセイが匂い始めるのは毎年決まって10月3日、と確信していた。
けれど今年はすでに数日前から匂っている。確信を修正する。年によっては早く咲くらしい。
コブナグサも出穂。数日前、畑に行ったら、突然いっせいに穂を出していた。(上の写真)
コブナグサの海になっている。
同じイネ科の似たような穂を出す草でも、メヒシバが休耕地にいっせいに穂を出していると、かなりゾっとした思いになるけれど、コブナグサは大好きだ。穂が出ていないときでも、葉の感じがかわいい。穂が出ていればまたかわいいし、これが草紅葉になるとまたかわいい。
穂は白いのと赤紫色のがある。草紅葉は大体真黄色だけど少し赤みがかったりもする。八丈カリヤスという別名通り、黄八丈の染料になる草だから、草紅葉の真黄色はダテではないと思いながら見る。
このような雑草を、わぁすてき♪と愛を込めて見ている人がどれほどいるだろうか。
少なくとも田舎では、草も木もまるで汚いもののように目の敵にされていて、それらを刈ったり切ったりする人は称賛される。
そういう私も、ヒメジョオンやヒメムカシヨモギやセイタカアワダチソウを見るといやな気持になる。生い茂る外来種だという理由で。ヒメムカシヨモギなどは、アップで花1輪だけを見るとかわいいけど、全身を見ると風景を汚していると思ってしまう。思いながら、「そんなこと思ってはいけないよ、かわいそうでしょ」と、ヒメムカシヨモギに申し訳なく思う。
写真/上2枚 コブナグサ。間に赤いイヌタデ。隅っこにユウガギク。
下2枚 コスモスの咲く畑。数日前、長野県阿智村清内路にて
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