山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

山里

2007-12-28 | 山里
渋沢さんの聞き書き塾。山里に生きる人のことを、渋沢さんは熱く語っていた。語りながら泣いていたような気がする。
一緒にやる仲間のあっこさんも、泣けた、と言っていた。
私も最後は泣きそうだった。

山里が、山里に生きる人が、どうしてこんなに愛おしいのだろう。
山里文化研究所と名づけたのは2003年。
そのときそれほど山里的な仕事は多くなかったけれど、いつのまにか
しっかり山里文化研究所の名前どおりの仕事になっている。
※ただし、研究所というのは言いすぎのような……

高齢社会になった。人口の中の高い比率を占める60歳以上の人がほぼみんな、
家の中で牛馬を飼い、牛馬で田畑を耕し、薪でご飯を炊き、
山で炭焼き、薪とりをしたことを、体験として知っている
ということを、今の若い世代は全然知らない。
これほど多くの人がその体験を持っているということに
改めて気づき、驚いた。

山とともに暮らし、人が動物の力を借りて生きていた時代は、
ほんとうにすぐそこにあったのだ。

あるおばあさんは、出産予定日を過ぎたとき、牛のふんを片付ける仕事をしなければならなかったため、流産したと語った。
今の「高齢者」の方は、みんなそんな体験をしている。
そういう時代を生きてきた人だということを若い世代はもっと気にしたほうがいいと思う。

この世の中の急激な変わり方はすごいとしかいいようがない。

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