山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

アマチャとヤマアジサイと天城赤 色が変わること

2021-06-18 | 植物

よその家のアジサイ Hydrangea.seratta  アジサイ科

〔記事大幅修正〕

数年前に岐阜県西部のアジサイが名物のお寺で買って来た「アマチャ」がようやくしっかり根付いてきれいな花を咲かせるようになった。

最初の1、2年は白っぽい花でいかにもアマチャらしかった。アマチャというのは小ぶりで白くてアジサイとは違った楚々とした花を咲かせるものだと思っていた(だから買ってきた)。なのに今年は青い花が咲いている。

よって、近所のこの家に咲いているアジサイもアマチャなんだろうと思っていた。うちにある「アマチャ」とそっくりだ。

と思ったら大分違ってて、こちらはエゾアジサイに似ている。北国に行くと道端にエゾアジサイがたくさん咲いている。それを見たのが山形だったのか秋田だったのか北海道だったのか記憶が定かではない。

アマチャは周りの装飾花がもっと小さくて、うなだれる。装飾花を支える花茎が長いのか細いのか、多分その両方で、花が垂れるのである。もうちょっと楚々とした、弱弱しい風情。

このアジサイはしっかりしている。

 

よその家のアジサイ(ヤマアジサイの園芸品種のよう)

図鑑で調べると、アマチャというのは中心部が赤っぽくて回りの装飾花が白いもの。うちのアマチャが青い花なのは、園芸品種として何かを掛け合わせてあるに違いない。

そして、アマチャもエゾアジサイも、ヤマアジサイの変種扱いなのだった。

2年前に伊豆半島・南伊豆町の高原の天神原という戦後開拓地にある広大な植物園に行ったところ、真っ赤なアジサイがたくさん植えてあった。赤と言ってもやや青み系の赤なので嫌味ではない。そこで苗を買って来た。ポットには「天城赤」と品種名が書いてあった。

昨年花を咲かせたのだが、青かった。

買ってきたポットのままである。よく、アジサイは土が変わると色が変わると言われるが、土が変わってないのに色が変わったのだ。「天城赤」で青い花が咲いたら詐欺のようなものかもしれないが、別に腹も立たない。

図鑑で見るとベニガクという赤いアジサイが、ヤマアジサイの一品種として掲載されていた。「天城赤」=ベニガクなのか、ベニガクをさらに改良して別の品種にしたものなのかよく分からないが、別のところに持っていくと色が変わるということになると、品種として固定するのはなかなか難しい気がする。ただ、天神原植物園はほんとうにすばらしいところで、多くの人に訪れてほしいと思ったことを書き添えておく。

どちらかと言うと、「アマチャ」の名で青いアジサイを売るのはやめてほしいと思う。


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