3月12日(月)、曇り。
先ずは、土曜日のレポート。
午前中は徳川美術館。
この日は「我れコンピューターに敗れたり」と題するイベントが日本将棋連盟東海連合会主催で開催。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/28/32aa2454b06bb5aff40015b7a4885118.jpg)
メインは米長会長と、谷岡大阪商業大学学長による対談。
そこに司会役の神吉七段が加わって、鼎談気味に進みました。
谷岡さんの、本音に迫ろうとする突っ込みはさすが。
それをさらりとかわしたり、シッカリと本音で答えたりの応酬。
会場の皆さんは、本音が聞けたと満足したことと思います。
さて、この会場でのもう一つの目玉が、この日限定の二つのお宝展示。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/ae/dbd7a011ad8bda5ea2c4194ea506052b.jpg)
小生にとっては、これを見るがもう一つの目的でありました。
1つは「菊枝折蒔絵の将棋盤と駒」。
さらに「浮線菊紋唐草蒔絵の将棋盤と駒」。
但し、盤と一緒に駒が展示されるのかされないのか。
ということで、多少心配しておりましたが、会場では盤上に駒がシッカリと。
先ずは「菊枝折蒔絵の将棋盤と駒」。
図録本などで良く見る盤と駒ですが、駒は写真が小さすぎてどうも分かりかねます。
今回は間近で観察。
詳細が分かりました。
駒は双玉。黄楊製。
文字は風雅な漆書き。
まさに水無瀬兼成卿そのもの。
それが何故「清安」なのか、誠に不思議な興味深い駒ではあります。
盤についても概略を確認。
厚みは目測3寸。
説明表示や図録本には「19世紀」とありますが、小生の見立てでは「18世紀」。
また、転陵院好君の所領品なら18世紀半ば、と言うことが出来ます。
続いて「浮線菊紋唐草蒔絵の将棋盤と駒」。
盤の蒔絵模様「浮線」とは、丸い筒や万華鏡を覗いたような図柄のこと。
「浮線菊紋」とは、菊をあしらった浮線紋。
この場合は「閑院宮の家紋」でありますが、誰の持ち物だったかは、図録本にも記されておりません。
事実、ある方の調べでは、閑院宮家と尾張家との接点が良く分からないそうです。
盤の様式は比較的新しく、図録本の19世紀は妥当なところでしょう。
駒は玉と王。黄楊製。
文字は素朴であり風雅とは程遠く、19世紀のころの職人によるものと考えます。
二つの徳川家の将棋盤と駒。
この日は、右側に前者が、左側に後者が並べて展示されておりましたので、比較するには絶好。
見分するには、まっこと良い条件でありました。
この日の企画展も拝見。
そのメモを記しておきます。
第5展示室。
「胡蝶蒔絵の将棋盤と駒」。
国宝・初音の調度中の一品。
駒は双玉。
無銘ながら文字はやや細くシッカリ。
若い手の印象。
傾斜角度、急。
約半数の駒尻に、音読で「セン」の焼き印。
これが印されている理由と意味は良く分かりません。
第9展示室。
「菊折枝蒔絵雛道具の盤と駒」。
盤は、前出の婚礼道具の小型版。(目測で、幅20センチ程度)
前出の婚礼道具とは制作年代に相違があり、これは19世紀の品。
駒は「安清」銘の書き駒。
「抱牡丹紋蒔絵雛道具の盤と駒」。
盤の大きさは前者に較べ、大差なくやや小。
駒は「安清」銘の書き駒。
「鉄線唐草蒔絵雛道具」。
大きさは前者の1/2程度。
駒は細字、双玉。銘なし。
18世紀初頭の頃と古いものらしい。
「松竹梅唐草雛道具」。
盤は幅6センチ程度、極小。
駒は銘なし。
本件は以上です。
何か質問があれば、どうぞ。
分かる限りお答えします。
ーーーー
村上信夫さんが、NHKを退職されるそうです。
本人から聴きました。
ビックリしました。
詳しいことはいずれ、また。
先ずは、土曜日のレポート。
午前中は徳川美術館。
この日は「我れコンピューターに敗れたり」と題するイベントが日本将棋連盟東海連合会主催で開催。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/28/32aa2454b06bb5aff40015b7a4885118.jpg)
メインは米長会長と、谷岡大阪商業大学学長による対談。
そこに司会役の神吉七段が加わって、鼎談気味に進みました。
谷岡さんの、本音に迫ろうとする突っ込みはさすが。
それをさらりとかわしたり、シッカリと本音で答えたりの応酬。
会場の皆さんは、本音が聞けたと満足したことと思います。
さて、この会場でのもう一つの目玉が、この日限定の二つのお宝展示。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/ae/dbd7a011ad8bda5ea2c4194ea506052b.jpg)
小生にとっては、これを見るがもう一つの目的でありました。
1つは「菊枝折蒔絵の将棋盤と駒」。
さらに「浮線菊紋唐草蒔絵の将棋盤と駒」。
但し、盤と一緒に駒が展示されるのかされないのか。
ということで、多少心配しておりましたが、会場では盤上に駒がシッカリと。
先ずは「菊枝折蒔絵の将棋盤と駒」。
図録本などで良く見る盤と駒ですが、駒は写真が小さすぎてどうも分かりかねます。
今回は間近で観察。
詳細が分かりました。
駒は双玉。黄楊製。
文字は風雅な漆書き。
まさに水無瀬兼成卿そのもの。
それが何故「清安」なのか、誠に不思議な興味深い駒ではあります。
盤についても概略を確認。
厚みは目測3寸。
説明表示や図録本には「19世紀」とありますが、小生の見立てでは「18世紀」。
また、転陵院好君の所領品なら18世紀半ば、と言うことが出来ます。
続いて「浮線菊紋唐草蒔絵の将棋盤と駒」。
盤の蒔絵模様「浮線」とは、丸い筒や万華鏡を覗いたような図柄のこと。
「浮線菊紋」とは、菊をあしらった浮線紋。
この場合は「閑院宮の家紋」でありますが、誰の持ち物だったかは、図録本にも記されておりません。
事実、ある方の調べでは、閑院宮家と尾張家との接点が良く分からないそうです。
盤の様式は比較的新しく、図録本の19世紀は妥当なところでしょう。
駒は玉と王。黄楊製。
文字は素朴であり風雅とは程遠く、19世紀のころの職人によるものと考えます。
二つの徳川家の将棋盤と駒。
この日は、右側に前者が、左側に後者が並べて展示されておりましたので、比較するには絶好。
見分するには、まっこと良い条件でありました。
この日の企画展も拝見。
そのメモを記しておきます。
第5展示室。
「胡蝶蒔絵の将棋盤と駒」。
国宝・初音の調度中の一品。
駒は双玉。
無銘ながら文字はやや細くシッカリ。
若い手の印象。
傾斜角度、急。
約半数の駒尻に、音読で「セン」の焼き印。
これが印されている理由と意味は良く分かりません。
第9展示室。
「菊折枝蒔絵雛道具の盤と駒」。
盤は、前出の婚礼道具の小型版。(目測で、幅20センチ程度)
前出の婚礼道具とは制作年代に相違があり、これは19世紀の品。
駒は「安清」銘の書き駒。
「抱牡丹紋蒔絵雛道具の盤と駒」。
盤の大きさは前者に較べ、大差なくやや小。
駒は「安清」銘の書き駒。
「鉄線唐草蒔絵雛道具」。
大きさは前者の1/2程度。
駒は細字、双玉。銘なし。
18世紀初頭の頃と古いものらしい。
「松竹梅唐草雛道具」。
盤は幅6センチ程度、極小。
駒は銘なし。
本件は以上です。
何か質問があれば、どうぞ。
分かる限りお答えします。
ーーーー
村上信夫さんが、NHKを退職されるそうです。
本人から聴きました。
ビックリしました。
詳しいことはいずれ、また。
駒の写真集
リンク先はこちら」
http://blog.goo.ne.jp/photo/11726