3月12日(月)、曇り。
先ずは、土曜日のレポート。
午前中は徳川美術館。
この日は「我れコンピューターに敗れたり」と題するイベントが日本将棋連盟東海連合会主催で開催。

メインは米長会長と、谷岡大阪商業大学学長による対談。
そこに司会役の神吉七段が加わって、鼎談気味に進みました。
谷岡さんの、本音に迫ろうとする突っ込みはさすが。
それをさらりとかわしたり、シッカリと本音で答えたりの応酬。
会場の皆さんは、本音が聞けたと満足したことと思います。
さて、この会場でのもう一つの目玉が、この日限定の二つのお宝展示。

小生にとっては、これを見るがもう一つの目的でありました。
1つは「菊枝折蒔絵の将棋盤と駒」。
さらに「浮線菊紋唐草蒔絵の将棋盤と駒」。
但し、盤と一緒に駒が展示されるのかされないのか。
ということで、多少心配しておりましたが、会場では盤上に駒がシッカリと。
先ずは「菊枝折蒔絵の将棋盤と駒」。
図録本などで良く見る盤と駒ですが、駒は写真が小さすぎてどうも分かりかねます。
今回は間近で観察。
詳細が分かりました。
駒は双玉。黄楊製。
文字は風雅な漆書き。
まさに水無瀬兼成卿そのもの。
それが何故「清安」なのか、誠に不思議な興味深い駒ではあります。
盤についても概略を確認。
厚みは目測3寸。
説明表示や図録本には「19世紀」とありますが、小生の見立てでは「18世紀」。
また、転陵院好君の所領品なら18世紀半ば、と言うことが出来ます。
続いて「浮線菊紋唐草蒔絵の将棋盤と駒」。
盤の蒔絵模様「浮線」とは、丸い筒や万華鏡を覗いたような図柄のこと。
「浮線菊紋」とは、菊をあしらった浮線紋。
この場合は「閑院宮の家紋」でありますが、誰の持ち物だったかは、図録本にも記されておりません。
事実、ある方の調べでは、閑院宮家と尾張家との接点が良く分からないそうです。
盤の様式は比較的新しく、図録本の19世紀は妥当なところでしょう。
駒は玉と王。黄楊製。
文字は素朴であり風雅とは程遠く、19世紀のころの職人によるものと考えます。
二つの徳川家の将棋盤と駒。
この日は、右側に前者が、左側に後者が並べて展示されておりましたので、比較するには絶好。
見分するには、まっこと良い条件でありました。
この日の企画展も拝見。
そのメモを記しておきます。
第5展示室。
「胡蝶蒔絵の将棋盤と駒」。
国宝・初音の調度中の一品。
駒は双玉。
無銘ながら文字はやや細くシッカリ。
若い手の印象。
傾斜角度、急。
約半数の駒尻に、音読で「セン」の焼き印。
これが印されている理由と意味は良く分かりません。
第9展示室。
「菊折枝蒔絵雛道具の盤と駒」。
盤は、前出の婚礼道具の小型版。(目測で、幅20センチ程度)
前出の婚礼道具とは制作年代に相違があり、これは19世紀の品。
駒は「安清」銘の書き駒。
「抱牡丹紋蒔絵雛道具の盤と駒」。
盤の大きさは前者に較べ、大差なくやや小。
駒は「安清」銘の書き駒。
「鉄線唐草蒔絵雛道具」。
大きさは前者の1/2程度。
駒は細字、双玉。銘なし。
18世紀初頭の頃と古いものらしい。
「松竹梅唐草雛道具」。
盤は幅6センチ程度、極小。
駒は銘なし。
本件は以上です。
何か質問があれば、どうぞ。
分かる限りお答えします。
ーーーー
村上信夫さんが、NHKを退職されるそうです。
本人から聴きました。
ビックリしました。
詳しいことはいずれ、また。
先ずは、土曜日のレポート。
午前中は徳川美術館。
この日は「我れコンピューターに敗れたり」と題するイベントが日本将棋連盟東海連合会主催で開催。

メインは米長会長と、谷岡大阪商業大学学長による対談。
そこに司会役の神吉七段が加わって、鼎談気味に進みました。
谷岡さんの、本音に迫ろうとする突っ込みはさすが。
それをさらりとかわしたり、シッカリと本音で答えたりの応酬。
会場の皆さんは、本音が聞けたと満足したことと思います。
さて、この会場でのもう一つの目玉が、この日限定の二つのお宝展示。

小生にとっては、これを見るがもう一つの目的でありました。
1つは「菊枝折蒔絵の将棋盤と駒」。
さらに「浮線菊紋唐草蒔絵の将棋盤と駒」。
但し、盤と一緒に駒が展示されるのかされないのか。
ということで、多少心配しておりましたが、会場では盤上に駒がシッカリと。
先ずは「菊枝折蒔絵の将棋盤と駒」。
図録本などで良く見る盤と駒ですが、駒は写真が小さすぎてどうも分かりかねます。
今回は間近で観察。
詳細が分かりました。
駒は双玉。黄楊製。
文字は風雅な漆書き。
まさに水無瀬兼成卿そのもの。
それが何故「清安」なのか、誠に不思議な興味深い駒ではあります。
盤についても概略を確認。
厚みは目測3寸。
説明表示や図録本には「19世紀」とありますが、小生の見立てでは「18世紀」。
また、転陵院好君の所領品なら18世紀半ば、と言うことが出来ます。
続いて「浮線菊紋唐草蒔絵の将棋盤と駒」。
盤の蒔絵模様「浮線」とは、丸い筒や万華鏡を覗いたような図柄のこと。
「浮線菊紋」とは、菊をあしらった浮線紋。
この場合は「閑院宮の家紋」でありますが、誰の持ち物だったかは、図録本にも記されておりません。
事実、ある方の調べでは、閑院宮家と尾張家との接点が良く分からないそうです。
盤の様式は比較的新しく、図録本の19世紀は妥当なところでしょう。
駒は玉と王。黄楊製。
文字は素朴であり風雅とは程遠く、19世紀のころの職人によるものと考えます。
二つの徳川家の将棋盤と駒。
この日は、右側に前者が、左側に後者が並べて展示されておりましたので、比較するには絶好。
見分するには、まっこと良い条件でありました。
この日の企画展も拝見。
そのメモを記しておきます。
第5展示室。
「胡蝶蒔絵の将棋盤と駒」。
国宝・初音の調度中の一品。
駒は双玉。
無銘ながら文字はやや細くシッカリ。
若い手の印象。
傾斜角度、急。
約半数の駒尻に、音読で「セン」の焼き印。
これが印されている理由と意味は良く分かりません。
第9展示室。
「菊折枝蒔絵雛道具の盤と駒」。
盤は、前出の婚礼道具の小型版。(目測で、幅20センチ程度)
前出の婚礼道具とは制作年代に相違があり、これは19世紀の品。
駒は「安清」銘の書き駒。
「抱牡丹紋蒔絵雛道具の盤と駒」。
盤の大きさは前者に較べ、大差なくやや小。
駒は「安清」銘の書き駒。
「鉄線唐草蒔絵雛道具」。
大きさは前者の1/2程度。
駒は細字、双玉。銘なし。
18世紀初頭の頃と古いものらしい。
「松竹梅唐草雛道具」。
盤は幅6センチ程度、極小。
駒は銘なし。
本件は以上です。
何か質問があれば、どうぞ。
分かる限りお答えします。
ーーーー
村上信夫さんが、NHKを退職されるそうです。
本人から聴きました。
ビックリしました。
詳しいことはいずれ、また。
駒の写真集
リンク先はこちら」
http://blog.goo.ne.jp/photo/11726