行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

茅を編む、蛇より行事

2022-09-22 20:00:52 | 花と虫
8月7日、
南山散歩の帰り道、
「蛇より行事」に遭遇しました。
稲城市の妙見尊で毎年8月7日に行われ、
東京都の無形民族文化財に指定されている伝統行事です。


妙見尊横の山地で刈られ、何束にもまとめられた青ススキが
地域の住民により、大蛇の胴体に編まれていきます。
夕刻には100~150m の長さに編まれた胴体に出来上がるそうです。


寛文2年(1662年)、疫病が流行した折に、
疫病退散・雨乞い・五穀豊穣などを祈って始められた行事、
350年もの間、毎年8月7日に行われているの伝統行事です。
コロナ禍の中でもマスク着用をして続けられていました。


硬い青ススキの束を捩じって撚るのはかなりの体力、力が必要、
交代、交代で撚り上げていきます。


青ススキは櫓から吊るされた状態で撚られ、ひっぱり上げられて行きます。
懸命の作業で胴体がどんどん長くなっていきます。


撚られた胴体は蛇がとぐろを巻くように纏められていました。


蛇の頭部はすでに出来上がっています。
胴体が完成すると、参加者により、
尻尾から妙見尊山頂に向け担ぎ上げられ、この場所で頭が接続されます。
縒り上げられた蛇に触れると、一年間、病気をしないという言い伝えがあるそうです。


妙見尊は妙見寺と同じ場所にあります。
神道と仏教が融合した信仰体系、典型的な神仏習合です。
この妙見尊の行事も妙見寺の住職が執り行い、
頭が接続された後、最後に住職により魂入れが行われます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする