仙台に帰省して参りました。子供たちがそれぞれ高校、中学に進学していよいよみんなの都合が合わせにくくなって、春休みも終わる最終週にどうにか家族で帰省する事ができました。
僕の実父は脳出血して左半身が麻痺し要介護3で現在は介護施設にお世話になっている。脳出血して倒れてからもうかれこれ10年以上経過するが、いたって元気で明朗なのだが、ここにきて頻尿が止まらず、先日導尿管を使う事になった。
本人も僕らもやや抵抗があったのだが、夜間に何度もおしっこに起きる事がずっと続いており、うまく溲瓶を使えず汚してしまい着替えるなんて事も度々であった事からやむなくという事で装着する事になった。
導尿管は着けてみると懸念していた痛みも殆どなく、夜もよく眠れるようになった模様で本人的には「随分楽になった」と云う事だが、結果日中もトイレに行く機会がぐっと減り、身体能力的にはやや退行してしまった感じだ。
帰省したら、家族と外食する事が何より楽しみの父であったが、懸念していたのは導尿管を着け、徐々に身体能力が低下している父を車に乗り降りさせる事ができるかどうかであった。
難しいようなら、地下鉄を使うとか、車椅子で行けるお店に行こうなどと次善の策を考えつつ、施設のスタッフにも見守っていただき、まずは乗車。
導尿管の取り扱いも多少心配していたけど、チューブの取り回しさえ注意しておけば、全く心配はありませんでした。
しかし、以前に比べれば大変になったのは間違いない。一方で我々は歳を取った分、心強い息子の成長でカバーしてどうにか乗り込む事に成功。どうにか、買い物と食事をすませて無事戻る事ができました。
普通乗用車への乗降の件をスタッフの方に相談したら、以前から車で出かけている事にびっくりしていたと言われ、少なくとも今までは当たり前にやっていたのでこっちがびっくりしちゃいました。やっぱり、介護用の乗降機か車椅子のまま乗り込める車がそろそろ必要になりそうな感じではありました。
仙台市内は福祉車両のレンタカーは台数が少なく、使いたい時に使えるような感じではまだないようだし、タクシーもまだ当てに出来るような感じではないですが、乗降機がついたタクシーなんかはもっと増やせば利用機会の拡大にも繋がると思うんだけどなぁ。
また、話しは違いますが父の代理で金融機関や保険の手続きをしなければならないのだけどこれが個人情報保護の関係でなかなか進まない。今回も父との外出と手続きで市役所だ金融機関だとぐるぐる回って帰省はもう手一杯。少しはのんびりしたかったんですがねぇ。
帰り道は先日突然亡くなってしまった大学時代の友人のところへお焼香するため白石に寄り道。
4年間、カミさんも僕も一緒にバイトしたり旅行したり飲みに行ったりと本当に思い出深い時期を過ごした仲間だった。
仏前に座ったら、ものすごいショックを受けてしまうのではないかと覚悟をしていたんだけど、小雨の降る中見知らぬ町で漸く探し当てた家は不在。残念ながら仏前で手を合わせる事ができませんでした。
残念だった。残念だったけど、実感がない、そんな訳ないだろうと云う今の状態のままでいる事が、それで良かったんじゃないか、彼もそれを望んでいたんじゃないかと思えるような気もしています。
カミさんに「今度こそ、大学時代の友人を集めて、昔のように飲み会を企画しなきゃね。」と言われ、「そーだな。集まれる時に集まっておかないとな」と心から感じた、きっとこれから何度も思い出す思い出の帰省となりました。
あぁ長々とすみません。