二日連続でフランスのレースカー、プジョー908を取り上げます。
2000年代の前半、スポーツカー選手権やル・マン24時間レースで圧倒的な強さを誇っていた王者アウディに対抗すべく、プジョーが新しいプロトタイプ・カーを発表したのは2006年でした。
それが、写真の「コンセプト・カー」です。
「コンセプト・カー」というのは、そのクルマのイメージを具体化させて見せるためのものなので、実際に走るレベルまではいかないみたい。
このときのクルマも実物大の模型みたいなものだったのではないかと思われます。
ドアも開きそうにないですし、バックミラーやワイパーも無し。
第一運転席の中が見えませんから、ひょっとしたら粘土で作った、いわゆるクレイモデルだったのかもしれません。
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そうはいっても、クローズドボディの流麗な姿は、オープンタイプのアウディR10(2007年のル・マン優勝車)とは対照的で、将来の戦闘力も感じさせます。
ひいき目ですかね?
このミニカーはスパーク製なのですが、オークションでもあまり人気がないようで、割とリーズナブルな価格で手に入れることができました。
ミニカーの醍醐味である運転席周りの造作が無いというのも理由の一つかもしれません。
プジョー908(正式にはこの後ろに「HDi FAP」が付きます)のデビューは2007年。
ル・マンには7号車と8号車の2台がエントリーされました。
7号車のドライバーは元F1ドライバーのジャック・ヴィルヌーヴがドライブしましたが予選3位、決勝レースでは2位を走っていましたがエンジン・トラブルでリタイヤしてしまいました。
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7号車はイクソ製。
一方の8号車は、ステファン・サラザンらがドライブし予選首位、決勝レースではアウディに次いで10周遅れの総合2位となりました。
挑戦初年度で表彰台を獲得。
しかし、ライバルのアウディに比べると、24時間を走り切るにはクルマとしての信頼性に難があったようです。
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8号車はイクソ製ということでオークションで手に入れました。
確かに本体の作りは7号車に極似しているのですが、台座のカタチを見るとミニチャンプス製のような気もします。
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このモデル、台座にプジョーとエンジンオイル・メーカーのトタル(Total)のロゴ入りなので、いずれかのメーカーの特注品なのかもしれないのですが、詳しいことはサイトを探してもよくわかりません。
わからないままに掲載しておきます。
2008年。
プジョーは改良を加えた908 HDi FAPを3台、ル・マンに持ち込みました。
新しい908は断然速く、予選の上位3位を独占しました。
しかし、決勝レースではまたもトラブルに悩まされ、全車完走は果たしたものの、アウディR10の優勝を許してしまいました。
7号車はジャック・ヴィルニューヴが昨年の雪辱を狙いましたが予選3位、決勝レースでは一時は首位を走るもののアウディR10の逆転を許し、わずか4分30秒ほどの差で総合2位となりました。
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7号車はスパーク製です。
8号車はステファン・サラザン、アレクサンドル・ブルツらがドライブし予選首位、しかし決勝レースではメカのトラブルに見舞われ、首位から13周遅れの総合5位に終わりました。
この8号車、車体は前年のル・マンで総合2位に入った8号車なのです。
ついでに言っちゃうと、このクルマ翌2009年のル・マンではプライベートのペスカロロ・チームから17号車として出場しています(結果はリタイヤでした)。
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8号車はイクソ製です。
9号車は予選2位、決勝レースでは8号車と同じく首位を走ったものの、運転ミスを犯して順位を下げ、結局総合3位に終わりました。
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9号車は私のコレクションとしては珍しいノレブというメーカーの製品です。
こうして見ると、3台のクルマは黒が基調の中にもフランス国旗の三色(赤、青、白)を取り入れているのがわかりますね。
さて、こうしてプジョーの挑戦は2009年に引き継がれてゆくわけですが、それは次回に譲ってここでは2008年に発表された、ハイブリッド車をご紹介しておきましょう。
ディーゼルエンジンにリチウムイオン・バッテリーを積んだハイブリッド車は、同じくハイブリッド車を開発中のアウディに対抗して開発されたものです。
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2008年はプレゼンテーション・カーとして発表されましたが、この後改良を重ねて2011年にはシルバーストーン・サーキットでのデモ走行を行うまでになりました。
果たしてその結果や如何に...。
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この908ハイブリッド車のモデルもイクソ製です。
続きは次回[Part2]で。
2000年代の前半、スポーツカー選手権やル・マン24時間レースで圧倒的な強さを誇っていた王者アウディに対抗すべく、プジョーが新しいプロトタイプ・カーを発表したのは2006年でした。
それが、写真の「コンセプト・カー」です。
「コンセプト・カー」というのは、そのクルマのイメージを具体化させて見せるためのものなので、実際に走るレベルまではいかないみたい。
このときのクルマも実物大の模型みたいなものだったのではないかと思われます。
ドアも開きそうにないですし、バックミラーやワイパーも無し。
第一運転席の中が見えませんから、ひょっとしたら粘土で作った、いわゆるクレイモデルだったのかもしれません。
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そうはいっても、クローズドボディの流麗な姿は、オープンタイプのアウディR10(2007年のル・マン優勝車)とは対照的で、将来の戦闘力も感じさせます。
ひいき目ですかね?
このミニカーはスパーク製なのですが、オークションでもあまり人気がないようで、割とリーズナブルな価格で手に入れることができました。
ミニカーの醍醐味である運転席周りの造作が無いというのも理由の一つかもしれません。
プジョー908(正式にはこの後ろに「HDi FAP」が付きます)のデビューは2007年。
ル・マンには7号車と8号車の2台がエントリーされました。
7号車のドライバーは元F1ドライバーのジャック・ヴィルヌーヴがドライブしましたが予選3位、決勝レースでは2位を走っていましたがエンジン・トラブルでリタイヤしてしまいました。
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7号車はイクソ製。
一方の8号車は、ステファン・サラザンらがドライブし予選首位、決勝レースではアウディに次いで10周遅れの総合2位となりました。
挑戦初年度で表彰台を獲得。
しかし、ライバルのアウディに比べると、24時間を走り切るにはクルマとしての信頼性に難があったようです。
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8号車はイクソ製ということでオークションで手に入れました。
確かに本体の作りは7号車に極似しているのですが、台座のカタチを見るとミニチャンプス製のような気もします。
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このモデル、台座にプジョーとエンジンオイル・メーカーのトタル(Total)のロゴ入りなので、いずれかのメーカーの特注品なのかもしれないのですが、詳しいことはサイトを探してもよくわかりません。
わからないままに掲載しておきます。
2008年。
プジョーは改良を加えた908 HDi FAPを3台、ル・マンに持ち込みました。
新しい908は断然速く、予選の上位3位を独占しました。
しかし、決勝レースではまたもトラブルに悩まされ、全車完走は果たしたものの、アウディR10の優勝を許してしまいました。
7号車はジャック・ヴィルニューヴが昨年の雪辱を狙いましたが予選3位、決勝レースでは一時は首位を走るもののアウディR10の逆転を許し、わずか4分30秒ほどの差で総合2位となりました。
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7号車はスパーク製です。
8号車はステファン・サラザン、アレクサンドル・ブルツらがドライブし予選首位、しかし決勝レースではメカのトラブルに見舞われ、首位から13周遅れの総合5位に終わりました。
この8号車、車体は前年のル・マンで総合2位に入った8号車なのです。
ついでに言っちゃうと、このクルマ翌2009年のル・マンではプライベートのペスカロロ・チームから17号車として出場しています(結果はリタイヤでした)。
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8号車はイクソ製です。
9号車は予選2位、決勝レースでは8号車と同じく首位を走ったものの、運転ミスを犯して順位を下げ、結局総合3位に終わりました。
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9号車は私のコレクションとしては珍しいノレブというメーカーの製品です。
こうして見ると、3台のクルマは黒が基調の中にもフランス国旗の三色(赤、青、白)を取り入れているのがわかりますね。
さて、こうしてプジョーの挑戦は2009年に引き継がれてゆくわけですが、それは次回に譲ってここでは2008年に発表された、ハイブリッド車をご紹介しておきましょう。
ディーゼルエンジンにリチウムイオン・バッテリーを積んだハイブリッド車は、同じくハイブリッド車を開発中のアウディに対抗して開発されたものです。
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2008年はプレゼンテーション・カーとして発表されましたが、この後改良を重ねて2011年にはシルバーストーン・サーキットでのデモ走行を行うまでになりました。
果たしてその結果や如何に...。
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この908ハイブリッド車のモデルもイクソ製です。
続きは次回[Part2]で。