指宿温泉地に行ったら、温泉熱で温まった浜辺で、砂むし温泉をガイドさんから勧められた。
家内は、ガイドさんの話を聞き漏らしの無いように、聞いている。
『せっかく指宿に来たのですから、貴方行きましょう』
と気合十分であった。
宿泊先のホテルで浴衣に着替えた後、ホテルのフロントに申し込みをし、
ひとり1,100円を支払うと「砂むし専用の浴衣」とタオルを貰い受けた後、
ホテルのマイクロ・バスで天然砂むし温泉《砂楽》に行く。
この場所が専門会館となっており、三階建の洒落たビルだった。
私は脱衣場で、素肌の上に専用の浴衣を身につけ、頭はタオルでほおかぶりした。
砂場に出る寸前、ビーチ・サンダルを履いて、スタスタと浜辺に歩いて行った。
浜辺には、三十数人の人たちが寝そべっていて、その周辺に「砂かけさん」がいた。
ガイドさんから、事前の注意事項として、
無理をして長く砂むしは、低温やけどになる。
男女それぞれ素肌に浴衣を身に着けただけなので、くれぐれも寝ている方を跨がないで、と言われていた。
私は男の子であったので、ご婦人方が素肌の上に浴衣一枚だけ、とちょっぴり気になりました。
浜辺に着くと、
『お客さん、こちらに・・』と砂かけさんは言った。
『俺、初心者なので、軽くね』と私は明るく言った。
砂をがっちりかけられ、砂で身体全体を覆われ、低温やけどが怖かったからである。
『お客さん、熱いようでしたら、無理しないで下さい。手足で払えば起き上がれますから・・』
と私の気持ちを察し、砂を十二分にかけてくれた。
三分位過ぎると、隣のご婦人が声を掛けてきた。
『私、初めてですが、気持ち良ろしいですね・・』と言った。
私は返事に困ったが『私も初めてなので・・』と言った《笑》
波打ち際が近くなので、波の音が聴こえ、身体は温まってくる上、ハワイのワイキキより環境抜群であった。
家内が『貴方、私こっちにいますから・・』と言った。
私は『先に上がって、三階でビールでも飲んで待っているから・・』と私は言った。
そして三分位した後、手で砂を掻き揚げ、起き上がった。
ちょっぴり隣のご婦人の顔を見た。
汗を少し浮かせ、化粧を落としていたが、想像したより美人であった。
《色惚いなぁ・・》と私は感じた。
会館に戻る途中で、浴衣に付いた砂を落とし、会館に入り、
砂の付いた浴衣が数多く脱ぎ捨てられていたので、
私も脱ぎ、シャワーを浴びた後、大浴場に向かった。
家内との待ち合わせの三階のビールの呑める場所に行った。
店内は客がいなかった。
カウンター内に三十五、六の美人がいた。
『ビール、いいかしら・・』と私は言った。
冷たいビールを飲みながら、指宿美人だなぁ、と思った。
やはり女は、三十なかば以上じゃなければ、と余計なことを感じた。
あたりさわりのない世間話をしていると、家内が入ってきた。
『俺、もう一杯飲むよ』と家内に言った。
《俺、人生に憑いてるよなぁ》と私は思った。
極楽とんぼの最良の日、ひとときでした。
家内は、ガイドさんの話を聞き漏らしの無いように、聞いている。
『せっかく指宿に来たのですから、貴方行きましょう』
と気合十分であった。
宿泊先のホテルで浴衣に着替えた後、ホテルのフロントに申し込みをし、
ひとり1,100円を支払うと「砂むし専用の浴衣」とタオルを貰い受けた後、
ホテルのマイクロ・バスで天然砂むし温泉《砂楽》に行く。
この場所が専門会館となっており、三階建の洒落たビルだった。
私は脱衣場で、素肌の上に専用の浴衣を身につけ、頭はタオルでほおかぶりした。
砂場に出る寸前、ビーチ・サンダルを履いて、スタスタと浜辺に歩いて行った。
浜辺には、三十数人の人たちが寝そべっていて、その周辺に「砂かけさん」がいた。
ガイドさんから、事前の注意事項として、
無理をして長く砂むしは、低温やけどになる。
男女それぞれ素肌に浴衣を身に着けただけなので、くれぐれも寝ている方を跨がないで、と言われていた。
私は男の子であったので、ご婦人方が素肌の上に浴衣一枚だけ、とちょっぴり気になりました。
浜辺に着くと、
『お客さん、こちらに・・』と砂かけさんは言った。
『俺、初心者なので、軽くね』と私は明るく言った。
砂をがっちりかけられ、砂で身体全体を覆われ、低温やけどが怖かったからである。
『お客さん、熱いようでしたら、無理しないで下さい。手足で払えば起き上がれますから・・』
と私の気持ちを察し、砂を十二分にかけてくれた。
三分位過ぎると、隣のご婦人が声を掛けてきた。
『私、初めてですが、気持ち良ろしいですね・・』と言った。
私は返事に困ったが『私も初めてなので・・』と言った《笑》
波打ち際が近くなので、波の音が聴こえ、身体は温まってくる上、ハワイのワイキキより環境抜群であった。
家内が『貴方、私こっちにいますから・・』と言った。
私は『先に上がって、三階でビールでも飲んで待っているから・・』と私は言った。
そして三分位した後、手で砂を掻き揚げ、起き上がった。
ちょっぴり隣のご婦人の顔を見た。
汗を少し浮かせ、化粧を落としていたが、想像したより美人であった。
《色惚いなぁ・・》と私は感じた。
会館に戻る途中で、浴衣に付いた砂を落とし、会館に入り、
砂の付いた浴衣が数多く脱ぎ捨てられていたので、
私も脱ぎ、シャワーを浴びた後、大浴場に向かった。
家内との待ち合わせの三階のビールの呑める場所に行った。
店内は客がいなかった。
カウンター内に三十五、六の美人がいた。
『ビール、いいかしら・・』と私は言った。
冷たいビールを飲みながら、指宿美人だなぁ、と思った。
やはり女は、三十なかば以上じゃなければ、と余計なことを感じた。
あたりさわりのない世間話をしていると、家内が入ってきた。
『俺、もう一杯飲むよ』と家内に言った。
《俺、人生に憑いてるよなぁ》と私は思った。
極楽とんぼの最良の日、ひとときでした。