医師がすすめる有効な予防法は“外出”、その理由とは と題された見出しを見たりした。
80代、90代になっても、趣味に仕事に元気に活動するシニアが増えている一方で、
認知症になってしまう人も・・・。
そこで、認知症予防に、よりよい過ごし方と有効な食事について、
『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』(アスコム)の著者で
高齢者を見続けてきた内科医のドクターハッシーこと橋本将吉さんに教えてもらった。
☆教えてくれた人
橋本将吉(ドクターハッシー)さん/内科医
東京都出身。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。(略)
☆認知症予防には、脳トレよりもコミュニケーション
橋本さんによると、認知症の治療は確立されていないものの、
症状を遅らせるための対策や予防法は、脳を使うことだとわかってきたという。
筋骨隆々の人が、筋肉を使わなければ、筋肉が減っていくのと同様に、
脳も使えば、機能の低下を抑えられるということだ。
「脳を使うというと、数独やクロスワードパズルなどの脳トレを思い浮かべがちですが、
同じことをやり続けると、コツや慣れなどが生まれてしまい、
脳への刺激が減ることもあるように感じます。
海外の研究結果では、脳トレは認知症予防の観点で、
あまり効果がないかもしれないというデータもあるんです」(橋本さん・以下同)
そこで橋本さんが認知症予防に必要だと提唱するのは、
外出してコミュニケーションをとることだ。
☆外出や会話が脳の機能を保つために有効な理由
脳は、目や耳、鼻などの感覚器官でキャッチした情報を認識し、
認識した情報をもとに考え、それに基づいて言葉にしてコミュニケーションを図っている。
「つまり脳の機能をフルに使うのが、外出してコミュニケーションすることなんです。
相手の目を見て、耳で聞き、匂いも嗅いで得た情報をインプットし、
統合処理して、さらに相手のことを考えながら何を伝えるのか判断し、
実際に言葉や身振りでそれらをアウトプットする。
一見何気ない会話でも、脳内では、とてつもない高度な処理が行われているため、
脳の機能を保つには、人と話すことが大切なのです」
☆“人生を楽しむこと”が認知症を予防する
これまで脳細胞は、加齢とともに減少する一方だと考えられてきたが、
近年の研究で記憶を司る海馬には、神経細胞を新たに生み出す幹細胞が存在することが判明。
つまり、脳を使うことで、減った神経細胞を増やすことができる可能性があるのだ。
「難聴や白内障など、耳や目からの刺激が乏しくなると、
認知症の進行を早める可能性もあります。
補聴器をつけたり、白内障の手術を受けることも、
症状の進行を鈍化させる手立てになります。
ほかにも、散歩などの運動で、脳に刺激を与えることや、
部屋の花を1週間に1度変えるなど、
視覚や嗅覚に刺激を与えることも、認知症予防におすすめです」
さらに、新たな趣味を見つけることは、最もよいことだと話す。
「趣味が刺激になるだけでなく、そこで仲間ができて会話の機会が増えたら、
脳はぐんと活性化します。
仲間たちと旅行に出かける機会ができたら、こんな理想的なことはないでしょう。
つまり、人生を楽しむことが、認知症予防にも寄与するということです」
☆認知症予防に有効な食べ物3選
橋本さんは、認知症予防に有効な食べ物もあるという。
おすすめの3つを教えてもらった。
【1】納豆
血液を固めたり、溶かしたりする効果のあるナットウキナーゼという成分があるため、
脳出血や脳梗塞のリスクを抑えられ、
それらによって起こる血管性認知症の予防につながる効果をもたらす。
さらに、脳の神経細胞を健康に保つ働きがあるポリアミンという成分も含まれ、
血管性に限らず認知症予防に効果的。
【2】緑黄色野菜
ほうれん草やブロッコリー、かぼちゃ、ピーマン、パプリカ、トマトなどの緑黄色野菜には、
抗酸化物質が豊富。
米国神経学会(AAN)の論文によれば、
血液中の抗酸化物質(ルテイン、ゼアキサンチン、β-クリプトキサンチン)が高いと
認知症のリスクが低いとされている。
【3】海藻類
食物繊維が、豊富な昆布やわかめなどの海藻類により、
腸内環境が整うと脳の神経細胞を壊す化学物質が体内で作られるのを抑制し、
認知症のリスクを抑えられるという研究報告がある。・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行など多くした。
今回、内科医のドクターハッシーこと橋本将吉さんより、
《・・認知症予防に、よりよい過ごし方と有効な食事・・》、
80歳の私は、具体的に解説を学びながら、多々教示させられたりした・・。
私は年金生活の中で、何かと自由きままに