月の上る時間が遅くなってきました。と言っても、今夜の月の出は19:24。夕食を食べて外に会いに行くと、お月様がちょうど障害物を避けながら姿を見せてくれたところでした。
上り始めの月の色は、包容力のある温かみを感じさせ、大好きです。すっかり欠けているのが分かってきました。明朝は8:58の月の入りなので、まだまだ十分ゆっくりとこれから月夜を皆様もお楽しみください。
天気が良かったら、寝坊しても西に開けた場所にいけば、明朝にも青空の中にお月様ともう1度逢えそうですね。これからは、だんだん上る時間が遅くなる分、朝に沈む時間も遅くなるので、朝に見つけやすくなってきますよ。
これからの朝のお月様を「お見送りお月様」と呼んでみましょう。小学生から大人まで、分け隔てなくお月様がそれぞれの学校や職場まで送ってくれますよ~。但し、あなたが青空の中でお月様にちゃんと気づいてあげられたらですけれどね。
さて、今日はひとつ先週の新聞記事で気になっていた記事のことをご紹介します。それは、朝日新聞1月18日の「ひと」欄で紹介されていた高橋亜美さんのことです。児童養護施設などを出た青少年の相談にのったり支援する「アフターケア相談所ゆずりは」の所長をしていて、「死にたい」の相談を含め、年にのべ3万件の子どもたちの相談を受けているそうです。
彼女は、「小学生のころ、夢を託す父に卓球の練習を強要され、怒鳴られたり殴られたりした。万引きを繰り返し、鳩に石をぶつけ、死までも考えた」体験があるという。今、スポーツ界や将棋や碁で天才が注目されているのはご存知の通りだが、ひとは成功例に目を奪われやすいもの。でも、親の期待で押しつぶされてしまった子どもたちが、才能を開花させた子どもたちの陰にたくさんいることを忘れないようにしてほしい。
そうは言っても、どこかで親子で和解し、ちゃんと生きる道を見つけられたから、今の高橋さんがいるのかもしれないので、一概にはいえないが、成功例だけに目をやって、子どもの未来をつみとることのないように気をつけてほしい。突出した才能をもたなくても、人間は大丈夫、十分幸せに生きていくことができるのだから。
幸せに生きることを考えさせてくれる「減速して生きる」(高坂勝:著)を最近読んで、心から共鳴しました。村上龍さんの帯に書いた推薦文「減速すれば、景色が鮮明に見える。発見もある」。まさに、その通り。走っていては見えない景色、一緒に月を眺めたり、楽しんで生きていきませんか?
今日も無事に1日を過ごすことができました。明日もいい1日になりますように!