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「いのち」にふれて

2017-10-02 06:19:44 | 日記
 秋晴れの日が続きました。風も心地よい。先週末でした静岡県袋井市にあるエコパアリーナで電動車いすサッカーの日本選手権へ取材に出かけました。いつものサッカーの取材のイメージが強く、お天気がよさそうだからと日焼対策やらを考えて、室内の競技なのを忘れていました。

 私の電動車いすサッカーのイメージはTVで作られたもので、実際に見たのは初めてでした。電動の車椅子にはコントローラーの付いている「ジョイスティック」があって、これで車椅子を前後左右に倒すことで車椅子を動かします。選手たちは自分の動かせる手・足・あご・などを使います。参加できる人は5歳以上で電動車いすを操作できる人なら可能です。参加した人たちは、たとえば食事を介護無く採れる人がほとんどいない状態です。その車椅子の先に「フットガード」という金属製ものをつけてボールを操ります。(これでボールを運んだり、打ったりします)1メートル弱のものですが、これを車椅子に付けるのは主にお母さまでした。

 ほとんどの参加者が重度の障害をもっていました。酸素吸引機をつけていたり、不自由な首や足や手を固定して車椅子を動かします。初めてその姿を見たときは胸が詰まる思いで、取材ができるかと(写真が撮れるか)でした。障がい者を特別視しない社会を と言いますが、特別視というよりは自分のなかで処理しきれない感情がありました。「いのち」が車椅子に乗っているようでした。

 寡黙なプレイヤーもいればよくお話をするプレーヤーもいます。その寡黙なプレイヤーの一人が最後に「応援ありがとうございました」と声をかけてくれたときの感動。この人は私が応援していたのを知っていたのだ!握手したくてもプレーヤー同士はできません。賞状やトロヒーも自分では手に出来ません。だけど2日間、自分の持つ最大の力で戦い抜いたのでした。すさまじい「いのち」の塊でした。

 
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