■ストーリ
「私には分かるよ。あなたの気持ちが。
殺したい奴って、確かにいるもの」
大けがを負い、療養生活をおくっていた松浦純菜が2年ぶりに自宅に
戻ってくると、親友の貴子が行方不明になっていた。市内では連続
女子高生殺人事件が発生。被害者は身体の一部を持ち去られていた。
大強運で超不幸な“奇跡の男”八木剛士と真相を追ううちにふたりの
心の闇が少しずつ重なり合う。
■感想 ☆☆☆
久しぶりの浦賀作品。
大学生の頃に浦賀さんのデビュー作を読んで、衝撃を受けたものの
その後、とんとご無沙汰だった。今回は装丁と帯の言葉に呼ばれて
手に取った。持ち運んで公共交通機関の中で広げるには少し
ためらわれるような少女チックな装丁である。
独特なタッチの女性の姿はインパクトが大きくて、思わず
借りたところ、シリーズの一作目だった模様。
シリーズ作品はあまり好きではない。次を読むのに気合が
必要だから。特に図書館ではシリーズ作品をシリーズの
順番どおりに借りていくこと、それ自体が難しい。
しかし、この作品はそれでも続きを読みたい、と思わせてくれる
作品だった。思春期特有の屈折した気持ちや主人公とヒロインの
不思議な関係を魅力的に描いていて、面白い。
これほどまでに卑屈な主人公も身勝手なヒロインも
滅多にいない。だから魅力的なんだろうか。
・・・いや、魅力的、ではない。
実際、読んでいる間中、八木の卑屈な態度、
コンプレックスの塊のようなモノローグに嫌気がさした。
それでも次回作を読みたいと思ってしまうこの吸引力は
何だろう。その原因が知りたい。そして、このシリーズの
到着点をぜひしりたい。彼らふたりは今後、どのように関係が
変わっていくのだろう。成長していくのだろう。
「私には分かるよ。あなたの気持ちが。
殺したい奴って、確かにいるもの」
大けがを負い、療養生活をおくっていた松浦純菜が2年ぶりに自宅に
戻ってくると、親友の貴子が行方不明になっていた。市内では連続
女子高生殺人事件が発生。被害者は身体の一部を持ち去られていた。
大強運で超不幸な“奇跡の男”八木剛士と真相を追ううちにふたりの
心の闇が少しずつ重なり合う。
■感想 ☆☆☆
久しぶりの浦賀作品。
大学生の頃に浦賀さんのデビュー作を読んで、衝撃を受けたものの
その後、とんとご無沙汰だった。今回は装丁と帯の言葉に呼ばれて
手に取った。持ち運んで公共交通機関の中で広げるには少し
ためらわれるような少女チックな装丁である。
独特なタッチの女性の姿はインパクトが大きくて、思わず
借りたところ、シリーズの一作目だった模様。
シリーズ作品はあまり好きではない。次を読むのに気合が
必要だから。特に図書館ではシリーズ作品をシリーズの
順番どおりに借りていくこと、それ自体が難しい。
しかし、この作品はそれでも続きを読みたい、と思わせてくれる
作品だった。思春期特有の屈折した気持ちや主人公とヒロインの
不思議な関係を魅力的に描いていて、面白い。
これほどまでに卑屈な主人公も身勝手なヒロインも
滅多にいない。だから魅力的なんだろうか。
・・・いや、魅力的、ではない。
実際、読んでいる間中、八木の卑屈な態度、
コンプレックスの塊のようなモノローグに嫌気がさした。
それでも次回作を読みたいと思ってしまうこの吸引力は
何だろう。その原因が知りたい。そして、このシリーズの
到着点をぜひしりたい。彼らふたりは今後、どのように関係が
変わっていくのだろう。成長していくのだろう。