のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

ねらわれた学園/81年日本

2008年09月03日 23時45分04秒 | 映画鑑賞
22.ねらわれた学園/1981年日本
■ストーリ
 進学校・第一学園に通う由香(薬師丸ひろ子)のクラスに
 高見沢みちる(長谷川真砂美)が転校してくる。生徒会会長に
 なったみちるは、風紀を乱した生徒を取り締まる校内パトロールを
 組織して学園を作り変えていく。彼女の背後には、魔王子・京極
 (峰岸徹)が操る「英光熟」が控えており、由香と耕児(高柳良一)
 は陰謀を粉砕すべく立ち上がる。
■出演
 薬師丸ひろ子、高柳良一、長谷川真砂美
 手塚真、峰岸徹、檀ふみ、眉村卓、角川春樹
■監督:大林宣彦
■原作:眉村卓

■感想 ☆(でも、ある意味、お勧め!)
 最近、いろんな人にお勧めしている作品です。
 特にB級映画好きには絶対、お勧め!たまりません!!
 ぜひ、深夜のテンションがちょっぴり変かも・・・というときに
 見てほしい。ユーモア感覚が同じお友達であれば、数人で見ると
 より一層、楽しめる気がします。

 とにかく抱腹絶倒。
 なんせ、Amazonの商品説明欄にでさえ
 「大林お得意の、オプチカル合成とコミック・タッチの映像で
  にぎやかな作品になっているが、自称天才の有川に扮した
  手塚真や珍妙な衣装に身を包んだ峰岸徹の大げさな演技は、
  いささか失笑もの。」
 とまで書かれているのです。
 ちょっと!Amazonさんてば、売る気ある?
 けれども、見終わった後に、この商品説明を読むと
 「なるほど」と深くうなずけること間違いなし。

 ワタクシは、何の予備知識なく「大好きな大林監督の作品だ!」
 「しかも、主演は薬師丸さんだ!」とウキウキしながら録画し
 深夜に見て、びっくり仰天しました。
 ・・・まさか、このテンションのままラストに行かないよね?
 とむしろ興味津々、好奇心満点で最後まで見続けて
 ラストに出てくる宇宙人の奇天烈な格好に心底、脱力しました。

 あまりに面白い宇宙人演技に、思わず、そのシーンだけ
 改めて見返しましたから。あくまでも「まじめに期待せず」
 「面白半分で」見る作品。コメディだと思って見る作品。

 80年代だからちゃちな特撮、というわけではありません。
 きっと、ポリシーがあって、この特撮なんだと思う。
 というか、特撮だなんて言ったら、特撮ファンに怒られる。
 そんな作品です。宇宙人の赤いレオタード姿や、お腹に絵の具で
 描かれただけの案山子のような眼は今も鮮明に記憶に焼付けられて
 います。

 「ヒマー」というときにぜひ。
 ただし、ワタクシは義弟くんに
 「義姉さん、それ、確実に時間を無駄遣いしていますよ。」
 とたしなめられました。・・・否定できません。

わたしの嫌いな10の言葉/中島義道

2008年09月03日 23時16分01秒 | 読書歴
65.わたしの嫌いな10の言葉/中島義道
■内容
 「相手の気持ちを考えろよ!」
 「人間はひとりで生きてるんじゃない。」
 「おまえのためを思って言ってるんだ。」
 「依怙地にならないで素直になれよ。」
 「一度頭を下げれば済むじゃないか。」
 「弁解するな。」
 「おまえが言い訳すると、みんなが厭な気分になるぞ」
 こんなもっともらしい言葉をのたまう大人が、吐気がするほど
 嫌いだ。精神のマイノリティに放つ反日本人論。

■感想 ☆☆*
 内容は過激、かつ、かなりデフォルメされていて極論に
 走っているため、素直に賛成できない部分も多い。
 それは、私自身が中島さんが「嫌い」と言い放っている
 人間側のタイプに近いのではないかと思うからこそ感じる
 反感なのかもしれない。
 しかし、極論に走っている本書の中でも、部分部分に
 「確かに・・・」と感じさせられる部分があって、読みながら
 すっきりとした気分を味わった。

 とは言え、やはり少し過激。
 私は曖昧な部分の多い人間で、白黒はっきりつけたくないと
 思うことのほうが多いため、この過激さは、少々きつかった。
 きっぱりはっきりした性質の方、周囲の人間の感覚と自分の
 感覚とに少し違和感を感じるている方にお勧め。

スナーク狩り/宮部みゆき

2008年09月03日 23時05分28秒 | 読書歴
64.スナーク狩り/宮部みゆき
■ストーリ
 織口邦男が勤める釣具店に、関沼慶子は鉛版を買いに来た。
 不審に思った織口は、彼女が銃を持っていることを知り、
 ある計画を思い付く。そのためには今晩じゅうに銃を盗まなければ
 ならない。しかし、その晩、彼女は元恋人・国分慎介の結婚式に
 散弾銃を持って現われた。彼女は、新郎新婦が雛壇に戻る瞬間を
 狙っていた。

■感想 ☆☆☆☆
 宮部さんの数々の代表作のような「社会派」ではない。
 どちらかというと、さらりと読めてしまう作品だと思う。
 「さらりと」ではない。息をつめて読み進めさせられる作品。
 私は作品世界にのめり込んでしまい、あっというまに読まざるを
 得ないぐらい本を手放すことができなかった。登場人物たちの
 「その後」「結末」が気になって、ひたすら読み続けた。

 スピード感あふれる文章が自然と映像を再現してくれる。
 よく「映像化に向いている作品」という言葉を聞くが、
 この小説は映像化には向いていないと思う。たたみかけるような
 文章で進むこの小説のスピードが映像化すると保たれないような
 気がする。
 私は、この小説を読んで「赤いワンピースのロングヘアの女性」
 をまざまざと瞼に思い浮かべたし、隙あらば逃げようとしている
 被疑者のおどおどとした表情、本当に隙ができてしまったときの
 姑息な表情を実際に映像で見ているかのように読むことができた。
 「小説を読む楽しさ、幸せ」を味わうことができた作品だった。
 のような作品」という言葉

東京下町殺人暮色/宮部みゆき

2008年09月03日 22時50分25秒 | 読書歴
63.東京下町殺人暮色/宮部みゆき
■ストーリ
 13歳の八木沢順が、刑事である父の道雄と新しい生活を
 始めた場所は、ウォーターフロントとして注目を集めている
 隅田川と荒川にはさまれた東京の下町だった。
 そのころ町内では、「ある家で人殺しがあった」という噂で
 持ち切りだった。はたして荒川でバラバラ死体の一部が発見され
 噂が信憑性を帯びてきて・・・。

■感想 ☆☆☆☆
 相変わらず、「本棚の本を一掃しよう」キャンペーンを実施中の
 ため、再読続きの今日この頃。久しぶりに宮部さんの初期長編作品
 を読んで、再び本棚に戻した。この本は売れない。もう少し
 大切に持っておきたい。そう思わせてくれる本だった。

 推理小説ではあるが、描かれているのは「殺人」だけではない。
 物語の中心にあるのは、家族の愛だったり、地域への愛、
 そして、現在の日本やこれからの日本への警鐘だったりする。

 主人公の少年、順君がとても爽やかなので、読んでいて
 あたたかい気持ちにさせられる。順君の父親も愛情あふれる
 人物で、刑事という忙しい職業に就いていて、なかなか息子と
 触れ合う時間がないものの、その少ない時間の中で息子を
 しっかりと見つめ、信頼して接している様子が伝わってくる。
 だから、作品全体に漂う空気はとても穏やかで暖かい。
 「推理小説」のおどろおどろしさとは無縁だ。

 けれども、読んでいると、作者が現代の日本に対して
 向けている厳しい視線がちらちらと見受けられて、少し
 ぴりりとした気持ちになる。
 主人公の父親が犯人に対して言い放った言葉
 「けれども、こんな若者を作ったのは、まぎれもなく
  あなたや私なのですよ。」(原文のままではありません。)
 が心に残って忘れられない。
 

痴話喧嘩

2008年09月03日 07時56分18秒 | 日常生活
会議中、部長がワタクシに「ねぇ、権田原さん(仮名)?」と相槌を求めてきました。

・・・権田原さん(仮名)?

それは、もしや辞められたワタクシの先輩のことでしょーか。
え?今ごろ?
ワタクシが部長の下についてから8年もたつというのに?
先輩が辞められてから6年もたつというのに?
あ、あんまりです!

みんなが笑う中、脱力のあまり、机につっぷしていると
先週から来ているインターンシップ生がにこにこ笑いながらおっしゃいました。

「なんだかカレシカノジョの会話みたいですよね。
 浮気がバレたときの。」



・・・どうぞ、権田原(仮名)とお呼びください。