そっか。この辺りからか。読書ペースが落ちたのは。
と、思いいたりました。
1ヶ月で6冊!全然読めてない!
基本的に本(文字)に触れない日はないというのに、
こんなにも読書量が少ないのは、
1日に2、3行ずつしか読み進めることができなかったからです。
文字を見ると眠たくなる不思議。
95.塩の街/有川浩
◆ストーリ
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名は真奈。静かに暮らす二人の前を様々な人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の仲は何かが変わり始めていた。
◆感想 ☆☆☆☆☆
図書館から借りていた本を返却できていなかったために、また読み返してました。飽きもせず。本当に飽きもせず。
基本的に気に入った本は何度読んでも飽きずに読み返せます。マンガだと余計に何度でも読み返せる。
本と音楽に関してはコストパフォーマンスが大変よい体質なのです。
96.楽園(上)(下)/宮部みゆき
◆ストーリ
「模倣犯」事件から9年が経った。事件のショックから立ち直れずにいるフリーライター、前畑滋子のもとに、荻谷敏子という女性が現れる。12歳で死んだ息子に関する、不思議な依頼だった。少年は16年前に殺された少女の遺体が発見される前に、彼女が殺されている光景を絵に描いていたというのだ。はたして少年は超能力を持つものなのか。
◆感想 ☆☆☆
宮部さんらしく、ひとりひとりの人物描写がとても丁寧で、だからこそ読み終えてやるせない気持ちになりました。自分の「欲望」にとても忠実で、「欲しい」「手に入れたい」「自分だけ損するのはいやだ」「自分だけでいいから得したい」「周囲の人たちよりいい思いをしたい」そう願う人種がいる。どんなに言葉を尽くしても分かり合えない気もするし、でも、そういった欲望は私の心の中にもあるもののような気もする。その欲望をなんとしてでもかなえようとしてしまったのがこの小説の登場人物のひとりで、私は、単にその思いをかなえようと願うその熱量が足りないだけのような気がする。そういったことをぐるぐると考えさせられる小説でした。崩壊してしまった家族のその後を思うと、本当に心底やりきれなくなります。
98.天地明察(上)(下)/冲方 丁
◆ストーリ
徳川四代将軍家綱の治世にあるプロジェクトが立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く。
◆感想 ☆☆☆*
人生を賭けて「天命」と向き合う主人公の姿が清々しく爽快な小説でした。大きな仕事になればなるほど、一朝一夕で成し遂げられるわけなどないし、「天」との勝負であっても、必ず「人」が絡む。「人」が絡む以上、自分の思惑だけで動けるわけもなく、自分の思う通りに進めるためには、回り道に見えても通さなければならない筋というものが生じてしまう。混沌とした現代に読むからこそ、胸を打つ部分、「こうありたい」「こうあってほしい」と強く願わずにはいられない部分の多い小説でした。短略的に「すぐに」目に見える結果を求めてはいけない。自分に言い聞かせようと思います。
100.悪いうさぎ/若竹七海
◆ストーリ
女探偵・葉村晶は家出中の女子高校生ミチルを連れ戻す仕事を請け負う。簡単な仕事に見えたが、事故に巻き込まれた結果、ひと月の安静をやむなく過ごした彼女は、復帰直後に今度は、ミチルの友人、美和を探すことになった。やがて見えてくる高校生たちの危うい生態。親への猛烈な不信、ピュアな感覚と刃物のような残酷さ、その秘めた心にゆっくり近づく晶は、打ち解けては反発するミチルやナイスなゲイの大家、光浦たちとともに行方不明の同級生を追う。
◆感想 ☆☆☆☆
またもや再読もの。読み終えた後になんとも言えない後味の悪さが残ります。このダークな後味が好きで、ついつい定期的に読み返してしまいます。偽悪的で、周囲の人に甘えることなく独立独歩を貫こうとしているヒロインなのに、頼ってくる人に最後まで付き合ってあげる。不言実行の優しさが魅力的で、なおかつオトコマエなヒロインでした。
と、思いいたりました。
1ヶ月で6冊!全然読めてない!
基本的に本(文字)に触れない日はないというのに、
こんなにも読書量が少ないのは、
1日に2、3行ずつしか読み進めることができなかったからです。
文字を見ると眠たくなる不思議。
95.塩の街/有川浩
◆ストーリ
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名は真奈。静かに暮らす二人の前を様々な人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の仲は何かが変わり始めていた。
◆感想 ☆☆☆☆☆
図書館から借りていた本を返却できていなかったために、また読み返してました。飽きもせず。本当に飽きもせず。
基本的に気に入った本は何度読んでも飽きずに読み返せます。マンガだと余計に何度でも読み返せる。
本と音楽に関してはコストパフォーマンスが大変よい体質なのです。
96.楽園(上)(下)/宮部みゆき
◆ストーリ
「模倣犯」事件から9年が経った。事件のショックから立ち直れずにいるフリーライター、前畑滋子のもとに、荻谷敏子という女性が現れる。12歳で死んだ息子に関する、不思議な依頼だった。少年は16年前に殺された少女の遺体が発見される前に、彼女が殺されている光景を絵に描いていたというのだ。はたして少年は超能力を持つものなのか。
◆感想 ☆☆☆
宮部さんらしく、ひとりひとりの人物描写がとても丁寧で、だからこそ読み終えてやるせない気持ちになりました。自分の「欲望」にとても忠実で、「欲しい」「手に入れたい」「自分だけ損するのはいやだ」「自分だけでいいから得したい」「周囲の人たちよりいい思いをしたい」そう願う人種がいる。どんなに言葉を尽くしても分かり合えない気もするし、でも、そういった欲望は私の心の中にもあるもののような気もする。その欲望をなんとしてでもかなえようとしてしまったのがこの小説の登場人物のひとりで、私は、単にその思いをかなえようと願うその熱量が足りないだけのような気がする。そういったことをぐるぐると考えさせられる小説でした。崩壊してしまった家族のその後を思うと、本当に心底やりきれなくなります。
98.天地明察(上)(下)/冲方 丁
◆ストーリ
徳川四代将軍家綱の治世にあるプロジェクトが立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く。
◆感想 ☆☆☆*
人生を賭けて「天命」と向き合う主人公の姿が清々しく爽快な小説でした。大きな仕事になればなるほど、一朝一夕で成し遂げられるわけなどないし、「天」との勝負であっても、必ず「人」が絡む。「人」が絡む以上、自分の思惑だけで動けるわけもなく、自分の思う通りに進めるためには、回り道に見えても通さなければならない筋というものが生じてしまう。混沌とした現代に読むからこそ、胸を打つ部分、「こうありたい」「こうあってほしい」と強く願わずにはいられない部分の多い小説でした。短略的に「すぐに」目に見える結果を求めてはいけない。自分に言い聞かせようと思います。
100.悪いうさぎ/若竹七海
◆ストーリ
女探偵・葉村晶は家出中の女子高校生ミチルを連れ戻す仕事を請け負う。簡単な仕事に見えたが、事故に巻き込まれた結果、ひと月の安静をやむなく過ごした彼女は、復帰直後に今度は、ミチルの友人、美和を探すことになった。やがて見えてくる高校生たちの危うい生態。親への猛烈な不信、ピュアな感覚と刃物のような残酷さ、その秘めた心にゆっくり近づく晶は、打ち解けては反発するミチルやナイスなゲイの大家、光浦たちとともに行方不明の同級生を追う。
◆感想 ☆☆☆☆
またもや再読もの。読み終えた後になんとも言えない後味の悪さが残ります。このダークな後味が好きで、ついつい定期的に読み返してしまいます。偽悪的で、周囲の人に甘えることなく独立独歩を貫こうとしているヒロインなのに、頼ってくる人に最後まで付き合ってあげる。不言実行の優しさが魅力的で、なおかつオトコマエなヒロインでした。