モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

仙川通と小学生と猫しか知らない「仙川お役立ちマップ」

2008-05-27 | アウトドア・ネイチャーフォト
6月1日まで、仙川のカフェギャラリーniwa-coyaで開催中の「林真理水彩画展-仙川を描く-」で販売中なのが、この地図です。以前A4版で50円で販売したものを、B4(地図のみ)200円、林真理の描いた絵とその場所が分かる「絵の場所を探して仙川散歩」に記事がついたA3のものを300円で販売中です。

お陰様で大好評、けっこう買っていただいています。J:COMでも紹介していただけるそうで。しかも、この地図は現在進行形で発展中で、増刷の度に少しずつですが情報が増えています。今回は、若葉の坂にオオミスジコウガイビルを追加しました。これ、名前は知らなくても若葉小の子なら梅雨の雨の日に必ず見たことがあるはずです。ヤマビルとは無関係で、無害ですが、切っても動くし20センチぐらいが1メートルぐらいに伸びるし、ミミズもカタツムリも食べてしまうし、触るとぬちゃぬちゃしているし、鮮やかな黄色でなかなか味のあるヤツなのです。

地図というのは、世の中にたくさんあるのですが、このように古道から歴史、小学生が呼んでいる名前、と生息生物まで載っている地図というのは見たことがありません。でも、地域を知るには多面的な要素を盛り込むことで、よりその全貌が浮かび上がってくるのではないかと考えたわけです。

ちなみに主な掲載事項は、農産物直売所・オススメカフェ&居酒屋など
AED(自動体外式除細動器)設置箇所(覚えておこう!)小児パッドありは二カ所
名所・旧蹟・古道・坂道・橋・歴史・遺跡・小学生だけの呼び名
猫の集会所・蛇の出没箇所・生息動物・昆虫・菌類・粘菌(変形菌)
野鳥・蝶・山野草・巨樹。

仙川歴が短い方は、仙川なんて成城擬きの新興住宅と思われてる方もいるかもしれませんが、古代からの歴史がちゃんとあることも分かります。また、生息生物の多様性を見れば、おそらくご存じないほどの多様な生物が生息していることに驚かれると思います。ある方の裏庭には、絶滅危惧種のマヤランが、ひっそりと生息しているんですよ。食べられるキノコもあります。

仙川に蛇なんかいるんですかと言われた方がいるとか。ちなみに知り合いのお母さんは、ベランダで鎌首持ち上げているシマヘビの頭をつかんでグルグル回して投げたと言っていましたし、私も玄関先で夜中にゴムのようなものを踏んだと思ったら50センチぐらいのシマヘビの子供でした。かわいそうなその蛇は、朝には猫か烏のエサになってしまったようです。また、庚申塔の近くを次男と歩いていたらシマヘビが木から降ってきたことがあります。調度バイクのお兄さんが通りかかって急ブレーキで除けていきました。さらに、若葉の坂を図書館へ歩いていたら、石垣に2mぐらいの大きなアオダイショウがいて、なんと歩き始めの女の赤ちゃんがつかまえようとよちよちと走り寄りましたが、青ざめたお母さんがすんでの所で抱き上げて事なきを得ました。つかんでいたらどうなっていたんでしょう……。

品川通りを延長して若葉小の上を通すという数十年前の計画が幽霊のように持ち上がっています。googleマップでご覧になると分かるのですが、若葉の森を含め「国分寺崖線」の森は、宅地開発などにより伐採され、いまや風前の灯火となっています。都の財政も逼迫している中、多額の税金を使って環境破壊の道路を造る必要がどこにあるのでしょうか。恐らく影で悪辣なゼネコンが動いているのでしょう。

もしできたら、排気ガスと騒音が若葉小の上へ降り注ぐことになります。完成が、十数年後とすると、団塊の世代はもう運転もしないでしょうし、勤務形態や流通の変化などで都心へ都心へという交通事情も変わっているかも知れません。それより、渋滞緩和ならば、滝坂道の拡充の方が必要なんじゃないかと思います。あの道は大変危険です。そこに島忠ができたらどうなるんでしょうね。

そして、都では公立の小中学校の校庭を芝生化する計画を持っているのですが一向に進みません。四中の校庭は、それはひどいもので、排気ガス混じりの砂塵の中で子供達は、激しい運動をしています。サッカー部に入った長男も、一時期喘息の症状が出たほどです。若葉小は、まだ砂質が四中ほど酷くはないのですが、やはり排気ガスまみれの砂にはかわりありません。アトピーやアレルギーの原因にもなり得ます。二酸化炭素を吸い酸素を供給する二千平方メートルの貴重な森が失われてしまうのです。こんな時代に逆行する酷い計画は白紙に戻すべきです。

さて、そんなこんなの「仙川お役立ちマップ」ですが、個展終了以降も継続してniwa-coyaさんで販売していただくことになりました。ぜひ一度ご覧になってください。欠品の時や、まとめて注文の時にはお店の方に言っていただければ、直ちに増刷いたします。(注:現在は販売しておりません。)

仙川お役立ちマップは、こちらより無料でダウンロードできます。但し、商用利用は不可です。その場合は使用料を頂きます。メールでご相談ください。

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牛飼尾根から三頭山へ、大茅尾根から大長作沢に下る

2008-05-07 | アウトドア・ネイチャーフォト
6日、長男とサッカーの試合が終わってやっとオフになった次男と三人で三頭山へ登りました。29日に長男と奈良倉山へ登った時に、長作の人から牛飼尾根を登り三頭山へ行った話を聞いて、牛飼尾根を登ってみたくなりました。話しでも地形図を見ても、取り付きさえこなせば、長い尾根ですが、そう難しくはなさそうでした。帰りは三頭山から大沢山へ、大沢山から南へのびる大茅尾根を下ることにしました。

牛飼尾根はヤセ尾根が多く、花はあまり見られませんでいたが、新緑が見頃でした。また、高度を上げるに連れ、佐野山の向こうに大きな富士山が現れ、それは見事でした。新緑の樹間からは、右手牛ノ寝通りの奥には小金沢連嶺から大菩薩嶺までがくっきりと見えました。

三頭山は、20人ぐらいいたでしょうか。大沢山への道すがらもたくさんのハイカーと出会いました。しかし、牛飼尾根と大芽尾根では、誰にも出合うこともなく静かな山行を楽しむことができました。いつも通り、撮影のために道草しながらの山歩きです。

大茅尾根は、割と歩かれているようです。しかし、それが間違いの元でした。ちょっとした初歩的なミスから、1050m辺りで下りる尾根を間違えてしまい、とんだ藪こぎをするはめになりました。しかもその尾根は、かなり下った先で絶壁となって終わっていました。急登の藪を戻るわけにもいかず、困難な状況におかれましたが、まずは現在地の確認と、地形図とコンパス、周りの景色の確認から自分たちがどこにいるかを調べました。ちょうど崖の先端であったため眺望が利き、現在地の確認ができました。

そして、大長作沢の支谷の上であることも分かりました。まずは慎重にルートを探し、少し戻るように急傾斜の植林帯をトラバースしながら下り、大きな岩と倒木の谷に下りました。ワサビ田跡を発見し、そこから下る道を見つけ、谷を下降、やがて谷沿いの道に出ることができました。そんなわけで怪我の功名ということで、谷も歩くことができ、二段の滝も見ることができました。また、割と幅のある所も多い大茅尾根は、スミレの宝庫でもありました。

今回のトレッキングのフォトレポは、モリモリキッズ2008年5月にアップしました。ご覧ください。
下のスライドショーもどうぞ。




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奈良倉山から1170m北東面巻き道へ

2008-05-02 | アウトドア・ネイチャーフォト
29日、長男と山梨県大月市と小菅村の境にある奈良倉山へ。登山地図にはないけれど、わが家にはお馴染みの長作から東尾根を登りました。東の坪山は、イワウチワとヒカゲツツジで満員ですが、奈良倉山北尾根は、いつものように静寂に包まれていました。

中腹の檜の植林帯が間伐されていて、そのまま放置されていたので、これを抜けるのに難儀しましたが、照葉樹林の尾根にのると、可憐な富士桜(マメザクラ)が迎えてくれました。あいにく春霞で富士山は望めませんでしたが、曇り気味だったお陰で思ったほど暑くはなく、快適なハイキングができました。

尾根筋では、フジザクラ、キブシ、ミツバツツジが満開。足元ではスミレが咲き始めていました。お気楽な林道歩きの後は、坪山手前の1170mを越えて北東面巻き道を初めて辿りました。なかなか厳しい道でしたが、ヒナスミレや緑に萌え立つコケの胞子嚢、ヨゴレネコノメなどが目を楽しませてくれました。

最後の鶴川では、4月8日の豪雨で丸太の橋が流され靴を脱いで痛いような冷たい水の中を渡川するはめになりました。それより驚いたのは、去年の台風の大雨でもそれほど変化がなかった川の様相が一変してしまったことです。どう見ても1トン近くはあっただろうという岩が跡形もなく流されて無くなっていました。自然の猛威をまざまざと見せつけられた気がします。

家族へのお土産は、たくさんの山菜です。ワラビ、ヨモギ、コシアブラ、タラの芽、ハリギリ、コゴミ、天然のワサビ、カンゾウなどなど。天ぷらや炊き込みご飯で堪能しました。

今回のトレッキングのフォトレポは、モリモリキッズ奈良倉山-佐野山-1170の記事をご覧ください。
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