モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ネオニコの空中散布のない三峯山は花が咲き乱れ昆虫の天国(妻女山里山通信)

2015-07-29 | アウトドア・ネイチャーフォト
 三峯山は、1131.4mと低いのですがほぼ360度の大展望が魅力の山です。私の『信州の里山トレッキング 東北信編』でも紹介していますが、山頂の展望デッキから見る大パノラマは必見です。今回は、山登りというよりも、花と昆虫の撮影が目的だったので、千曲市側の大池からではなく、国道403号沿いの麻績村の聖湖から登りました。信州には、こんな風に車で来て手軽に登れる里山があちこちにあるのです。そんな山もたくさん本では紹介しています。一度手にとってご覧ください。もちろんお近くの図書館にリクエストでも構いません。

 聖湖から三峯山を見上げたところ。ここからでも標高差は150mぐらいしかありません。左はゲレンデ。ゲレンデの東の端を登っていくコースと、中央をつづら折れで登っていくコースがあります。中央にスカイライダー。これはちびっ子には最高のアトラクションです。乗れる日は麻績村に問い合わせを。その右の森の中を登っていくコースもあります。登りはここを使いました。対岸の博物館前に駐車場があります。

 山頂までは、落葉松や白樺の交じる森をつづら折れで登っていきます。時折、スカイラーダーが左手に見えます。子連れで来た時は、帰りにこれに乗ってもいいでしょう。約20~30分で山頂です。山頂からは、東に善光寺平、西には麻績村の向こうに京ヶ倉や北アルプスが。南には冠着山、大林山、蓼科山などが見えます。この日は雨の翌日で、遠くの山々は雲の中でしたが、善光寺平方面は、高社山の麓まではなんとか展望がききました。山頂にはツバメが飛び、キアゲハが舞い、草むらからは虫の音が。やはり農薬の空中散布がなければ、山はこんな風に賑やかなのです。
 写真の右手前は、五里ヶ峯から一重山まで続く五一山脈。その向こうには鏡台山から妻女山へ続く戸神山脈。中央に千曲川。下界は暑そうですが、山頂は爽やかな風が吹いて気持ち良い日でした。有名観光地もいいですが、ここは穴場ですよ。左の二つの小ピークは、三峯山の名前の由来になったあと二つの峰です。

 山頂付近には、オオバギボウシ(大葉擬宝珠)がたくさん咲いていました。花穂が大きいのでとても華やかです。若葉はウルイという山菜。右はオミナエシ(女郎花)。ここにはありませんでしたが、近くにはオトコエシ(男郎花)が咲くところもあります。

 トリアシショウマも比較的多い花です。中は総苞が粘るノアザミ(野薊)。この粘る総苞には、トラップにかかった小さな虫たちがあちこちに付いていました。食虫植物でもないのに、ノアザミにとって何か得することがあるのでしょうか。とても不思議です。秋に咲く、よく似ているノハラアザミは粘りません。マルバハギも残花が多かったのですが、まだまだ花期の真っ最中。これにもゼフィルスは集まります。

 とにかく驚いたのはキリギリスの数の多さ。そこらじゅうにいました。麓ではトノサマバッタも。山頂ではクマバチやシオヤアブも。中は、ヒヨドリバナ(鵯花)で吸蜜するベニシジミ。これもたくさんいました。右はクモガタヒョウモン。これも多かった。樹冠では、オオミドリシジミらしき姿も。これも天城山山系にはたくさんいたのですが、千曲市によるネオニコ散布以降全滅しました。

 ヤマハハコ(山母子)。信州の里山では普通に見られる野草です。中は、咲き始めたばかりのワレモコウ(吾亦紅・割木瓜)。これが咲き出すと、秋の気配を感じます。右はヤマウド(山独活)の実。

 鮮やかなシモツケソウ(下野草)。中はキキョウ(桔梗)。右はウツボグサ(靫草)。干した花穂は夏枯草(かごそう)という生薬。

 山頂からの聖湖。中央のテントは、スカイライダー乗り場。この日はお休みでした。ゲレンデで花や蝶を撮影しながら下りてきました。麻績村の博物館の庭にあるF-86ジェット戦闘機。向こうには戦艦陸奥の主砲やF-104Jジェット戦闘機も。D51蒸気機関車もあります。本館では善光寺街道麻績宿の展示も。なんだか昭和感が満載の博物館です。右奥には、廃墟となった元ホテル。湖畔には遊具のある公園もあり、ファミリー向け。レストランや土産物店もあります。長野市、千曲市、上田市からも比較的近く行きやすいのでお勧めです。国道403号を登って行けば湖畔に着きます。

 駐車場に戻りました。桟橋でへらぶな釣りをする人々。年配の人が多いのかなと思ったら、若者もけっこういました。ビーチパラソルといい、のんびりした空気がまた昭和感を感じさせます。ここに車を置いて、左の湖畔の遊歩道を歩いて登るのもお勧めです。猿ヶ馬場峠に駐車して、左に見える尾根を登っていくコースもあります。
 当たり前ですが、やはりネオニコ空中散布がなければ、里山は美しく虫たちで賑やかなのです。危険極まりないネオニコチノイド系農薬についての記事は、ブログのひとつ前と2つ前。3つ前の記事をご覧ください。

千曲市森の杏が最盛期、朝採り杏で焼酎漬。松枯れ病が深刻。ネオニコは農薬でなく農毒!(妻女山里山通信)
妻女山山系のゼフィルスが壊滅状態なのは千曲市による農薬の空中散布だと断言するKさん(妻女山里山通信)
松枯れ病の原因は、本当にマツノマダラカミキリのセンチュウだけなのか!?(妻女山里山通信)
松枯れの原因は松くい虫じゃなかった。大気汚染で土壌が強酸性化したことによる(妻女山里山通信)

◉必見!新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間(要保存のPDFファイル)

天敵を利用して、マツノマダラカミキリを駆除しようという研究長野県の例野鳥利用した松くい虫被害の防除。ネオニコ農毒の空中散布だけは、絶対に止めさせなければならない。これはあなたの近くの里山でも行われているかもしれない。あなたが使っているかもしれない殺虫剤やペットのノミ取りにも使われている。決して無縁のものではない。チェックを!

林野庁の、森林の放射能汚染に関するレポート。これは読んでおいた方がいい。杉はセシウムを溜めやすい
 基本的に高汚染された森林の除染は不可能だと分かる。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。長野市や松本市の平安堂書店さんでお求め頂けます。東京は銀座の長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO しあわせ信州シェアスペース」にも置かれるそうです。最近は、首都圏から信州の里山に登りに来る人も多いですから。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。この夏は、信州の里山を歩いてみませんか。
 本の概要は、こちらの記事を御覧ください

にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ネオニコの空中散布のない長野市側は昆虫の天国。千曲市側は死の山(妻女山里山通信)

2015-07-26 | アウトドア・ネイチャーフォト
 まず、千曲市の天城山(てしろやま)へ続く林道へ。昨年までは普通に昆虫が見られた林道ですが、今年は何もいません。正確に言うと、クロメマトイとヤブ蚊は異常に多いのです。足元にはたまにキマワリが見られる程度。スミナガシは2013年に姿を消し、今年はオオムラサキもいません。あんなに大量発生したカメムシさえいません。農薬散布後度々山に入っていますが、長野市の職員は度々見かけますが、千曲市の職員など一度も見たことがありません。その程度の低レベルの自治体なのでしょうか。散布後に生態系の調査はするべきでしょう。ちなみに妻女山山系の林道は、長野市側からでないと登れません。

 いつも昆虫がたくさん訪れていたコナラの樹液バーの経年変化の様子です。ほぼ同じ日時です。空中散布の薬剤の種類が、有機リン系からネオニコチノイド系に変わったのは、2012年からだと思うのですが、4年目にして昆虫がほぼ全滅しました。写真は全て同じコナラで、昨年までは写真のような昆虫が見られたのですが、今年は何もいません。その前には、まずゼフィルス(6~9月に羽化するシジミチョウの仲間)が姿を消しました。

 上のカットは、8月3日の同じ樹液バー。なんと、希少なチャイロスズメバチが20匹あまり集まっていました。車を降りるとすぐに威嚇されたので戻り、接近して車内から撮影。二匹ほどが車内の私を見つけてウィンドーガラスにへばりついたり体当たりをしたり。かなり攻撃的です。なぜ彼らだけがいるのか、どこから来たのか謎です。考えられるのは、最強のオオスズメバチがいなくなって、長野市側のチャイロスズメバチがやってきたということ。しかし、他に全く昆虫がいないというのは極めて異常な状態です。
 右は、長野市側に600mほど下りたところで発見したルリボシカミキリ。以前は左の樹液バー近くでも見られたのですが。2年前から見ていません。

 妻女山里山デザイン・プロジェクトの仲間でもある蝶の研究家のTさんによると、ネオニコの散布時期がゼフィルスにとっては最悪とのこと。6月中旬というとゼフが羽化して産卵を開始する時期とピッタリ重なるのです。特に羽化の早いウラゴマダラシジミ・オオミドリシジミ・アカシジミ・ウラナミアカシジミには、相当大きなダメージがあると。おそらくあと1~2年続ければ、妻女山山系のゼフはメデタク全滅するでしょうと言っています。Tさんは、「長野県は生物保護にうるさい! 特に採集行為には新聞含めて犯罪的な見方としていますが、生息地破壊による絶滅行為は大歓迎の様です。」と、皮肉交じりに言っていました。
 彼は千曲市生萱のハヤシミドリを調べてみたそうですが、それまで採りたくなくなるほど卵が多数あった場所で、今年はほとんど見つけられなかったということです。おそらく千曲市土口から生萱、倉科の山域では同じ状態になっていると考えられます。山裾には畑もたくさんあります。市では覆いをかけろと言っていますが、畑中を覆うなどできるはずもありません。ネオニコは水溶性で洗っても落ちません。そんなものを食べていたら、必ず病気になります。この山域の山菜やキノコももうだめでしょう。松茸もネオニコ散布をしたら、毒キノコです。食べられません。市は、一週間山に入るなと言っていますが、広報は千曲市のみ。長野市民は知りません。妻女山から鞍骨城跡は人気のハイキングコース。妻女山から天城山林道、唐崎城跡は、マウンテンバイクの人気コース。恐らく何人かが知らずに入ったことでしょう。
 経年変化で、ある種の昆虫が増減することはありますが、今年の写真のように全部が姿を消すというのは、極めて異常事態。散布したところだけでなく、していないはずの天城山林道のゼフィルスや甲虫も全滅状態です。千曲市側は死の山です。
千曲市による薬剤空中散布のお知らせ

 前回は、ネオニコ散布のない長野市茶臼山のレポを書きましたが、同じ妻女山山系で尾根を挟んで反対側のネオニコ散布のない長野市側はどうだろうと、炎天下の中歩いてみました。中腹から千曲川の流れ。中央遠くにそびえるのは中野市の高社山。手前にMウェーブとホワイトリング。右手前には松代SAが見えます。
 すぐに気づいたのは、セミの鳴き声の多さ。足元からは虫の音があちこちから。ミヤマフキバッタがあちこちから飛び出します。死の山になってしまった千曲市側とはえらい違いです。以前は、市境にある尾根上の陣場平には無数のミヤマフキバッタが見られたのですが、今年は何もいません。

 ヤマハギが咲き始めました。マルバハギも咲いていました。これらにもゼフが集まります。中はネムノキの残花。ほとんどの花は朽ちて咲き終わっていました。右はセリ科シシウド属のシラネセンキュウの小花。

 タケニグサの花粉を食べるシロテンハナムグリがたくさんいました。アオカナブンもたくさん飛び回っていました。中は、ヤマハギの葉につかまって交尾中のシオヤアブ。オスの腹端には白い毛の束があります。葉や小枝の上でハエやアブ、チョウなどを待ちかまえ、襲って体液を吸い取るアブ。時には自分より大きな昆虫も襲います。ゼフィルスの天敵のひとつ。これもたくさんいました。
 どこからか勢い良く飛んできて葉にぶら下がったのは、スズメガ科のトビイロスズメ。翅を広げると10センチ以上あります。ステルス戦闘機の様な形の翅ですが、高速で飛ぶことができる蛾です。幼虫の食草は、マメ科の植物で、ヤマフジ、クズ、ハギ、ハリエンジュなど。中国の山東省などでは食用にするそうです。頭を落として肉から内蔵を取って肉団子にするとか。どんな味なんでしょうね。

 ベッコウハゴロモ。セミやカメムシの仲間で、体長は10ミリほど。翅が透けていますが、仲間のスケバハゴロモは、もっと透けていて綺麗です。リンクは不思議な形をしたスケバハゴロモの幼虫。成虫はクズ、ヤマノイモ、ウツギ、ミカンなどの茎から汁を吸い、灯火にもやって来ます。
 中はシオカラトンボのオス。腹部第8節膨らみがないので未熟なオスでしょう。成熟すると青白い色になります。リンク先は、シオカラトンボの交尾
 右は、ヒヨドリバナに留まるミヤマフキバッタ(アオフキバッタ)。退化した小さな翅が特徴。旧盆の頃に、林道の砂地に腹部を差し込んで産卵する光景が見られます。

 オニグルミの実。秋に実を採って食べると美味しいのですが、割って実を取り出すのがけっこう面倒です。中は、ウリカエデの翼果(翅果)。翼のような形状なので、落果すると風に乗って遠くまで飛びます。右は、エビガライチゴの果実。酸味が強く美味しい。以前はこれが2m異常に繁茂して夏の林道を塞いでいたのですが、現在は、オオブタクサ、オオアレチノギク、ヨウシュヤマゴボウなどの帰化植物が大繁殖し、少なくなりました。それはそれで困ったものです。

 千曲市側では絶滅したゼフィルスが何頭も舞っていました。ツバメジジミのオス。かなり大きなゼフも飛んでいたのですが同定できませんでした(後でウラギンシジミと判明)。他にはコミスジやモンキチョウも。茶臼山で紹介したミナミヒメヒラタアブも。シロヨメナには、ミツバチ科のヤマトツヤハナバチも。オオムラサキのメスが、悠々と舞っていました。
 戻って椎茸のホダ木の点検に行くと、ルリボシカミキリのオスとメスがいました。メスの方は青の色が濃く、非常に綺麗です。日本を代表する甲虫です。

 妻女山駐車場から松代の城下町と背後にそびえる奇妙山。結局、ネオニコ散布をしていない長野市側は、昆虫も多く健全であることが分かりました。死んでしまった千曲市側とは全く異なる世界が、尾根の反対側にあるのです。いかにネオニコチノイド系農薬が恐ろしいものか、はっきりと分かります。
 以前は有機リン系の農薬を散布していたのですが、危険と分かったので、安全性の高いエコワン3フロアブル(ネオニコチノイド系)に替えたと行政はいうのです。しかし、このネオニコチノイド系農薬というのは、ベトナム戦争で使われたベトちゃんドクちゃんを生んだモンサントの枯れ葉剤と成分が同様のものです。蜂が全滅し発癌性があり(蜂の大量死と関係がある事を、金沢大学が突き止めました)、脳発達障害、流産、自閉症、注意欠陥多動性障害、うつ病、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症、癌などを引き起こすといわれています。欧州では危険なために発売禁止になっている国もあるのですが、日本は野放しどころかホームセンターはもちろん、なんと100円ショップでも同タイプである神経毒のグリホサート系除草剤が売られているのです。製造元の住友化学会長が経団連会長だから? ホームセンターにあるラウンドアップや草退治は、まさにそれ。こんなものを空中散布するなど、狂気の沙汰です。
 危険極まりないネオニコチノイド系農薬については、ブログのひとつ前と2つ前の記事をご覧ください。

千曲市森の杏が最盛期、朝採り杏で焼酎漬。松枯れ病が深刻。ネオニコは農薬でなく農毒!(妻女山里山通信)
妻女山山系のゼフィルスが壊滅状態なのは千曲市による農薬の空中散布だと断言するKさん(妻女山里山通信)
松枯れ病の原因は、本当にマツノマダラカミキリのセンチュウだけなのか!?(妻女山里山通信)
松枯れの原因は松くい虫じゃなかった。大気汚染で土壌が強酸性化したことによる(妻女山里山通信)

◉必見!新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間(要保存のPDFファイル)
【要保存】浸透性農薬「ネオニコチノイド系殺虫剤」が生態系と人体に与える影響について
ネオニコチノイド殺虫剤の特徴「神経障害症状(手指の震え、うつろな眼、注意力散漫、うつ病のような症状、
協調運動障害、記憶障害、暴力行動、自殺、心電図の異常)、それから、免疫症状(アレルギー症状の悪化、ヘルペスや他のウィルスに対する抵抗力の低下)など

ネオニコチノイド系農薬は、ラウンドアップだけではない。こんなにも色々な果樹や野菜で使用。あなたも毎日食べている
殺虫剤の一覧と代表的な商品名 :害虫だけに効いて、人間には無害などというのは嘘。日本の残留基準は極めて高い

汚染にさらされる農村』散布後、1週間過ぎごろ、保育園児や小学生の子どもが鼻血を出していたとか、大人でも強い頭痛があったなどの症状を訴える人がある

天敵を利用して、マツノマダラカミキリを駆除しようという研究長野県の例野鳥利用した松くい虫被害の防除。ネオニコ農毒の空中散布だけは、絶対に止めさせなければならない。これはあなたの近くの里山でも行われているかもしれない。あなたが使っているかもしれない殺虫剤やペットのノミ取りにも使われている。決して無縁のものではない。チェックを!

林野庁の、森林の放射能汚染に関するレポート。これは読んでおいた方がいい。杉はセシウムを溜めやすい
 基本的に高汚染された森林の除染は不可能だと分かる。

【追記】千曲市は、2016年の空中散布を中止することを決めたと信毎Webに載っていました。評価できる嬉しい決定ですが、ネオニコチノイド農薬は、非常に残留性が高く、水溶性で植物や地面に深く浸透し、その影響は何年も続きます。ほぼ絶滅してしまった十数種類いたゼフィルスを始め昆虫たちが復活するのには相当の年数がかかるものと思われます。赤松林への散布は土壌汚染を引き起こすため松茸菌を弱らせ、結果として松茸も出なくなり、共生関係にある赤松も弱ります。千曲市は中止ですが、坂城町は実施するという愚挙。村上義清も泣いていることでしょう。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください
 まだネオニコ散布がなく自然が豊かだった斎場山や鞍骨山のオオムラサキやスミナガシ、ルリボシカミキリなど、貴重な昆虫のマクロ写真も載っています。

にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ

■『国分寺・国立70Sグラフィティ』村上春樹さんの国分寺「ピーター・キャット」の想い出。はてなブログに移動しました。順次アップしていきます。ブックマークの更新をお願いします。ミラーサイトでは32本の記事が全部読めます。お好きな方をお読みください。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ネオニコの空中散布のない長野市茶臼山は昆虫の天国。ルリボシカミキリも(妻女山里山通信)

2015-07-22 | アウトドア・ネイチャーフォト
 梅雨明けの妻女山へ。招魂社の境内であちこち探しましたが、オオムラサキは1頭も確認できませんでした。樹液が出始めたので、そちらへ行っているのでしょう。胸の黄色いトンボがたくさん舞っているのですが、留まってくれないので同定ができません。おそらく大きさと色からコオニヤンマだろうと思うのですが・・。ただこれもネオニコ散布の千曲市との境から林道を600m下った長野市側の話で、境に登っていくほど生物はいなくなります。それは悲劇的に顕著です。

 今回は、そろそろルリボシカミキリが出る頃と思い、やってきたのです。たぶんこの辺にいるだろうという場所に行ってみると、いました。これぞ国の甲虫といわれる美しい昆虫ですが、この綺麗な青色は生きている時にしか見られません。死ぬと赤褐色になってしまいます。胸に小さな赤い虫が付いていますが、タカラダニでしょう。
 赤松に登り始めたところで、不用意に近づきすぎてしまいました。すると自らボトッと地面に落ちました。これが一番手っ取り早い逃げ方なのでしょう。飛ぶのはあまり得意ではありません。以前は千曲市側にもいたのですが、空中散布以降全く見なくなりました。

 先日、長野森林組合に人達が長野市側で赤松の伐採をしていた長坂峠。こちらは千曲市側。正面には、オオムラサキの幼虫の食草であるエノキが何本かあり、樹液が出るコナラの大木もあるのですが、今年はオオムラサキが全くいません。左手には数本の大きなコナラの樹液バーがあります。昨年まではカブトムシ、ミヤマカミキリ、アオカナブン、オオスズメバチなどが集まっていたのですが、今年は何もいません。死の森です。ここから空中散布をした天城山から鞍骨山の千曲市側は、全てこの様な状況で、昆虫がほとんど姿を消しました。仲間の蝶の研究家も、気候変動や経年変化による範囲を遥かに逸脱している異常事態と言っています。かれは2年前にウラゴマダラシジミを300頭羽化させて放したのですが、後日確認に行ってみると、1頭も確認できなかったと。こんなことは通常ならあり得ないことです。

 妻女山展望台から茶臼山を見て、比較のために行ってみることにしました。昨年も比較して、その違いに愕然としたものです(花と昆虫であふれる茶臼山。昨年の記事)。

 信里小学校の向かいの道を入って旗塚下の駐車場へ。いきなり数頭の蝶が出迎えてくれました。草むらからは、たくさんの虫の鳴き声がします。妻女山では全く聞かれません。ベニシジミやハナアブも見られます。ミツバチもいました。大池の向こうに冠着山(姨捨山)。左手遠くには蓼科山も。
 棚田へ下りる日陰には、ドクダミの群生地があり満開でした。花をぎっしり小瓶に詰めて米酢を注ぎます。これを塗ると水虫が治ります。湿疹やかぶれ、虫さされにも。汗の臭いも取れます。葉を天日干しして作るドクダミ茶も高い効能があります。ドクダミは十薬という優れた薬草です。

 ノリウツギでヨツスジハナカミキリ(四條花天牛)が交尾中。翅の模様はハチの擬態。中は、ミナミヒメヒラタアブ。上がオスで9ミリほど。下がメスで8ミリほどと小さく。撮影はなかなか困難を極めます。今回は飛翔しながら交尾中の珍しいカットが撮れました。オスはメスの翅ごと抱えているので、メスの体重を支えながら飛んでいるわけです。あっぱれ。
 右は、ツバメシジミのメス。妻女山にもネオニコになる前は、いくらでも見られたシジミチョウですが、今は全く見られません。特に千曲市側は全滅状態。千曲市の空中散布は、生物殺戮の犯罪行為と言っていいでしょう。(まだ、たくさんの昆虫がいた2013年7月の妻女山山系の記事。昨年から激減し、今年は何もいない。2012年はこんなにたくさんのゼフィルスがいたが全滅状態)

 虫倉山が見えるお気に入りの棚田へ。昨年までは稲が作られていたのですが、耕作放棄地になっていました。ユキノシタ科チダケサシ属のトリアシショウマの白っぽい花穂が風に揺れています。総苞が粘るノアザミもあちこちで咲いていました。やはりたくさんの昆虫が見られます。オニヤンマもたくさん飛んで、時には縄張り争いの空中戦も見られました。シオカラトンボも。一面ヤマフキの野原を通ると、ミヤマフキバッタ(アオフキバッタ)が足元から無数飛び出しました。妻女山ではほとんど見られなくなりました。翅が退化して飛べないので地域による変異が大きいのです。妻女山と茶臼山でも、微妙に色合いなどが異なります。

 虫倉山。神城断層地震で、山頂が4割も崩壊してしまいました。崩れた跡が生々しく見えます、左手前のさるすべりコースは、登山禁止のままです。本当にいいコースなので、迂回路を作るとかなんとか復活して欲しいものです。
 鮮やかに咲くヤブカンゾウ。ニッコウキスゲの仲間ですが、若芽や蕾は食べられる山菜です。干したものは、金針菜といって中華の高級食材。おひたしや天ぷら、炒めものなどで。 ビタミンB1、B2、C、カロチン、鉄分、 たんぱく質、βカロテンが豊富。鉄分はほうれん草の20倍とかで、特に女性には嬉しい栄養たっぷりの野草です。私は菜園で栽培しています。じつは在京時代は、アウトドアもですが。主に女性向けの雑誌やムック、単行本の編集アートディレクターをしていたので、女性に関する健康、メンタル、化粧からファッション、料理から子育てまで結構詳しいのです。もっと若い頃はアイドル雑誌のデザインや撮影のディレクションもやっていましたけれど・・。それでハロプロとかBABYMETALも好きなのですが。ひたすら頑張る女性が大好きなフェミニストです(笑)。
 総苞が粘るノアザミ。夏から秋にかけて咲くノハラアザミは粘らないので、触ると区別がつきます。よくザトウムシの脚だけがこれに付いていることがあります。くっついた小さな虫を食べに来て、ミイラ取りがミイラになるパターンです。しかし、ザトウムシは脚が一本欠損しても普通に暮らして行けます。ザトウムシは座頭虫と書きますが、目はあります。脚が異常に長く月面探査機の様ですが、クモよりもダニに近い森の掃除屋さんです。こちらに、いくつか写真を掲載しているのでご覧ください。自然界に不必要な生物は、ひとつとしてありません。全てがデリケートな相互連関というバランスの上に成り立った共生関係を作っているのです。

 葉先に留まったミナミヒメヒラタアブのオス。本当に小さいので、まず見つけるのが大変です。中は、ミヤマフキバッタですが、右の後ろ脚の半分から先と左は全部ありません。何かに襲われたのでしょう。翅が退化して小さく飛べないので、襲われやすいと想像できます。メスは、真夏に土にお腹を半分ぐらい差し込んで産卵します。
 茶臼山の登山道。蝉の声が妻女山とは比較にならないぐらい多いのです。他には、ミドリヒョウモン、ベニシジミ、コミスジ、アサマイチモンジ、オオヒカゲなども。バッタの仲間もたくさんいました。これが正常な里山です。
 興味のある人、関心を持った人は、この夏機会があったら妻女山と茶臼山に登ってみてください。両山とも登山口まで車で登れるので登山歴がなくてもハイキングのレベルでも大丈夫です。妻女山への生き方はこちら。茶臼山へは、茶臼山動物園への道から信里小学校向かいの道を入って、旗塚下の駐車場から20分です。『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林に、詳しい地図が載っています。本にも書いていますが、両方とも古代科野国や川中島合戦にまつわる遺構の残る素晴らしい里山ですが、その厳しい現実を見比べてみてください。

 茶臼山の北アルプス展望台から。残念ながら北アルプスは、稜線が雲の中でした。やはり想像通りでしたが、ネオニコ空中散布をした妻女山山系としていない茶臼山では、昆虫の状況に驚くべき大きな違いが見られました。そして、その差は年々広がっていくようです。
 危険極まりないネオニコチノイド系農薬については、ブログのひとつ前の記事をご覧ください。妻女山山系で、オオムラサキなどの保護活動などをしている「妻女山里山デザイン・プロジェクト」の仲間には、蝶の研究家もいるのですが、このままでは再生不可能になるかもしれないと警告を発しています。
 長野県シニア大学の講師をしたのですが、4クラス計470人の講座でも、ネオニコチノイド系、グリホサート系農薬の話は、里山の放射能汚染の話とともに高い関心を呼びました。有機リン系も危険ですが、神経毒である前者は比較にならないほど猛毒です。実際、散布の後に健康被害も出ているようです。たかが赤松のために自然を破壊し、住民の健康を損なう必要性などどこにもありません。千曲市や坂城町は即刻中止すべきです。続ければ水俣病などの様に訴訟沙汰にもなるでしょう。フランスでは、その残留性や毒性で裁判でモンサントが敗訴しています。欧米では製造販売や使用に規制がかかっている国が多々あります。

千曲市森の杏が最盛期、朝採り杏で焼酎漬。松枯れ病が深刻。ネオニコは農薬でなく農毒!(妻女山里山通信)
妻女山山系のゼフィルスが壊滅状態なのは千曲市による農薬の空中散布だと断言するKさん(妻女山里山通信)
松枯れ病の原因は、本当にマツノマダラカミキリのセンチュウだけなのか!?(妻女山里山通信)
松枯れの原因は松くい虫じゃなかった。大気汚染で土壌が強酸性化したことによる(妻女山里山通信)

◉必見!新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間(要保存のPDFファイル)

天敵を利用して、マツノマダラカミキリを駆除しようという研究長野県の例野鳥利用した松くい虫被害の防除。ネオニコ農毒の空中散布だけは、絶対に止めさせなければならない。これはあなたの近くの里山でも行われているかもしれない。あなたが使っているかもしれない殺虫剤やペットのノミ取りにも使われている。決して無縁のものではない。チェックを!

林野庁の、森林の放射能汚染に関するレポート。これは読んでおいた方がいい。杉はセシウムを溜めやすい
 基本的に高汚染された森林の除染は不可能だと分かる。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。長野市や松本市の平安堂書店さんでお求め頂けます。東京は銀座の長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO しあわせ信州シェアスペース」にも置かれるそうです。最近は、首都圏から信州の里山に登りに来る人も多いですから。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。この夏は、信州の里山を歩いてみませんか。

 本の概要は、こちらの記事を御覧ください

にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ネオニコの空中散布で千曲市土口の山から昆虫が消えた。次は人間(妻女山里山通信)

2015-07-18 | アウトドア・ネイチャーフォト

 先週末、梅雨の晴れ間に久しぶりに妻女山の奥まで足を伸ばしてみました。妻女山招魂社でオオムラサキを探すと、やっと1頭のオスを発見。神社の濡縁の下で乾いた土に口吻を挿して何かを吸っている所を撮影しました。例年より随分と早く羽化してしまったので、縄張り争いなどで翅がかなり傷んでいます。乾いた土で何を吸っているのか、これは非常に不思議な習性です。蝶の専門家も分からないようです。

 途中の長坂峠の長野市側で、長野森林組合の人達が、松枯れ病の赤松の伐採と燻蒸処理をしていました。そのうちの一人の青年と話をしたのですが、異常に虫が少ないと言っていました。そこで、千曲市が行った松枯れ病のネオニコチノイド系農薬の空中散布の話をしたところ、あれは止めないといけないです。空中散布すると樹上から虫がボタボタ落ちてきます。健康被害が必ず出ます、と。現場の人は、よく分かっているのです。もちろん彼らが使っているヤシマNCS(松くい虫くん蒸駆除薬剤、特徴は、人畜毒性が普通物で、魚毒性もA類に相当)も農薬ですからそれなりに強い毒性があるのですが、空中散布と生分解するビニールで覆ってのくん蒸では、毒性と自然へのダメージが天と地ほども異なります。
 長坂峠から尾根を進んで、大きなコナラの樹液バーに寄りましたが、何もいません。クロメマトイさえ少ない。社会寄生をするトゲアリもたくさんいたのですが、あまり見られません。日本にはアリによって種が運ばれるアリ散布植物が200種余りあります。セツブンソウ、カタクリ、イチリンソウ、フクジュソウなど。アリが絶滅したら、それらの植物も絶滅の道を辿るのです。その後陣場平へ行ってみましたが(上の写真)、ほとんど昆虫が見られません。セミも鳴いていますが少ない。

 今は亡き山の友人だったKさんのログハウスのある堂平大塚古墳へ。ここも空中散布がされたところ。全く虫がいません。この時期わりと大発生するカメムシさえいません。虫がいなくなったためか、鳥の鳴き声も少なくなりました。この山を心から愛していた彼がいたら、激怒したことでしょう。

 古墳からの千曲川と北アルプスの鹿島槍ヶ岳。随分と雪形が小さくなりました。この眼下の集落では、間違いなく健康被害が出るでしょう。しかし、一般の住民に因果関係が証明できるはずもなく、泣き寝入りとなるでしょう。

 天城山の北面を巻く林道を辿ってみました。ネオニコチノイド系にする前は、この林道沿いに歩くと10数種類のゼフィルスが見られたのですが、今回は1頭も見られませんでした。全滅です。中と右はオカトラノオの花。昆虫たちが盛んに吸蜜に訪れる花なんですが、何もいません。一見、風景は変わらないように見えますが、実は死の山です。

 長野市側に戻ってやっと一匹のミヤマフキバッタ(アオフキバッタ)を見つけました。ヒヨドリバナで吸蜜するヒメトラハナムグリ。右は、今まで探しに探しても一匹も見つからなかった病原生物マツノザイセンチュウを媒介し松枯れ病の原因となるマツノマダラカミキリかなと思ったのですが、ナガゴマフカミキリでした。マツノマダラカミキリは、いくら探しても見つかりません。

 林道に一匹のハナアブが。ハナアブもほとんど見られなくなりました。以前はニホンミツバチもいたのですが、全滅したようです。今年はハチもほとんど見かけません。大きなコナラに、やっと一匹のコクワを見つけました。後は飛んでいるアオカナブンが一匹だけ。千曲市側で見つけたのは、このキマワリ一匹だけ。

 今年の梅雨は、北信で珍しいくらいに雨が降ったせいか、ネンジュモ属に属する陸棲藍藻の一種、藍藻類のイシクラゲが大発生していました。これは炊き込みご飯や味噌汁、卵炒めなどにして食用になります。しかし、猛毒のネオニコ農薬がかかったものなので食べる気にはなりません。実は家の井戸の周りに出たので、それを食べてみようと思います。中は南米原産の帰化植物で、江戸時代の末期に観賞用として入ってきたイモカタバミ。右は、花がなんとも愛らしいユキノシタ。

千曲市が、6月16、17日にかけて松枯れ病のネオニコ農薬の空中散布を行いました。市のホームページでは、一週間は山に入るなとか、窓を閉めて外に出るなとか、出る場合は帽子・マスクをせよとか、農薬がかかった野菜は食べるなとか書いてあります。そんな危険と分かっている劇薬を空中散布しているのです。山は繋がっています。散布後の週末には、散布を知らない長野市民が何人も山に入ったことでしょう。鞍骨城跡へ行く人気のコースですから。サイクリストも入ったはずです。これはもう犯罪と言っていいレベルの愚行です。散布地域のゼフィルスは、ほぼ絶滅しました。昆虫もほとんどいません。いずれは人間にも必ず影響が出ます。実際、空中散布の後に体調不良を訴える人が出ているようです。

ネオニコチノイド系・グリホサート系農薬の恐怖
 金沢大学教授山田敏郎さんは、「ネオニコは、毒性が強く分解しにくく、『農薬』というより『農毒』に近い。このまま使い続け、ミツバチがいなくなれば農業だけでなく生態系に大きな影響を与える。ネオニコの危険性を多くの人に知ってもらいたい」と語っているのです。生態系には、もちろん人間も当然含まれます。
 群馬県前橋市で、松枯れ病対策としてネオニコチノイド系殺虫剤が使用されるようになった2003年以降、ネオニコチノイド系殺虫剤が原因と思われる頭痛、吐き気、めまい、物忘れなどの自覚症状や、頻脈・除脈等の心電図異常がみられる患者が急増しています。なんと日本のネオニコチノイド系農薬の残留基準は、欧米よりも緩い基準値(日本は、アメリカの10倍、欧州の100倍近い)。(青山内科小児科医院 青山美子医師)
 ネオニコチノイド剤の使用が増え始めた2006年頃から、農薬散布時に自覚症状を訴える患者が増加。中毒患者には、神経への毒性とみられる動悸、手の震え、物忘れ、うつ焦燥感等のほか、免疫系の異常によると考えられる喘息・じんましんなどのアレルギー性疾患、皮膚真菌症・風邪がこじれるなどの症状も多くみられます。日本では、果物の摂食、次いで茶飲料の摂取、農薬散布などの環境曝露と野菜からの摂取も多い。受診した患者では、果物やお茶の大量摂取群に頻脈が見られ、治療の一環で摂取を中止させると頻脈が消失します。(東京女子医科大学東医療センター麻酔科医師 平久美子氏)
 ネオニコチノイド系農薬の人体への影響として、空中散布や残留した食品の多量摂取による心機能不全や異常な興奮、衝動性、記憶障害など、急性ニコチン中毒に似た症状が報告されています。
また、ネオニコチノイド系は胎盤を通過して脳にも移行しやすいことから、胎児・小児などの脳の機能の発達を阻害する可能性が懸念されます。(東京都神経科学総合研究所 黒田洋一郎氏):ダイオキシン国際会議ニュースレターより抜粋

 ネオニコチノイド系農薬の代表は、極悪企業モンサント社のラウンドアップ。元はあのベトナム戦争で使われた、ベトちゃんドクちゃんの奇形児を生んだ枯葉剤そのものです。それを希釈して空中散布するという狂気。家庭用の殺虫剤や、台所の三角コーナーのコバエ退治、猫のノミ取りなどにも使われているという狂気。ラウンドアップを使った土地は、遺伝子組み換え作物しか育たなくなります。

千曲市森の杏が最盛期、朝採り杏で焼酎漬。松枯れ病が深刻。ネオニコは農薬でなく農毒!(妻女山里山通信)このままでは、観光客も減るでしょう。
妻女山山系のゼフィルスが壊滅状態なのは千曲市による農薬の空中散布だと断言するKさん(妻女山里山通信)
松枯れ病の原因は、本当にマツノマダラカミキリのセンチュウだけなのか!?(妻女山里山通信)
松枯れの原因は松くい虫じゃなかった。大気汚染で土壌が強酸性化したことによる(妻女山里山通信)

◉必見!新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間(要保存のPDFファイル)

天敵を利用して、マツノマダラカミキリを駆除しようという研究長野県の例野鳥利用した松くい虫被害の防除。ネオニコ農毒の空中散布だけは、絶対に止めさせなければならない。「ラウンドアップはネオニコチノイド系では無いと思います。」という名乗らない馬鹿なコメントが届いた。こういう馬鹿者はネオニコ農薬がかかった野菜を食べて死んでいくのが本望なのだろうか。あなたは多国籍企業の奴隷になるために生まれてきたのか。そんな人生で幸せなのですか?
明日22日、ネオニコ空中散布のない長野市茶臼山の記事をアップします。その差は愕然とするほど。

林野庁の、森林の放射能汚染に関するレポート。これは読んでおいた方がいい。杉はセシウムを溜めやすい
 基本的に高汚染された森林の除染は不可能だと分かる。

【追記】千曲市は、2016年の空中散布を中止することを決めたと信毎Webに載っていました。評価できる嬉しい決定ですが、ネオニコチノイド農薬は、非常に残留性が高く、水溶性で植物や地面に深く浸透し、その影響は何年も続きます。ほぼ絶滅してしまった十数種類いたゼフィルスを始め昆虫たちが復活するのには相当の年数がかかるものと思われます。赤松林への散布は土壌汚染を引き起こすため松茸菌を弱らせ、結果として松茸も出なくなり、共生関係にある赤松も弱ります。千曲市は中止ですが、坂城町は実施するという愚挙。村上義清も泣いていることでしょう。

私の『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林((税込1728円)が発売中です。長野市や松本市の平安堂書店・蔦屋書店などでお求め頂けます。東京は銀座の長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO しあわせ信州シェアスペース」にも置かれるそうです。最近は、首都圏から信州の里山に登りに来る人も多いですから。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。今年の信州山の日は26日。山の月間も始まっています。この夏は、この本を持って信州の里山や亜高山を歩いてみませんか。
 本の概要は、こちらの記事を御覧ください。668点のネイチャーフォトやパノラマ写真と歴史、自然、雑学がテンコ盛りです。

にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ

■『国分寺・国立70Sグラフィティ』村上春樹さんの国分寺「ピーター・キャット」の想い出。はてなブログに移動しました。順次アップしていきます。ブックマークの更新をお願いします。ミラーサイトでは32本の記事が全部読めます。お好きな方をお読みください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です。真田丸関連の山城巡りに(妻女山里山通信)

2015-07-03 | アウトドア・ネイチャーフォト
『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が7月4日に発売になります(現在好評発売中!)。長野県内の平安堂書店や西沢書店、篠ノ井のすぐじ書店、Amazonなどでお求め頂けます。東京は銀座の長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO しあわせ信州シェアスペース」にも置かれるそうです。松代夢空間の案内所でもお求めいただけます。最近は、首都圏から信州の里山に登りに来る人も多いですから。こちらがAmazonのページです。中身検索の立ち読みページもできました。20ページほどがご覧いただけます。時々欠品になりますが、すぐに補充されます。また、他の通販サイトでも買えます。しかし、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいと思っています。

 表紙カバーは、青木村の子檀嶺岳(こまゆみだけ)です。ルビがないととても読めない山名ですが、その由来や歴史についても本文では詳しく書いています。単なる山登りのガイドではなく、生態系や歴史、里人のその山に対する想いなどについても記しています。それを抜きにしては里山の魅力は半減します。豊富な写真と合わせて、観ても読んでも面白い本になっていると思います。最近増えている山ガールや女性のハイカーにも楽しんでもらえるように、可愛いイラストを入れたり、美しい山野草の花のマクロ写真もたくさん入れました。もちろん、ベテランの藪山好き男性にもきっと満足していただける変態?コースも入れてあります(笑)。体力のある方には、23キロというロングコースもあります。
 扉は、千曲市倉科の三滝の最上部にある三の滝。真夏でも水温が10度と低く、爽風が吹き、気持ちのいい谷です。ここから三滝沢を詰めて、鏡台山まで約2時間半。標識も整備された登山道があります。冬は、条件が揃えば美しい氷爆が見られます。

 目次のパノラマ写真は、長野市南部の妻女山展望台からのもの。本文中には、特殊な技法で写真を6~10枚つないだパノラマ写真が、何枚も掲載してあります。目次に掲載された山は、38座。山名索引には78座載っています。コースは74と豊富です。ファミリーを含めた超初心者向けのコースから、一般向け、経験者向け、あるいはバリエーションルートが好きな藪山好き向け、体力の要るロングコースと、バリエーションも豊富です。
 各山の紹介は、まず歴史から始まり、自然の生態系へ。コースの紹介でも、歴史や生態系などにも触れています。ハイカーだけでなく、歴史好き、山野草好き、昆虫好き、サイクリストやトレランの人たちにも役に立つ本だと思います。実際、これいいですね買いますという人も大勢出会っています。また、山には登れないけれども山が好きな人、山に登れない日などに読んでいただけると幸いです。

 地図は、国土地理院の承認を得て私が描き起こしました。コースは縮尺の関係上、必ずしも厳密ではありませんが、必要以上に情報を入れ過ぎると、重要なポイントを見落とす恐れがあるので、できるだけシンプルにを心がけました。よって、所要時間は基本的には、登りのみを記しています。また、車で行かれる人が多いので、駐車スペースを必ず記しています。山名については、自然地名は貴重な文化財産との考えから、できるだけ記するようにしました。山名というのは、必ずしもひとつではないので、可能な限りそれらも本文中に記しました。

 信州の里山トレッキングの本はたくさんありますが、現在販売されているもので国土地理院の地形図を載せているのは本書だけです。他は略図やイラストで必ずしも正確とはいえません。方向と距離も分かりません。迷った時は全く役に立ちません。あくまで登山前後に参考にしたり楽しむものです。地形図を買っても山ごとに買うとかなりの出費になりますし、登山道は自分で描き入れなけければなりません。そういう意味でもかなりお得だと思います。実際、これはいいですねと言われることが多いのも分かります。コピーして自分なりの情報を書き入れることもできます。たまたま私がデザイナー出身で、画像加工ができるということなのですが、地形図は加工を前提に作られていないので非常に苦労しました。

 本文中には、私が撮影した様々な写真が豊富です(なんと668点)。パノラマ写真だけでなく、花(145点)や蝶などの昆虫、野生動物や地衣類、菌類から粘菌まで。コースの重要なポイントの写真を載せているのも特徴です。コース写真などは、本文と記号でリンクしているので、照らしあわせて読んで頂くと状況が分かりやすいと思います。もちろん季節によって変わりますが。
 この猛暑に信州といえども里山はさすがにきついですね。でも人気の蓼科山、黒斑山、水ノ塔山、東篭ノ登山、四阿山、根子岳などの亜高山も掲載しています。登らなくても高山植物や蝶などの写真も豊富なので、高原散策にも役に立つと思います。山名の由来や歴史なども記しているので、歴史マニアの方にもお勧めです。

 コラムは、10本入れていますが、実はこれが結構肝なんです。いずれもこのブログで非常にアクセスの多いものを再構成してリライトしたものです。意外な驚きや発見があると思います。
「怪しくも美しい粘菌も宇宙船地球号の乗組員(上の写真)」「みすずかる信濃の国の鉄バクテリアがずくを出す」「イカリモンガってなにもんだ」「猫にマタタビ、熊に石油」「「森の哲人」ニホンカモシカの好奇心」「オオムラサキの悲劇」「美味も毒も信州キノコ」などなど。長野県シニア大学の講座でも反応や評判がよかった話です。ホームページでは、ホール・マウンテン・カタログと記していますが、隅から隅まで里山の魅力が、ぎっしりと詰まった本に仕上がったと思っています。
 長野でのシニア大学の講座も大好評でした。来週の月曜日と金曜日には、松本のシニア大学で2時間の講座をしますが、そこでも里山の素晴らしさと共に危機を、そしてこの本の紹介もさせていただきます。里山ブームですが、里山を総体的に記したビジュアル豊富な本というのは、ありませんでした。そう言う意味でも多くの人達にお読みいただきたいと思っています。


 [追記]9月20日の信濃毎日新聞の書評欄「ふるさと長野の本」で、拙書が紹介されました。大変大きく扱っていただきました。また、書評が私がこの本を書く際に意図したことを的確に書いてくださっていて、感激しました。地方紙ですので全国の方は見られないと思いますので、紹介します。信州の山は、首都圏や中京圏、関西圏からも登りに来る方が非常に多いのですが、トレッキングだけでなく、歴史探索やトレラン、マウンテンバイク、撮影、研究など色々な目的の人に読んでいただきたい本です。山に登らなくても見て読んで面白い本だと思います。登山後に入れる最寄りの立ち寄り温泉も評判がいいようです。また、5月2日の信濃毎日新聞一面の「斜面」でも陣場平の貝母が紹介され訪れる人が増えました。薬草ですが毒草なので持ち帰りは遠慮していただいています。事故が頻発していますからね。スプリング・エフェメラル、春の妖精とか春の儚い命といわれるつつましやかな花です

 続いて、新潮社の『SINRA』11月号でも紹介されました。こちらの紹介文も、私の意図をよく汲んでくれています。「具体的で情緒豊かな文章」というのと「里山への熱い思いと愛情あふれる一冊」というのが嬉しいですね。「見やすい登山地図」というのも。これは私がたまたまカシミールやフォトショップ、イラストレーターを使えることを最大限に活かしたもので、この本の大きな特長となっています。コピーして自分なりの情報を書き込めるようにスペースもとってあります。Amazonでの立ち読み機能もできるようになりました。できればレビューの書き込みもお願いします。

私は大手新聞社や出版社の編集アートディレクターをしていたので、プロがやっても校正の難しさはよく知っています。拙書でも何度も何度も校正をしましたが、それでも間違いは出ます。昔、自著の校正はできないよと先輩から言われたこともあります。今回も、念には念を入れたのですが、確実に二箇所間違っています。お買い求めいただいた方、これからお買い求めいただく方には訂正をお願い致します。まず35ページの上の段。最終行の「飯縄山の中腹のある場所では」は誤りで、正しくは「飯縄山の山頂の北面では」です。しかし、残念なことにもう数十年前に天狗の麦飯は絶滅しています。
 次に109ページ中段4行目中ほど、「昔は冠着駅から一本松峠経由で」は、「昔は冠着駅から熊の入沢を登り古峠峠経由で」が正解です。ただこれは、途中から鳥居平へ登る道もあったので、私や母がどのコースを登ったのかは不明です。また、植物の同定でいささか怪しい物が数点ありますが、同定できないのでこれは据え置きます。粘菌については、胞子レベルまで観察しないと正確な同定は不可能なので、今回は名前を入れませんでした。また、山の状況は年々変わります。駐車場、コースの状況など。虫倉山の様に地震で山頂が崩落したり、登山禁止になるコースもあります。基本は自己責任です。拙書を参考にされるのは構いませんが、必ず現状をネットや自治体のサイトで調べるなどして最新の情報の確認をお願いします。また、地図を読み取る読図力を鍛えてください。それがあなたの命を守ります。

◉里山の歴史や自然に関するフォトエッセイやルポ、講演などを承ります。お問い合せは、左上のメッセージを送るからお願い致します。また、出版や講演の依頼もお受けします。別件ですが(村上春樹さんの件で)テレビ取材も受けています。お気軽にお問い合わせください。

にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ

■『国分寺・国立70Sグラフィティ』村上春樹さんの国分寺「ピーター・キャット」の想い出。はてなブログに移動しました。順次アップしていきます。ブックマークの更新をお願いします。ミラーサイトでは32本の記事が全部読めます。お好きな方をお読みください。

[BABYMETAL] 矢沢もヒッキーも成し得なかった世界へのハードルを軽々と超えてしまった美少女達 さくら学院重音部が世界へ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅雨の晴れ間に妻女山展望台からの望遠カットと大パノラマ(妻女山里山通信)

2015-07-01 | アウトドア・ネイチャーフォト
 鹿島槍ヶ岳(南峰2889.1m、北峰2842m)は、後立山連峰の盟主とされる日本百名山の一つですが、妻女山展望台からもその特徴的な双耳峰の雄姿がよく見える名山です。今回は、アナログの200ミリの望遠レンズにテレコンバーターを付けたもので撮影してみました。デジタルだと800ミリ相当になります。妻女山からは40キロほどの距離がありますが、そこそこクリアーに撮れました。アナログレンズとデジカメ一眼の相性を考えれば、まあこんなものでしょう。雪崩か落石の跡でしょうか、凄いですね。
----鹿島槍ヶ岳ほどさまざまな名前が付けられていた山も珍しいかも知れません。江戸時代、加賀藩の奥山廻りの絵図には、富山県側の立山の真後ろに当る山で「後立山(ごりゅうさん)」と記入されています。同時代長野県側では「ケンノフガ岳」「ケンノフ岳」などと呼ばれていました。明治の初めには「隠里(かくねざと)岳」「乗鞍岳」「布引岳」などとされ、雪形から「しし岳」「鶴ヶ岳」さらに面白いのは双耳峰が高さを競っているように見えたのか「背比べ岳」とも呼ばれています。----(信濃毎日新聞社編集局編『北アルプス』より)

 鹿島槍ヶ岳の呼称は一説に、室町時代の大地震(享徳地震か明応地震)で大崩落がおこり、その怒りを静めるために常陸国一之宮の鹿島神宮の祭神、建御雷之男神(武甕槌大神・タケミカヅチノオオカミ)を祀ったことに由来するとされます。麓の大町市には、平家の落人伝説が残る鹿島という集落があり鹿島神社があります。その脇を流れる鹿島川の支流、大川沢の源流部(鹿島槍ヶ岳の北東の大きな谷)には、カクネ里(隠里)という地名がありますが、ここが本来は平家の落人の里、隠れ里だったのではないでしょうか。
 隠れ里とは、平家の落人伝説や古代の山岳信仰、桃源郷などの理想郷を表す言葉で、洪水の後にお椀や箸が流れてきて、その存在が初めて知れたとか、山中で迷って辿り着いたら手厚くもてなされたとかいう言い伝えがあります。また、カクネ里の雪渓は、日本で5番目の氷河ではないかと調査が始まっているそうです。
 建御雷之男神は、葦原中国平定の際、出雲側の健御名方神(タケミナカタノカミ)と力比べをして勝って、これを従わせたとされています(相撲のルーツとか)。健御名方神は諏訪大社の祭神です。

 茶臼山の尾根越しに見る虫倉山です。2014年(平成26年)11月22日(土)22時8分頃、日本の長野県北部、北安曇郡白馬村を震源として発生したマグニチュード6.7の神城断層地震で、山頂が4割ほど崩壊してしまいました。山頂直下からと、左下のさるすべりコースに大きな崩落の跡が見られます。そのためさるすべりコースは、立入禁止となっています。虫倉山登山道は不動滝コース、柏鉢城コース、小虫倉コースが登山可能です。岩井堂コースも、小虫倉と虫倉山の間が崩落のため通れません。詳しくは、長野市中条支所のページを御覧ください。

 茶臼山南峰の登山口がある信里小学校とJAの建物越しに見る白馬三山ですが、稜線部は雲の中でした。妻女山からは大雪渓は見えないので、大きな白い谷は杓子岳の谷です。しかし、今年の梅雨は変です。エルニーニョが発達しているせいでしょう。例年より半月以上早くオオムラサキが羽化。しかし、その後の羽化がありません。昆虫全般が少ないのです。千曲市による松枯れ病のネオニコ農毒の空中散布が原因かもしれません。今どきJAは、旗まで立てて盛んに除草剤の宣伝をしていますが、ネオニコチノイド系やグリホサート系の農薬は、金沢大学や群馬大学の研究者が言うように、農薬などというレベルではなく農毒です。使っていたら必ず健康被害が出ます。この夏は、梅雨が長引き、冷夏になるのでしょうか。野菜など物価がかなり高騰しそうです。
松枯れの原因は松くい虫じゃなかった。大気汚染で土壌が強酸性化したことによる
◉必見!新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間

 妻女山展望台から、東-北方面のパノラマです。一番左には蓮華岳、仁科三山、手前に茶臼山、中央に陣場平山、右奥へ戸隠連峰と高妻山。飯縄山から、一番右には三登山と木立に隠れて髻山。8枚の画像をフォトショップでつないでありますが、縮小する前の元画像は、2万ピクセル以上あります。

 同じく展望台から、さらに東方面のパノラマ。一番左に中野の高社山。手前に金井山。右へ辿って奇妙山。その右奥に根子岳と四阿山。さらに右へ、保基谷岳。一番右には、菅平の大松山が見えています。手前は、松代の城下町。

週末には、7月10日に発売となる『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林についての記事をアップする予定です。長野市や松本市の平安堂書店さんでお求め頂けます。東京は銀座の長野県のアンテナショップにも置かれます。いずれAmazonでも買えるようになります。

にほんブログ村 写真ブログへ にほんブログ村 写真ブログ ネイチャーフォトへ にほんブログ村 アウトドアブログへ にほんブログ村 アウトドアブログ ハイキングへ にほんブログ村 歴史ブログへ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ

■『国分寺・国立70Sグラフィティ』村上春樹さんの国分寺「ピーター・キャット」の想い出。はてなブログに移動しました。順次アップしていきます。ブックマークの更新をお願いします。ミラーサイトでは32本の記事が全部読めます。お好きな方をお読みください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする