モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

コンフェデ2009 それでもブラジルに足りないもの

2009-06-29 | サッカー
 最後はDFルシオに救われたセレソン。一日休みの多いアメリカを考慮してか、両サイドバックが上がってのブラジルの猛攻撃。その裏を突いてのアメリカの2得点。1点目はともかく2点目にはさすがのセレソンにも焦りの表情が見えました。しかし、後半出てきた彼らからはそれが消えていました。ドゥンガ監督のハッパが効いたのでしょう。ルイス。ファビアーノの得点で息を吹き返したブラジルは、カカの強烈なサイドのえぐりから2点目。ここで事実上勝負は決まりました。あとは時間の問題。そして、ルシオのとどめ。

 さすがブラジルと言いたいところですが、このチームに足りないものが見えた試合でもあったような気がします。というか、ブラジルで絶大な人気を誇るセレソンではない理由と言った方がいいかもしれません。それは、ブラジル人から見てこのチームには足りないものがあるからです。

 全盛期のロナウドやアドリアーノのような速くて強くて巧いフォワード。これは、あと一年で出現するかどうかは未知数です。そして、ファンタジスタ。ブラジル人が今最も望んでいるのは、ロナウジーニョの復活かもしれません。カカは、速く強く巧いけれどもファンタジスタではありません。あくまでも基本に忠実な選手。ブラジル人が好むのは、超絶技巧とアイデアを見せてくれる選手です。

 そういう意味では、得点王のファビアーノはともかく、ロビーニョは物足りない。ドリブルが超キレキレの時以外は、物足りない。今回もミスが多く反撃の糸口になってしまうこともしばしば。特に2点目は、ファビアーノのヘッドで決めましたが、ブラジルのフォワードなら最初に触ったロビーニョが絶対に決めていなければならない場面。

 そういえばドゥンガ監督がセレソンの一員で優勝したアメリカ大会のチームも、ブラジルでは人気がありませんでした。なんとも贅沢な望みですが、それがブラジル。ロナウジーニョとカカは両立しないという評論家がいますが、私は全くキャラクターが違うので大丈夫だと思います。やはり復活して欲しい。

 日本代表ですが、徹底的な勝ちにこだわるリアリズムサッカーでアメリカのようなチームを目指す手もあります。それとも、あくまでも理想は高くスペイン、ブラジルを目指すのか。日本独自のサッカーが、見えているようで、実は見えていなのではないかと思う今日この頃です。全てにおいて中途半端な気もします。前回の大会で、日本は欧州覇者のギリシャを敗り、ブラジルと引き分けているんですね。でも準決勝に上がれなかった。ここが大きな壁。

 現在の日本代表を見ていると、このままでは世界を驚かすどころか、また一勝もできずに終わるような気がしてなりません。やはり、リアリズムも必要なのでしょう。メンバーの再考は必要だと思います。それ以上に勝ちにこだわる選手やサポーターの存在が必要なのだと思います。さあ、後一年…。
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続ゼフィルスの饗宴(妻女山里山通信)

2009-06-28 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 続いてゼフィルスの饗宴を追い求めて森を歩きました。うって変わって午前中から湿度が高く、ゼフィルスの姿はほとんどみられません。盛んに翔んでいるのは、ヒカゲチョウとキチョウだけ。これでは、撮影にならないと陽が差すのを待ちました。

 10時過ぎてやや気温が上がり、陽もうっすらと差し始めるとゼフィルスが翔び始めました。しかし、高い樹上ばかり。湿度の高い低い場所にはなかなか下りてきません。遙かに高いクヌギの樹冠で大雄々しく舞うのは、もしかしたらオオムラサキでしょうか。こうなったら我慢比べです。

 そして、昼近くになってやっと咲き出したヤマハギの周りを何種類かのゼフィルスが翔び始めました。上から、ミズイロオナガシジミ2態、はねが欠損したツバメシジミ、なかなか留まってくれなかったルリシジミです。

 あとひと月あるかも分からないゼフィルスの饗宴です。

★ここに登場した昆虫や花、樹木は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】にアップします。信州の花3、樹木8、昆虫3、蝶・蛾・蜻蛉2で、ご覧いただけます。拡大写真もあります。

★また、フォトドキュメントの手法で綴るトレッキング・フォトレポート【MORI MORI KIDS(低山トレッキング・フォトレポート)】にもアップの予定です。
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ゼフィルスの饗宴(妻女山里山通信)

2009-06-27 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 ゼフィルス(Zephyrus)とは、ギリシャ神話の西風の神ゼピュロスにちなんだもの。6月から7月に出現する樹上性のシジミチョウの一群のことで、日本には25種います。卵で越冬する一年生の蝶です。メタリックなはねの色が美しい蝶が多いので小さいけれど目を引きます。以前からその出現の時期になったら出かけてみたいと思っていた山へと脚を伸ばしました。

 ちなみにゼピュロスは笛の名手で、その神がシルクロードを伝って日本にたどりついて奈良薬師寺五重塔の飛天になったともいわれています。ゼピュロスは、英語でゼファー。西風、そよ風のことです。スペイン語では、セフィーロ。ゼファーガンダムも、それにちなむ命名とか。

 今年一番の暑さになろうかという日でしたが、出かけた山は爽涼な微風が絶えず吹いていて湿度も低く爽やかでした。月の輪熊の出没地帯ですが、今回は熊鈴はなし。シジミチョウが音に敏感ということはないのですが、むしろ写真撮影の邪魔になるので外しました。こんな暑くなる日だと熊も昼寝を決め込むでしょう。林道やら獣道やらを歩いてやっと現場へ。

 草むらを歩くとゼフィルスやタテハチョウ、ヒカゲチョウ、シロチョウ、シャクガの仲間が次々と舞い上がります。驚かさないように慎重にゆっくりと歩きます。森の縁を歩くときは、地中にあるジバチやオオスズメバチの巣にも気を配らなければなりません。うっかり踏みつけたら地雷を踏んだと同じ事…。

 シジミチョウの仲間は、高い木に留まることも多く、留まってもすぐ飛び立ったりとカメラマン泣かせです。マクロ撮影といえば、場合によっては3センチまで寄らなければなりません。忍耐力とひたすら気配を消して樹や草になる心構えが必要です。撮影の初めは早く撮りたいという邪念が多かったせいか、次々と逃げられてしまいました。直接被写体を見るのも、蝶が視線を感じるため御法度です。ハエを見ながら叩くと逃げられてしまうのと一緒です。視線には力があるのです。

 そんな苦労をしてやっと撮影できたゼフィルスが、写真の4頭です。上から、ウラゴマダラシジミ、ミドリシジミ、アカシジミ、ウラナミアカシジミです。他にはミズイロオナガシジミなど2種類ほどいたような気がします。やっと撮影できると寄ると、にじにじと回転を始め向こうを向いてしまったりと、なかなか言うことを聞いてくれないモデルさんです。

 途中では、朝の餌を探しているキツネかタヌキの後ろ姿も見ました。でも、今回一番驚いたのは、足元からまだ巣立ち前かと思われるヤマドリの子供が這いずりだしたことです。子供といっても鶏ぐらいはあります。突然のことに向こうも私もびっくり。ショェーショェーと奇妙なパニックの鳴き声を出しながらあちこち這いずり回り、最後はやっと1メートルぐらい飛び上がって滑空し、森の中へと這って消えていきました。小熊でなくてよかった。

★ここに登場した昆虫や花、樹木は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。信州の花3、樹木8、昆虫3、蝶・蛾・蜻蛉2で、ご覧いただけます。拡大写真もあります。
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Martha Argerich マルタ・アルゲリッチな日(妻女山里山通信)

2009-06-26 | BABYMETAL・LOVEBITES・ジャズ・宮本佳林・クラシック
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 予想最高気温が35度という猛暑日! この夏は確かエルニーニョで冷夏ではないのでしょうか。雪の模様が日に日に消えていく北アルプスも暑さにゆらいでいます。こんな日はクラシックがいいです。どうも女性ピアニストが好きなもので…。チャイコフスキーのピアノ協奏曲というと、ホロヴィッツやポリーニなどが定番で有名ですが、マリタ・アルゲリッチが好きです。
 彼女の演奏は、自由奔放というだけでなく円熟味を十二分に感じさせてくれます。ラヴェルも好きです。[Gaspard de la Nuit - Ondine]もいいし、[亡き王女のためのパヴァーヌ]も秀逸です。少しは暑さも吹き飛ぶでしょうか。



 彼女の[ショパン 英雄ポロネーズ]は、信州の夏、高原の白樺や唐松のワインディングロードを車でゆっくりと走るのに最適です。




 もうひとり、好きなピアニストが、フジコ・ヘミング。彼女といえば、やはりリストですね。





 こんな暑い日には、雪景色が一番。この冬、坂城の村上義清の城跡葛尾城から五里ケ峯、山本勘助伝説の勘助道から白銀の鏡台山へ縦走しました。登り初めは冬枯れの風景が、次第に雪景色へと変わります。光る霧氷がきれいです。トレッキング・フォトルポのBGMにクラシックとジャズをちりばめてあります。曲名をクリックでYoutubeの演奏が始まります。
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ウゴウゴルーガしかと(妻女山通信)

2009-06-24 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 雨上がりの妻女山を蝶の羽化を求めて歩くと、視線を感じました。雨露に濡れた森の中を見ると日溜まりの中にニホンカモシカが座っていました。前夜は相当な大雨でした。どこでどうすごしたのでしょう。よく見ると、いつも出会うマダムではありません。昨年の12月に撮影した親子連れの子供です。オスかメスかは分かりませんが、随分と大きくなったなあと思いました。少し前にも除伐の最中に二度ほど見かけたことがあるのですが、これほど近くでは初めてでした。小さな日溜まりで日向ぼっこをして濡れた体を乾かしていたのでしょう。しばらく見ないうちに随分と大きく逞しくなっていました…。

 ところで、彼?彼女?を見ていたら、突然頭のシナプスの回路がショートして、ウゴウゴルーガのしかとを思い出しました。あにきでもミカンせいじんでもなくしかとでした。このぶっ飛んだ番組を息子と見てから会社に出かけるのが日課でした。みんなのうたのテトペッテンソンもぶっ飛んでいましたが、ウゴウゴは、軽薄短小の薄っぺらい時代の象徴のような番組でしたね。これは褒め言葉です。嘘つきの偽善的なシリアスよりも、ナンセンスの方が真実に近い。

 ちなみに懐かしのムービーは、ウゴウゴルーガしかとスペシャルで見られます。テトペッテンソンの原曲は、フランスのアンリ・デス作曲の『ル・ボー・タンブール』(Le beau tambour)。

 暑さと酷い湿気でぼんやりと林道を歩くと、体をかすめてバッサバッサと大きな蝶が飛び去りました。茶色の翅(はね)に輝く鮮やかなコバルトブルー。間違いありません。今年初めて見るオオムラサキでした。蛹を探して羽化の写真を撮ろうと思っていたので、一気に目が覚めました。続いて数年前の夏の大発生の記憶が蘇えりました。

 オオムラサキは結構気が強くて、自分よりはるかに大きいツバメを追いかけていたのを見ました。成虫はクヌギなどの樹液を吸うのですが、同じ場所にスズメバチやカブトムシ、ミヤマクワガタなども集まります。そんな時に、彼らを追い払うこともするのです。蝶だと思って馬鹿にするなよ、というところでしょうか。

 オオムラサキの後にテングチョウも撮りそこないました。でも、ミズイロオナガシジミがいいモデル役をかってでてくれました。オカトラノオが見る見るうちに咲き出しました。紫式部の仲間のコムラサキが咲き始めていました。気温は30度を超え、遠くの山には入道雲が発生していました。梅雨はまだまだ続きますが、夏はもうすぐそこです。暑い夏は、さらにあのニホンカモシカを逞しくしてくれるでしょう。会える日を楽しみにしています。

★ここに登場した昆虫や花、樹木は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。信州の花3、樹木8、昆虫3、蝶・蛾・蜻蛉2で、ご覧いただけます。拡大写真もあります。


★妻女山に今年もアサギマダラが飛来しました。妻女山の真実について、詳しくは、本当の妻女山について研究した私の特集ページ「妻女山の位置と名称について」をご覧ください。
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森の誘惑:茶臼山(妻女山里山通信)

2009-06-23 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 梅雨の雨上がりの午後にわずかな時間ですが、茶臼山へ寄ってみました。雨後の森の誘惑に負けたのです。たっぷりと雨露を含んだ杉林の森は、艶々と輝いて緑の匂いのするひんやりとした風が通りすぎていきます。四十雀の鳴き声を聞きながら木漏れ日の落ちる小さな切り通しを抜けて、濡れ落ち葉の滑る山道を慎重に数分下ると、陽光眩しい棚田の最上部に出ます。薄暗い自然林に開いた山道の窓から、もう夏の匂いのする太陽に照らされた輝く稲穂が見えました。

 ウラゴマダラシジミやコアオハナムグリが吸蜜に訪れていたイボタノキの白い小さな小花は、ほとんどが散っていました。蝶の姿も見えません。虫たちの羽音も聞こえません。あまりの変わり様にしばし呆然と佇んでいると、どこかで蛙が鳴き出しました。

 神話の山、虫倉山の頂上は白い雲に覆われています。蕾だった野薊(ノアザミ)は、半球形に開いています。靫草(ウツボグサ)の残花が時折微風に揺れています。忍冬(スイカズラ)は黄色の花が増えました。雨露のたくさんついた蜘蛛の巣には、捕らわれてしまった小さな虫たちがたくさんいましたが、肝心の主の姿がどこにも見あたりません。雫が光るばかりです。

 今日は、虫の撮影は無理かなと諦めかけて水田の水面を見ると、なにか小さな虫が泳いでいます。あまりに小さくてなにか分かりません。前回は水馬(アメンボ)がいましたが、それよりも小さな虫です。しゃがみ込んで水面に顔を近づけると、なにやら小さな水生昆虫が泳いでいます。しかも、腹を見せて背泳ぎをしています。

 大きさは1センチほどです。赤い目がちょっと不気味ですが、背泳ぎする様はなかなか愛嬌があります。亀虫の仲間の松藻虫(マツモムシ)でした。落ちてくる小動物や水中の小動物を捕まえて針のような口吻で体液を吸う水生昆虫です。小動物とは、小魚や小さなオタマジャクシや昆虫です。不用意に手で捕まえると口吻で刺されることもあります。棚田のような止水域の目の赤い吸血鬼なのです。

 背泳ぎが得意なので、英語ではBackswimmerといいます。そのまんまですね。とてもいいムービーがあったのでリンクしておきます。癒しになるでしょうか。

 しばらく観察してから戻ろうと歩き出すと塩辛蜻蛉(シオカラトンボ)が飛来しました。見とれていると大雀蜂・大胡蜂(オオスズメバチ)に威嚇されました。すごすごと退散です。世界最大のスズメバチ、日本最強の殺し屋とあっては退却もやむを得ません。とはいっても、昆虫食の中でもオオスズメバチの蛹になる直前のウジ虫は、前蛹といってフグの白子と並び称されるほどの珍味とか。地蜂の子の佃煮は、冷蔵庫に入っているのですが、オオスズメバチはまだ未経験です。成虫の焼酎漬けも体にはいいようです。

 あまり長居もできないので森の小径を歩いていくと、緑の葉の下からオレンジ色の雨露に光るものが見えました。紅葉苺です。前見た時よりも大きく熟しています。早速満足できるまで食べました。雨露に濡れて適度に冷えた紅葉苺は、大層美味でした。

★ここに登場した昆虫や花、樹木は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。信州の花3、樹木8、昆虫3、蝶・蛾・蜻蛉2で、ご覧いただけます。拡大写真もあります。

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夏組のナツグミ(妻女山通信)

2009-06-22 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 梅雨の低山は、信州でも蒸し暑くアブラムシやヤブ蚊にたかられて鬱陶しいのですが、そんな中での山仕事はもうドロドロになります。麦茶を半分ほど凍らせていきますが、吹き出る汗と共にどんどん補給しても追いつかないほどです。それでも爽涼な風が吹き抜けるとほっとします。

 そんな週末の除伐の最中に見つけたのが赤い実がたわわに実るナツグミの樹でした。森の赤いルビーというところでしょうか。野生のものを見たのは初めてのような気がします。小鳥が種を運んできたのでしょう。真っ赤に熟れた実をひとつ口に含むと、甘い果肉が口の中に広がり、最後にわずかな渋みが残ります。いきなり小さな頃の記憶が蘇りました。

 子供の頃、わが家にはグミの木がなく近所の家の露地にあって、そこのおばさんの厚意で食べさせてもらっいました。毎年、梅雨の季節が楽しみなほど好きで、どうしてうちにはグミの木がないのだろうと思っていました。梅雨の晴れ間に夏の匂いがする青空が覗く頃、雨露に光るひんやりしたグミを夢中で頬ばった記憶は、桑の実などと共に忘れがたいものです。

 グミ(茱萸・胡頽子)は、グミ科グミ属の総称です。グミには、主にナツグミとアキグミがありますが、花期ではなく実のなる時をいいます。以前紹介したミヤマウグイスカズラは、実が小さいためか、グミのように渋みが無く甘いのに、別名を乞食グミなんていわれます。ビックリグミやトウグミなどの大果種はナツグミの変種です。総称して山グミといい鳥の餌にもなります。

 挿し木で増やせるので、グミの盆栽を作ろうと、今年出た若枝を少し切ってきました。植木鉢や庭のあちこちに植えていずれかが育ったら植え替えて盆栽にするつもりです。

 漢字の茱萸は、「しゅゆ」とも読みます。山茱萸(サンシュユ)という春に黄色い花を咲かせる樹があります。秋にグミのような赤い実をたくさんつけますが、ミズキ科でグミ科ではありません。実は、滋養強壮の効能があり、山茱萸酒を作ります。別名は、花がハルコガネバナ(春黄金花)、赤い 実をアキサンゴ(秋珊瑚)といい、中国・朝鮮半島原産です。小さな液果の総称を茱萸と呼んだのでしょう。

 茱萸袋というのがあって、その昔、重陽(ちょうよう)の節句に、邪気を払うために身につけたり御帳にかけたりしたそうです。茱萸嚢(しゅゆのう)ともいいます。

 もうひとつの胡頽子は、「ひぐみ」とも「ごみ」とも読みます。久美でぐみとも読んだようです。たくさん実がなるので、和名抄には諸成(もろなり)とも書かれました。語源には諸説あって定かではないようです。ちなみにお菓子のグミは、ドイツ語でゴムのことで果実のグミとは全く無関係です。

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ファンタスティック ブラジル!

2009-06-22 | サッカー
 ブラジルの強さばかりが際立った試合でした。巧さ、速さ、強さは群を抜いていましたね。基本技術の確かさと高度なテクニックを全員が持っているんですから。DFルシオのフェイントなんかすごいですね。そして、マイコン、ラミレス、カカのトリオは最強でした。攻撃は最大の防御の手本のようなSBでした。しかし、実はファンタジーのチームではなく、まず守備がしっかりしているチームなんですね。そこが昔のブラジルと違うところ。非常に安定した守備をしていました。ロナウジーニョの出番はもうないのでしょうか。ぜひ復活して欲しいですね。

 ファビアーノの正確なトラップと素早い反転シュートは、ちびっ子達も真似して欲しいものです。ヒディンク監督も言っています。「テクニカルなスキルの習得は14~18歳では遅い。その年齢では完ぺきに近くないといけない。6~13歳までに毎日のようにボールコントロールを教えることが大事」と。あれが日本で出来るのは大迫? マンUが触手を伸ばしている?という森本にも期待したいですね。

 ブラジルにあえて足りないところというと、全盛期のロナウドのような、絶対的に強いFWの存在ですかね。イタリアの守備のカテナチオが全く不完全な状態だったので、同じようにスペインと戦えるとは思いません。イタリアは若手とベテランの連携も悪かったし、モチベーションも低かったような。おっとブラジルは、その前に南アフリカ戦がありますが…。ドゥンガ監督としては、決勝戦のために早めに大量点を取って主力を休ませたいところでしょうか。いずれにしても無敗の無敵艦隊との試合は、まれに見る激戦となるでしょう。期待します。

 コンフェデ・Brazil3-0Itary,ブラジルの放送をリンクしておきます。テレビでもラジオみたいに選手の名前を次々と言っていくのがブラジル流ですね。アマゾン辺りでは、ハンモックに揺られながら映りの悪いテレビをラジオ代わりに聞いている人もいますから。そして、GOOOOOOOOAL!!!!!!!!というアナウンサーの雄叫び。これに尽きます。
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ウラゴマダラシジミの吸蜜:茶臼山(妻女山里山通信)

2009-06-21 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 いわゆる「ゼフィルス」と呼ばれる蝶の一種であるウラゴマダラシジミ(裏胡麻斑小灰蝶)が吸蜜に飛び始めるのは、たいていお昼過ぎだそうですが、今回遭遇したのは朝9時半でした。梅雨の中休みで、やや汗ばむ日だったので朝から飛び始めたのかもしれません。名前のようにはねの裏に胡麻斑があるのが特徴です。はねの先がやや尖り気味なのでオスでしょうか。縄張りの偵察飛行の最中なのかもしれません。

 かなり活性が高く、せわしなく飛び回ってなかなか留まってくれませんでした。それでもジッと辛抱の子で待ちに待っていると、やっと留まってくれました。チャンス到来と忍びより撮影。留まっているのは幼虫の食樹でもあるイボタノキです。主にこの樹の周りで活動するようです。吸蜜中なのですが、ちょっと姿勢が変ですね。普通なら花の開口部に頭を向けて口吻を差し込むのですが、この蝶は花柄の方に差し込んでいます。花が傷んでいるので穴が開いていたのでしょうか。珍しい光景だと思います。

 イボタノキ(水蝋樹・疣取木)はモクセイ科。落葉低木で、葉は対生し、長さ2~5cm。6月に咲く白い花は合弁花で、4裂します。秋に暗紫色の実をつけます。イボタノキには、蝋を分泌するイボタロウムシがつき、家具のつや出しに使われます。そのため水蝋の樹と呼ばれます。満開のイボタノキは、昆虫たちに大人気で、シジミチョウ、ヒョモンチョウ、コアオハナムグリ、コマルハナバチなどが訪れていました。

 ウラゴマダラシジミは、イボタノキなしでは生きられないほど深い関わりがあるようで、葉が幼虫のエサになる他、成虫の吸蜜、枝に帽子形というかUFO形の卵を産み付けるなどします。平地から低山地の落葉広葉樹の多い林縁部を生息環境としているため、里山の環境指標ともなる蝶です。

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千曲川 コノテガシワに先人たちが託した願い(妻女山里山通信)

2009-06-20 | 歴史・地理・雑学
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 江戸時代の千曲川の河道について書きました。コノテガシワ(児手柏)は、江戸時代に中国から入ってきた木ですが、葉(枝)がちょうど子供が手のひらを立てているように見えることから命名され、たくさんの手を挙げて、川の流れがこちらに来ないようにと願いを込めて植えられたということです。

 長野市松代町岩野の川式という旧千曲川の河道脇の御榊下(おさかきした)にあったという、コノテガシワ(児手柏)は、切られてしまいましたが、対岸の岩野橋下流には、その樹が現存しています。それが写真のコノテガシワ(地元ではコノデカシワ)です。樹下には稲荷神社の祠があります。ちょうど実がなっていました。

 写真は、千曲川左岸の河川敷。樹の右側は長芋畑です。森の向こう側に千曲川があります。その奥の山は、斎場山から続く薬師山。その奥は天城山から続く唐崎山の尾根です。北から南を見た風景になります。この樹は岩野橋の上からも確認できます。岩野橋と小森の水門の中間辺りの堤防から50mぐらいの場所です。

 コノテガシワ(児手柏)は、園芸種のセンジュ (千手) が庭木として売られているので、結構お馴染みかもしれません。実は、伯子仁(はくしにん)といって漢方薬に。枝葉も側伯葉(そくはくよう)といって生薬になるそうです。

 いずれにしても、堤防のない時代には、洪水によって川の流れがまったく変わってしまうこともあったでしょう。家や田畑が一晩で流失してしまうことも度々あったようです。樹にたくした人々の切実な願いが聞こえてくるようです。この樹を撮影して堤防に戻ると、ちょうど堤防を高くする大規模な工事をしている人に声をかけられました。

 撮影の理由や旧河道のことを話すと、非常に興味を示してくれました。現在の工法も以前とは変わってきたということです。無理矢理直線にするのではなく、地質や旧流の跡、気象の変化や、街の変化なども考慮して工事をするそうですが、科学や工法が進歩しても、やはり河を管理することは大変ですと話されていました。

 さて、前回も書きましたが、戦国時代はどういう流れだったのか、江戸時代の瀬直し以前の河道と、地元に残る地名や伝承でその河道を推理してみました。それが、図の青と緑の線で描いた流路です。詳しくは、「地名から読む戦国時代の千曲川河道(第四次川中島合戦当時の千曲川)」をご高覧ください。

★また、川中島合戦と古代科野の国の重要な史蹟としての斎場山については、私の研究ページ「「妻女山の真実」妻女山の位置と名称について」をご覧ください。
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第四次川中島合戦当時の千曲川を推理する(妻女山里山通信)

2009-06-18 | 歴史・地理・雑学
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 地名から戦国時代の千曲川河道を読んでみたいと思います。上杉謙信の軍勢が布陣したとされる斎場山、妻女山(赤坂山)、薬師山(笹崎山)。その対岸に布陣したとされる武田信玄の軍勢。その両者の間を流れていたのが千曲川です。当時の千曲川の河道は現在とは全く違うものです。

 江戸時代の河道は、色々な研究の成果でかなりはっきりとしています。そして、戌の満水(1742年)と善光寺大地震(1847)の後で、千曲川の河道は、大規模な瀬直しによって変えられているのです。また明治43年の洪水や大正時代の堤防の建設によっても変わっています。

 戦国時代は、どういう流れだったのか、江戸時代の瀬直し以前の河道と、地元に残る地名や伝承でその河道を推理してみました。それが、図の青と緑の線で描いた流路です。詳しくは、「地名から読む戦国時代の千曲川河道(第四次川中島合戦当時の千曲川)」をご高覧ください。

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日本の里山の原風景が茶臼山に(妻女山里山通信)

2009-06-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 小学唱歌の「故郷」を思うか、吉田拓郎の「夏休み」を思うか、人それぞれでしょうけれど、信州にはまだこんな里山の風景が残っています。姉さん先生がいるかは分かりませんが、田んぼの蛙は消えていません。ゲロゲロ鳴いていました。白い小花が満開のイボタノキには、ウラゴマダラシジミ、コアオハナムグリ、コマルハナバチ、ヒョウモンチョウなどが吸密に訪れて、それは賑やかでした。

 田んぼでは、アメンボがスイスイと青々と伸びた稲の間を滑っていました。カメムシの仲間なので、落ちてきた小さな虫の体液を吸い取る吸血鬼みたいなやつなんですが…。アメンボは、雨ん坊ではないんです。飴ん坊、あるいは飴ん棒なんです。カメムシは臭いのですがアメンボは甘い香りを放ちます。

 あぜ道には、ウツボグサが咲いていました。スイカズラの花も満開。シオカラトンボがせわしなくホバリングしています。小さなオタマジャクシが時々チロチロと動きます。ツピーツピーと鳴いているのはシジュウカラ。それをかき消すように低音で時折鳴くのはガマガエル、ここではアズマヒキガエルですか。アマガエルは平気なんですが、この背中にイボがあるヒキガエルはちょっと苦手です。

 ここ有旅茶臼山の西側は、この地の土豪にちなむ、夜交(よまぜ)という集落があったり、戦国時代末期においては、武田家に仕えこの地を治め、武田滅亡後は上杉景勝に使えた平林正恒など歴史ある古い場所です。第四次川中島合戦の時に武田信玄が布陣したというのは、後世の作り話かもしれませんが、茶臼山には古い山城の跡かと思われる大きな掘切が山頂の北にあります。グルッと見回しても至る所に山城があったところです。それは、とりもなおさず、南北朝から戦国時代にかけてこの地が極めて高い緊張状態にあったことを物語っています。のどかな里山の風景とはそぐわない歴史の一面です。

 連なる棚田と点在する溜池。西にそびえる北アルプス。白馬三山から鹿島槍ヶ岳の雄大な景色。神話の山、虫倉山と麓にちらばる山村の風景。ゆっくりと動く白雲。時間を忘れます。特に紹介できるような派手な観光スポットが全くないのが秀逸。茶臼山トレッキングコースとして整備もされています。時間で歩くのではなく、時間を忘れて歩くコースです。

 この千曲川左岸の山々を西山といいます。右岸は東山。全くといっていいほど植生が違うので、季節毎に両方の山を見てみたくなるのです。
 これからも時々、「妻女山通信」と共に「茶臼山通信」もお届けしたいと思います。

★ここに登場した昆虫や花、樹木は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。信州の花3、樹木8、昆虫3、蝶・蛾・蜻蛉2で、ご覧いただけます。拡大写真もあります。

★茶臼山トレッキングは、フォトドキュメントの手法で綴るトレッキング・フォトレポート【MORI MORI KIDS(低山トレッキング・フォトレポート)】をご覧ください。
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里山の再生は、人の再生(妻女山里山通信)

2009-06-16 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 里山の再生というのは、里山の利用目的の他に、気候、土質、森を構成する樹木の種類などでも変わってくるので一概にこれがベストの方法というものはないのです。また、その山がどういう風に使われて今に至るかということも重要な要素です。

 現在整備しているわが家の森は、40年前までは桑畑と茅葺き屋根のための茅の山でした。養蚕は江戸時代から始まり、明治になって盛んになりましたが、生糸の暴落と共に衰退しました。屋根も茅葺きからトタンや瓦になり、茅も不要になりました。また、竈もガスになって薪もいらなくなりました。そのため桑畑には赤松や唐松が植林されました。しばらくは適宜整備されていたのですが、ここ十数年は放置されたままの状態になり、林冠が二重三重になり林下は薄暗い藪になってしまいました。

 葛や山藤、ミツバアケビやアレチウリの繁茂によって立ち枯れる唐松が続出。掛かり木となって非常に危険な状態にもなっています。そこで、森の再生を図ることにしました。まずは、前記のつる植物の伐採と掛かり木の除去です。これらは非常に危険の伴う作業で大変でした。

 次に、春から初夏にかけては、つる植物の芽吹きの阻止です。除草剤を使わないため、何度も刈り払いを行わなければならない根気仕事です。そして、森の除伐にかかりました。林冠の最下層に位置する低木や株立ちしている木の整理、樹種を選んでの伐採(択伐)などです。昔であれば伐採した木は乾燥させて燃料にしたのですが、現在は切り捨てになります。森の外に出すとゴミになってしまうからです。

 切る木は、この山の特徴をよく表しています。土質の関係か、千曲川左岸とは大きく植生が違うのです。山桜が多いのが際立った特徴です。ダンコウバイ、カラコギカエデ、ガマズミ、ヤマウルシ、ノイバラ、クズ、ヤマフジ、ミツバアケビなどが除伐の対象になります。ケヤキ、オオムラサキの食樹、エノキなどは残しますが、切る場合もあります。タラノキ、ハリギリ、山椒は山菜ですし数も少ないので残します。少ない栗、コナラも残します。ミヤマウグイスカグラは、グミがなるので選んで残します。ウツギは、白い花がきれいでアゲハも集まるのですが、酷い藪になるので適宜刈り込みます。

 写真は、伐採が一応済んだ森です。以前は森の向こうが見えない状態でした。もちろん風も通りません。今の時期の森は信州とはいえ湿度が高く、虫も多くて大変なのですが、伐採後に爽涼な風が吹き抜けるとなんともいえず爽快な心持ちになります。今まで林冠でしか聞こえなかった鳥のさえずりも、よく聞こえるようになり、姿も見えるようになりました。

 今まで全く花が咲かなかった杏も開花したくさん実を付けました。栗の大木も葛やアレチウリで開花できず、ほとんど結実しませんでしたが、今年は満開でたくさん実がなりそうです。しかし、大変な重労働で腱鞘炎になりました。

 そんな伐採の仕事中のことです。山桜を切ろうと鋸を入れ始めたところ、樹皮でなにかわずかに動きました。見ると10センチもある灰色の毛虫がいました。作業の手を止めて早速撮影。カレハガの幼虫でした。ヒゲダンスでも踊りそうな風貌ですが、名前の通り成虫は、枯葉そっくりです。撮影後、木は伐採しましたが、毛虫君はおそらく無事に成虫になってくれるでしょう。その時にぜひモデルになってくれとお願いしておきましたが…。

★ネイチャーフォトは、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、特殊な技法で作るパノラマ写真など。キノコ、夏の花、昆虫、樹木、キノコなどを更新しました。
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シオカラトンボの交尾:茶臼山通信2(妻女山里山通信)

2009-06-12 | アウトドア・ネイチャーフォト
 そして、反対側の植物園へ。ここは、下に冒険の森というアスレチック公園があり、そこまでは子供達も登ってくるのですが、一番上まで来る人はほとんどいません。そのため昆虫の天国となっているのです。ちょうどシオカラトンボが交尾中でした。トンボも遠目に見ていると可愛くて郷愁を誘うのですが、なにせトンボのヤゴは、あのエイリアンのモデルにもなったというくらいですから、結構えぐいです。
 
 アップで見ると、非常にメカニカルな感じを受けますね。特にはねの付け根が生物というより精巧な機械という感じです。アクロバチックな体位ですが、上がオスで下で上の尻尾を頭にのせて抱えているのがメスです。よい子の皆さんは決して真似をしないでください。

 スーパーマクロで撮影のため3センチまで接近します。直接見ないのがコツですが、つい近寄りすぎて飛び去ってしまうこと数度。しかし、離れません。やがて、何を思ったか遊歩道のアスファルトの小径に下り立ちました。余計に無機的な感じになりましたね。あまり邪魔をしても可哀想なので、私はモミジイチゴを摘みに森の中へと消えました。

★ネイチャーフォトは、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、特殊な技法で作るパノラマ写真など。キノコ、春の花、昆虫、樹木、滝などを更新しました。
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シオカラトンボの交尾:茶臼山通信1(妻女山里山通信)

2009-06-12 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 日曜日にふらっと出かけた武田信玄ゆかりの茶臼山で、たくさん飛んでいたのがこのシオカラトンボでした。といっても森の中ではなく、西面の虫倉山が見える棚田のある開けた谷と、東面の茶臼山自然植物園の一番上にある誰もいない広場。有旅茶臼山や茶臼山自然植物園から茶臼山(730m)へ向かう途中に、芝池という標識がありますが、そこを下るとすぐに棚田のある谷に出ます。棚田の先には神話の山、虫倉山が見えます。その棚田にたくさんのシオカラトンボが舞っていました。

 どこでも見かけるありふれたトンボですが、こんな日本の原風景のような懐かしい棚田の景色の中で見ていて急にデジャヴュ(Deja・vu)を覚えました。既視感なんていいますが、この風景は小学生の頃に友達と冒険サイクリングに出かけ、犀川を遡り、この西山を超えたところで夕方近くになり、山の上にある友達のお母さんの実家を訪ねて泊めてもらったことがあったのですが、おそらくその時に見た風景なのでしょう。その時にシオカラトンボが舞っていたかは記憶にないのですが…。飲ませてもらった井戸水が冷たくて美味しかったのをはっきりと覚えています。

(茶臼山通信)2へ続く
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