モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ジビエやら手打ち蕎麦やらで妻女山 里山デザイン・プロジェクト納会(信州・妻女山里山通信)

2012-12-12 | アウトドア・ネイチャーフォト
 雪というのは、たったひと降りで風景を一変させてしまいます。前日までまだ枯葉色に染まっていた妻女山が一晩で白くなりました。そんな日に、山中のログハウスを借りて「妻女山 里山デザイン・プロジェクト」の納会をしました。本当は持ち主のKさんも参加するはずだったのですが、別件で残念ながら欠席。

 宴の前に、今年最後の作業として椎茸栽培のクヌギの伐採と玉切りをしました。掛かり木になってしまい、多少難儀しましたが、最後は元電気屋さんが電柱登りの芸を活かして木に登り奇麗に処理。1時間足らずで終了。予定では、その後コシアブラ8本の移植というのがあったのですが、想定外の雪のため寒いので止めようということになり、11時前にログハウスへ。ストーブが調子悪いので、まず煙突掃除から。

 各自持ち寄った材料で料理に入ります。メニューは、時候坊(ハナイグチ)、ムキ茸の鳥団子鍋。豆腐、大根、長ネギも入って味噌仕立てです。これは旨い。K氏がリンゴやタマネギでマリネしてきたイノシシの味噌味の焼き肉。私手作りのベーコン(レシピ)と千枚漬け。ゴルゴンゾーラ・チーズにカマンベール・チーズ。全粒粉のクラッカー。ノドグロの焼き魚。〆はN氏自慢の極細の手打ち蕎麦と、鍋の残りですいとん。なかなかワイルドなメニューでした。

 そんなで、準備をしながら昼前から雪見の宴会は始まりました。そこへ、自転車に乗った男性がひとり駆け下りて来ました。こんな雪の日に古墳見学? 早速呼び寄せてお仲間に。キノコ汁を振る舞いました。彼はこんな山中でパーティーが行われているとはつゆ知らず、狐につままれたような顔をしていましたが、諦めて夕方まで参加することとなりました。

 続いて、仏人のお宝ハンターがたくさんのリンゴを持って登場。かれはフランス人なのに下戸でワインが飲めないし、サッカーもやらないという珍しい人。皆からは、人生の半分は損してると言われる始末。でもフランスだってワインだけではないし。ゴルゴンゾーラをつまみに珈琲を飲んでいました。

 野郎ばかりの宴会ですが、別に女人禁制ではないのです。今回も呼ぼうという企画はあったのですが、(妻子を除く。私はバツイチなので無関係。そのうち彼女を)なんとこのログハウスにはトイレがないのです。まるで原発と同じ。というわけで、まさか雪中で雉撃ちしてください(小用のアウトドア隠語)とも言えないので、廃案となった経緯があります。早々に作らないといけませんね。Kさん。

 話は色々ですが、ピザ釜を作ろうとか、露天風呂を作ろうとか、K氏が谷の向こうの放置されている山を買って遊ぼうとか。もちろん原発の話も。これをタブーにするようでは、日本に未来はありません。危機が来ると砂に頭を突っ込んで敵がさもいないように振る舞うダチョウ症候群にはまったら生き残れません。情報弱者はもちろん、正常性バイアス、多数派同調バイアスにもかからないようにしないと、いけません。

 当日、幸い風はほとんどありませんでした。でも、やはり寒いのです。自然と皆薪ストーブの周りに集まって来ます。火というものは、本当に有難いものです。耐熱ガラスから揺らいで見える火は、体と一緒に心も暖めてくれる様な気がします。遠くからなにしているんだろうと、ここに棲むニホンカモシカの母子が見ていたかもしれません。

 山の夕暮れは早く、4時を過ぎると周りは闇に落ちて行きます。遠くの街の灯りが瞬きだすころになっても、コーヒーを飲みつつ体を温め、まだ宴は続いていましたが、夜景に変わった頃に小雪がちらつき始めたため、やっとお開きとなりました。N氏が壊れた階段を踏み抜いて落ちた以外は、たいしたこともなく、皆満足でそれぞれの帰路につきました。

 最後に、真ん中より少し上にある妻女山展望台から見たパノラマ写真ですが、昨年の3月15日に全く同じ光景を見ました。おどろくほど似ています。あの日、3号機の爆発により福島第一原発から飛んで来た放射性プルームが、このように北の山際を犀川に沿って西に向かって流れて行ったのです。そこのとは、長野市北部山間部で、キノコや山菜の汚染が出ている事実と結びつきます。

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■原発・放射能情報

4号機建屋の地盤は確かに不等沈下している。
 12月9日、3号機から吹き上げる白煙。福一にある燃料集合体の総数は14225本。
 福島第一原発は、収束どころかますます危険な状況になってきている。
 日本のみならず、世界の究極の破壊つながることは確実と多くの科学者は見ている。

放射線汚染地域から子供たちの疎開を求めるローレン・モレ(電子放射線専門家)の声明
 子宮内被曝による脳障害・放射線汚染被曝が高い精神疾患率をもたらす
 糖尿病の主原因は電離放射線・自閉症の劇的な増加・乳ガン

甲状腺のヨウ素被曝、東京成人5.2mSv~米国防省推計:OurPlanet-TV
 東京赤坂と横田基地で14ミリシーベルトの被曝(1歳以上2歳未満)。

原発・地震情報収拾はこちらの掲示板で! ゴミもあるが重要情報・リンクあり。

各政党に宛てた質問状の回答:福島集団疎開裁判
 子ども達を、直ちに疎開させるべきだと思いますか。
 民主:いいえ。自民:どちらとも言えない。福島や東京の子ども達を見捨てる民主自民。
 自公民維新は、選挙後つるみ、増税、原発最稼働、TPP加入、福島県民・都民見殺しに邁進するだろう。それは日本の終わりを意味する。

■地震情報

日米の地震予測サイト-ともに「最高レベルの警戒を」
 アメリカ地質調査所のデータを基にした地震確率がここのところの最高値を示している
 アウターライズ大地震、富士山噴火が起り、東日本は壊滅する可能性。

三陸はるか沖M7前と現在は、深発パターンが全く異なっていた。
 次の震源域は三陸アウターライズに限らない。最大限の警戒を。

24時間以内に発生した地震が自動更新される「防災地震Web」のチェックを!
 アウターライズの位置で地震が頻発中!

富士山は噴火スタンバイ状態にある。
 富士山の火山灰はマグマが粉砕され微粒子となった、いわば薄いガラスの破片。火山灰が降り続くと、数時間から数日間、外出できなくなる可能性がある。
 富士山の火山灰が浜岡原発に降れば、外部からの電気を供給できなくなる、つまり原発が電源を喪失する恐れがある。
 日本の原発は津波と地震の対策こそ取っているが、火山の噴火による影響は想定していない。:技術評論家の桜井淳氏(旧日本原子力研究所の出身)

★再稼働反対! 避難をさせろ! 子どもを守れ! 基準値下げろ! 汚染産物作らせるな獲らせるな売らせるな! 東電解体! 発送電分離! 責任取れ! 脱原発! 禁原発!   反原発情報はツイッターで流しています。
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ニホンカモシカの親子に出会う晩秋の妻女山。(妻女山里山通信)

2012-12-01 | アウトドア・ネイチャーフォト
 まるで雪が降ったかのように真っ白に霜が降りた日の午前中に、妻女山を回ってきました。今年は冷え込みが浅く、この時期名物の川中島の濃霧もほとんどありません。この日もとんでもない寒風でしたが冬型の北風ではなく、まるで早春の様な東風(こち)でした。

 しかし、強い霜のせいでそれまで青々としていた山桑の葉も全部落ちていました。林道は落葉松の落ち葉で橙色に染まっていて、その上にコナラやダンコウバイなどの広葉樹の葉が散らばって、さながら自然のタペストリーのような美しさ。融け始めた霜のせいで濡れているため足音もまったくしません。その分寒風の音と、落ち葉の舞う音が森に響きます。強風のため鳥も鳴かないし飛ばない寒い森です。

 菌類を求めて谷へ下りて行くと、杉林の向こうから視線を感じました。見下ろすと、二頭のニホンカモシカがジッとこちらを見ています。アイコンに使っている母親のシロとその双子の子供の一頭でした。真っすぐ下りて行くと逃げられてしまいそうなのと、杉が邪魔なので大きく迂回することにしました。

 斜面の反対側に回って下りて行くと、二頭ともこちらを凝視しています。シロは子供の頃から何度も出会っているのですが、ニホンカモシカの記憶力がどれほどのものか分からないので、彼女が私を覚えているかは分かりません。ただ、数日のうちに続けて何度も出会うと、明らかに警戒心のレベルが違ってくるので、それぐらいの記憶力はあるのだとは分かります。

 このシロも双子の片割れで、オスの兄弟がいます。彼は独立して鞍骨城跡の方へ縄張りを移しました。シロが母親のテリトリーを受け継いだのです。ニホンカモシカの双子は珍しいそうで、母娘二代続けて双子を生んだというのは、相当珍しいのじゃないかと思います。母親は、私がマダムと名付けたなかなかの美人でした。彼女を最初に見たのが2002年の夏、子供達と夏休みに帰省した時でした。彼女はまだ子供でした。

 ニホンカモシカは、一頭の場合はかなり近づけるのですが、親子連れの場合は警戒心が強くなり、限界距離が延びます。無理に近づくと鼻からシュッという威嚇音を出して逃げてしまうので、樹木を隠れ蓑に少しずつ間合いを詰めて行きます。一頭の場合は、色々話しかけたり、帽子をくるくる回したりして気を惹きますが、親子連れの場合はあまり効果がないのでしません。サングラスをして目を隠すと、不思議そうな表情をするのですが、目のない動物はいないので、なんだ?と思うのでしょうね。

 薄暗い谷なので、もうひとつクリアではありませんが、左の母親がなんだか困った様な表情をしている(そう見えるだけかもしれませんが)のに対して、右の子供はいかにも興味津々という風に見えるのが面白いと思います。実際ニホンカモシカは、ウシ科のせいか好奇心が旺盛で、そのために人間に近づき易々と狩られてしまったという歴史があります。江戸時代後期に書かれた『遠山奇談』にその様子が書かれています。民俗学者の柳田国男は、「まことに心掛けのよろしくないいやな本」と書いていますが、実はニホンカモシカについての記述は、実に生態に則った描写なのです。『遠山奇談』はについては、私のブログのこちらの記事に詳しく書いてあります。写真は妊娠中のシロで、この写真を撮影した初夏に出産しました

 古今集に、「奥山に 紅葉ふみわけ 鳴く鹿の 声きくときぞ 秋は悲しき」(猿丸大夫)という歌があり、小倉百人一首にも載っていますが、鹿と違ってニホンカモシカは、ほとんど鳴きません。赤ん坊の時に母親に乳をねだる時などに鳴きますが、ヤギの鳴き声を濁声にしたようなもので、ほとんど聞いた事があるひとはいないと思います。私も遠くの母親を呼ぶ「グエ~ッ」という鳴き声を一度聞いただけです。シュッと発するのは鼻からの威嚇音で、鳴き声ではありません。寡黙な森の哲人といわれる所以です。

 最後に一歩踏み出すと、子供がシュッと威嚇音を発し、逃げ出しましたが、ちょっと待って!というと止まるんですね。これが面白い。どうにも好奇心が強いのでしょうか。あまりからかっても可哀想なので、その場を去って次の撮影ポイントへ向かいました。

 林道の脇に一面に鳩の羽根が散乱していました。獣に襲われたようです。羽根の模様から見ると、キジバトではなく、カワラバト(ドバト)のようです。恐らく襲ったのは、その辺りに棲むホンドテンだろうと思います。黄金色の大きなホンドテンが、この辺りにいるのを何度か目撃しています。以前、息子と登った大菩薩への尾根で、なにかに襲われた小熊らしきものが、目の前を谷底へ転がり落ちて行き、最後にギャーッという断末魔の叫びを二度繰り返して消えたことがありました。自然の営みは厳しいものです。

 ニホンカモシカとイノシシが作った獣道を辿ると、赤い実が。ヒヨドリジョウゴです。冬の時期に森に残っている赤い実は、ほとんど全て鳥も虫も食べない猛毒の実です。美味しそうだなどと口にしないように。ステロイド系のアルカロイド配糖体ソラニンを含有しており、頭痛、嘔吐、下痢、運動中枢、呼吸中枢麻痺により死亡する場合もあります。青い実は、アオツズラフジ。これも毒です。毒は薬にもなります。
 ヒヨドリジョウゴは、白英(はくえい)という漢方薬で、解毒、解熱、利尿に用いられます。アオツズラフジは木防己(もくぼうい)といい、消炎、利尿、鎮痛に用いられます。あの猛毒のヤマトリカブトでさえ薬草です。

 車に戻ると、あるご夫婦が山を下りてきました。鞍骨城跡に向かったのですが、あまりの寒風に二本松峠で引き返して来たそうです。手にウスタビガの繭がついた枝を持っていましたが、驚きました。なんとちいさな枝に1ダースもの繭がぶら下がっているのです。普通は多くて三つぐらいなので、これには驚きました。全て羽化した後でしたが、吊りかますといって縁起物なので、一輪挿しに飾るそうです。寒風は昼には一旦止みましたが、翌日は初雪が舞いました。本格的な冬が始まる信州です。

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■今回の選挙は、大袈裟ではなく日本の命運を決するものになります。世界の命運を決するといっても過言ではありません。千年に一度の地震多発期にある日本。富士山の大噴火に始まった貞観地震の時には、9年後に関東大地震が起き、間に大噴火がふたつ。18年後には、東海、東南海、南海地震が連動したともいわれる仁和地震が起きています。今回もM9の大地震ですから、100パーセント噴火があり、1~10年の間に必ず大地震が起きます。速やかに全ての原発を廃炉にし、核燃料を安全な場所に移さないと、間違いなく日本は滅亡します。高レベル廃棄物の処理方法はなく、その見通しさえたっていません。六ヶ所村ももうすぐ満杯です。大地震で六ヶ所村が崩壊すれば、その時は人類の終わりです。それだけの核廃棄物があるのです。われわれに時間の猶予はありません。
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