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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

信州の鎌倉・塩田平探訪。安曽岡山パノラマ展望台・安曽神社・塩野神社・野倉夫婦道祖神・国宝安楽寺三重塔・馬肉うどん・生島足島神社(妻女山里山通信)

2018-05-31 | 歴史・地理・雑学
 信州の鎌倉といわれる上田市塩田平の独鈷山や安曽岡山の麓を巡りました。鎌倉幕府の時代、北条氏が庇護したために神社、寺院、城跡などが盛りだくさん。本当に魅力的なところです。特に戦没画学生慰霊美術館の「無言館」はぜひ訪れて欲しい。二回入館しているので今回は入りませんでしたが、県内外からたくさん訪れていました。

(左)ネットニュースで、上田市塩田平の安曽岡山中腹にパノラマ展望台がリニューアルされたというので行ってみました。標高は約600m。無言館から遊歩道もあります。車では前山寺の右の林道を登り、最初の分岐で左の未舗装の林道を3分ほど走ると展望台です。その先に駐車スペースがあります。(中)展望台から北西の長め。塩田平と子檀嶺岳が見えます。(右)四阿の柱は、生島足島神社の御柱です。

 同じく展望台からの眺め。左に夫神岳。右に台形の子檀嶺岳。こちらは拙書で紹介しています。その難しい山名の由来にも言及しています。夫神岳は、ブログのブログ内検索で記事が読めます。

 展望台に設置されている山座同定の看板。こういうのはいいですね。多くの山に設置して欲しいと思います。

(左)林道を下って安曽神社へ。安曽は阿蘇と繋がります。神武天皇の皇子といわれる神八井耳命(かんやいみみのみこと・かむやいみみのみこと)の孫、あるいは4世孫のひとりが阿蘇から科野に移り、崇神天皇の命により科野國造に任命されたと古事記にあります(森将軍塚古墳に埋葬されていると思われる建五百建命:たけいおたつのみこと)。
 社伝によると貞観年代(860年頃)、国々の諸神及び仏像経巻を収め、後に信濃権守峯嗣が阿曾山舎社をとして再建。寿永年代(1185)に源頼朝が諸国の神社を修復。当地の地頭芳沢民部介光綱が石上布留社の境内に阿曽社を建立し遷座したといいます。観応二年(1351)に兵乱が東国より此の地におよび、芳沢城が落ち、芳沢氏と阿曽社の事蹟は失われてしまいました。(中)随身門:楼門文政7年(1824)建立。入母屋の楼閣造り。(右)左右の二神はかどもり神(かどもりのかみ)と看督神(かどのおさ)で俗に矢大神と左大神ともいわれています。二神の裏側には神馬の像があります。

(左)戦没画学生慰霊美術館「無言館」のオリーブの読書館から見上げる安曽岡山。「無言館」は一度ぜひ訪れてください。平和の大切さが沁み沁みとわかる美術館です。第二展示館「傷ついた画布のドーム」の前庭にあるモニュメントの裏の一文には、『画家は愛するものしか描けない 相手と戦い 相手を憎んでいたら 画家は絵を描けない 一枚の絵を守ることは 「愛」と「平和」を守るということ』と記されています。(中)満開のヤマボウシの花。(右)俯いて咲くエゴノキの花。
「無言館」探訪記。ブログ記事ふたつ。ぜひお読みください

 山王山公園の看板。塩田平の全貌が非常に分かりやすい。上が西なので間違えない様に。インフォメーション・デザインもしましたが、北を上にして設置を南向きにすると、現地の風景と照らし合わせやすく一般の方々も把握しやすいと思います。朝日新聞やキヤノン、凸版印刷や某政党のサイトのアートディレクターやデザインプロデューサーをした私の経験上のアドバイスです。インフォメーションデザインやエンバイロメントグラフィックスは、そういう知識のない一般の人達にも分かる様にデザインすることが大事なのです。

(左)真田昌幸・信之も信仰した塩野神社。珍しい二階建ての楼閣造の拝殿と奥に流造の本殿。祭神は、素盞嗚尊(スサノオノミコト)・少名彦命(スクナヒコナ)・大己貴命(オオナムチノミコト:大国主命)。拝殿は棟札により寛保3年(1743)。本殿は寛延3年(1750)棟札。大工は上田房山の大工棟梁、末野忠兵衛。
 創立年月は不明。当初鎮座の地は独鈷山(1266m)の鷲ケ峰に祀る。現在も奥社が鎮座。白鳳元年4月出雲大社より分霊を勘請。永禄11年(1568)4月武田信玄社領十貫文。天正15年(1587)真田昌幸七貫文を寄附。元文年間(1736-41)塩野の本号に復帰。明治6年44月村社。明治28年9月郷社。明治40年神饌幣帛料供進社。(中)尾垂木には竜の彫刻が施されていますが、この竜が脇障子の上の鉢木を飲み込むという珍しい意匠になっています。(右)神社の右裏手に月見堂の看板が。誘われて登り始めましたが、10曲がりのあるちゃんとした山登りでした(笑)。眺望は抜群です。

 そこから見る拙書でも紹介の子檀嶺岳。「こまゆみだけ」と読みます。ルビがなければとても読めない山名です。拙書では、『日本三代実録』まで遡る山名の由来を説明しています。塩田平は瀬戸内同様に日本で最も降水量の少ない地域なので溜池がたくさんあります。写真は舌喰池。

 女神岳の南を巻いて別所温泉に向かいます。野倉の里から見るこれは富士山(別名:鹿教湯富士)でしょうか。独鈷山を挟んで東には富士嶽山もあります。左奥は美ヶ原。

(左)野倉の夫婦道祖神。衣冠束帯の男神と十二単の女神。夫婦和合、家庭円満、子宝の神として信仰厚く、遠方から訪れる人が多い。と記されています。(中)そこから別所温泉に向かう途中の三島神社の上にある別所氷沢の風穴。蚕種保存に使われたそうです。気温30度の日に内部は5度だとか。いや驚きました。昔の人の知恵は凄い。(右)沢には山菜のアイコ(ミヤマイラクサ)が。信州では無名ですが秋田では山菜の女王といわれます。クセがなく非常に美味しい。

 別所温泉の安楽寺へ参拝。国宝の三重塔を観に行きました。四重塔に見えますが、一番下の屋根は裳階(もこし)です。建立は、鎌倉時代末期の1290年頃。わが国最古の禅宗様式の建築で、中国宋代の先進技術であった唐様(からよう)を用いています。なんとなく和風ではなく中国風に見えるのはそのためです。現存する唯一の八角の塔です。

(左)上へ歩いて石湯。斜め向かいに駐車場があります。入浴料は150円。今回は入りませんでしたが、いい湯です。(中)その向かいにある日野出食堂へ。つるし雛が。(右)名物の馬肉うどん(600円)をいただきました。上田駅前の中村屋、信州新町の旭家食堂とともに私が勝手に三大馬肉うどんと認定させていただきます。

(左)戻る途中に真田昌幸と幸村の鎧のレプリカの展示。ここにもつるし雛。(中)北向観音。(右)未完の塔と呼ばれる前山寺の三重塔。鎌倉幕府滅亡の年に建立されたため未完で終わってしまった様ですが、未完と感じさせないほど美しい塔です。もうひとつ塩田平には国宝の三重塔があります。拙書でも載せていますが、子檀嶺岳麓の国宝大法寺三重塔です。あまりの美しさに振り返られずにはいられないことから「見返りの塔」といわれます。本当に美しい三重塔です。
大法寺三重塔の記事一覧です。私はわが国で一番美しい三重塔だと思っています

 最後は、生島足島神社に参拝しました。大国主命の子で諏訪大社の祭神・健御名方命(たけみなかたのみこと)が諏訪に赴く前に、この地を鎮めたと伝わる神社で、大地の神であり御神体(御霊代)は、内陣にある土間。つまり、大地そのものです。神社は周囲を池に囲まれており、「池心の宮園池(いけこころのみやえんち)」といい、出雲式園池の面影を残す、日本でも最古の形式の一つとされるものだそうです。
 生島足島神社は、日本の臍(へそ)といわれる神社ですから、歴代の帝の崇敬も非常に厚く、醍醐天皇の廷喜の代(901年~922年)には名神大社に列せられています。 その後も北条氏、真田昌幸・信之の戦国武将を始め、代々の上田城主も神領を寄進し、社殿を修築するなど、崇敬を表しています。
 また、神社の一角には回り舞台やせりのある歌舞伎舞台(県宝)があり、そこには武田信玄が必勝を祈った「願文」や忠誠を誓わせた「起請文」などの古文書(レプリカ)が常設展示されています。(入場無料) 。信玄の願文は、パターンが決まっていて上杉謙信を極悪人と称して徹底的に罵倒し、戦に勝たせてくれたらたくさん寄進しますよというもの。
 今回は、ローズクォーツの勾玉(まがたま)のお守りを買いました。塩田平の知名度が全国的にどうなのかは知りませんが、非常に魅力的なところであるのは間違いありません。
生島足島神社 by Wikipedia
 創建は不詳。社伝では、建御名方富命(摂社諏訪神社祭神)が諏訪へ向かっていた時、この地に留まり、生島・足島両神に米粥を煮て献じたという。この伝承から、生島・足島両神は当地の地主神であると見られており、伝承自体は現在も特殊神事の「御籠祭(おこもりさい)」に名残を残している。
 一方『延喜式』神名帳には、宮中の神祇官西院で祀られる神23座のうちにも生島神・足島神の記載がある。このことをもって、科野国造の多氏(並びに同族の金刺氏・他田氏)が国魂として宮中から両神を勧請したという説もある。この中で、金刺氏がのちに諏訪大社下社の大祝を務めたことと、摂社諏方神社の関連性が併せて指摘される。
 なお、生島足島神社の南西方にある泥宮を旧鎮座地にあてる説もある。


『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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北国街道沿いの上杉謙信の山城がある髻山へ季節の移ろいを求めて。縮緬山椒を作る午後(妻女山里山通信)

2018-05-26 | アウトドア・ネイチャーフォト
 北国街道沿いの山頂に上杉謙信の山城がある髻山へ。拙書の取材で登ったときから数えて5回目の登頂です。カタクリはもちろん、セリバオウレンの群生地を見つけてからいっそう興味が湧きました。季節の移り変わりを知りたくて今回も訪れました。

(左)林檎畑の畑道から。ここからの標高差は150mぐらいしかありません。(中)小さなリンゴの実。このさきの溜池からコントラバスの響きがいくつも聞こえてきました。ウシガエルの合唱です。本当にコントラバスの様な音色なんです。(右)Y字路。左が山頂への道ですが、今回は右へ登り小尾根を超えて平出神社からの林道に出ます。

(左)林道に出ると前方に飯縄山。樹冠からサンコウチョウの「月日星ホイホイホイ」の鳴き声が聞こえてきました。(中)溜池の縁に咲くシャガ。(右)林道の両脇にたくさん見られたシソ科のアカソ。

(左)途中いくつも見られる溜池。ゼフィルス(シジミチョウ)が舞っていましたが、同定できませんでした。(中)花後のヒトリシズカ。フタリシズカもありました。(右)マムシグサもあちこちで見られました。

(左)登山口の向かいに見たことのない花。以前も園芸種のスミレがありましたが、これもそうでしょうか。不要になった園芸種の花を里山に捨てるのは環境破壊になる可能性もあります。(中)登山口。熊出没注意の看板。熊鈴だけでなくホイッスルも携行しましょう。(右)謙信が馬を隠したと伝わる堀切。

(左)頂上に近づくとシロバナオドリコソウが散見されました。(中)山頂手前の石垣。(右)山頂には、ホタルカズラの群生地がありました。それよりも大きなシロバナオドリコソウの群生地が広がっていました。

 山頂のタンポポに吸蜜するウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)。氷河期の生き残りといわれています。吸蜜していたのは、シナノタンポポでした。

 山頂の東端には、山座同定の写真がありますが、この日はもやっていて薄いシルエットが望めるだけでした。それでも特徴的なシルエットで、高社山や笠ヶ岳や四阿山は分かりました。湿度が高く汗が吹き出しました。

 眼下には10haの広さに約1500本の桃の木がある丹霞郷が見えます。日本画家、岡田三郎助画泊が春霞の中に桃の花がたなびく景色を丹い霞とみたてて名付けたそうです。桃の花が満開になるのは、GW初めだそうですが、今年はもっと早かったのではないでしょうか。心が休まる里山の風景です。
 雨宮のちゅら雲で買った長芋とカボチャのキッシュを食べているとトレランのお姉さんが登ってきました。拙書はトレランの人も買ってくれているので、見てもらいながら色々な山やコースの話をしました。その後、年配のご夫婦が来られて拙書を見せると、地図が載っているのは嬉しい。駐車場や温泉が載っているのはいいですね。こういう本を探していたんですと嬉しいことをおっしゃってくださいました。どこで買えますかというので平安堂を紹介しました。西沢書店や地元の小さな書店でもお求めいただけます。

(左)カタクリは結実していました。種をアリが運ぶアリ散布植物です。種の先端にエライオソームというアリの餌になる物質がついています。アリ散布植物は、日本に200種以上あります。(中)さて、登山道を大きく外れて藪こぎしてセリバオウレンの群生地に向かいます。満開の3月とは風景が全く違います。目印として記憶しておいた木や、GPSを頼りに。しかし、あまりの景色の違いに迷いそうになりました。(右)ようやく群生地に到着。他の植物も育っていて、3月とは全く様相が異なります。実はここの植生にも少し心配があります。乾燥とか環境の変化があった場合に、数年で絶滅する可能性もあるのです。もともとここは雑木林ではなく。セリバオウレンの薬草畑だったのですから。その時の状況ははかり知れませんが今回訪れたのは、それを保証するための担保作りが目的です。

(左)やっと登山道に戻って見つけたイカリモンガ。この愛らしい蝶の様な蛾については、拙書のコラムで綴っています。(中)花びらの数が多いハナニガナ(花苦菜)。本当に苦いです。(右)散見されたアヤメ(菖蒲)。アヤメ(菖蒲)、ショウブ(菖蒲) 、カキツバタ(杜若)の見分けは少々厄介ですが、覚えるとそう難しくはありません。

(左)下山して善光寺平の北端の髻山から、南端のハルゼミとエゾハルゼミの合唱が響き渡る妻女山陣場平へ向かいました。(中)貝母(編笠百合)は、ほとんど立ち枯れていますが、結実したものはまだ茎が緑です。(右)ヒョウモンチョウが舞っていました。ヒョウモンチョウの同定は本当に難しいのですが、羽の裏が撮影できました。クモガタヒョウモン(雲形豹紋)ですね。

(左)サトキマダラヒカゲかヤマキマダラヒカゲかいつも迷います。同定の方法もあるのですが、交雑種といいう可能性はないのでしょうか。確実な同定はできませんでした。(中)ミヤマウグイスカグラの赤い実。ナツグミの様な渋みはなく甘いけれど独特のクセがあります。(右)小一時間かけて採った山椒の実。それをチリメンジャコとコウナゴとで、縮緬山椒にしました。山椒の実は、水から茹でて沸騰したら火を止めてザルにあげます。そして鍋に水、酒、醤油、和風出汁を加えて少しで煮て、沸騰したらジャコを加え、煮立ったら味醂を加えて煮上げます。一度しか茹でこぼしていないので、食べると口中がしびれます。
 アマゾンにタカカというしびれるスープがあるのですが、それとよく似ています。苦味のあるコウナゴと相性が抜群です。佃煮ではなく薄味で仕上げます。熱々ご飯に、おにぎりの具に、酒の肴に最高です。
 山椒の実の採り時は1週間もありません。採り時の実は実がついている小枝も柔らかく食べられます。一年にほんの数日だけ味わえる珍味です。九州から梅雨入りの情報が入りました。今年はどんな梅雨になるのでしょう。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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夏めく妻女山陣場平でハルジオンの除去と山蕗刈り。北アルプスパノラマ(妻女山里山通信)

2018-05-20 | アウトドア・ネイチャーフォト
 肌寒い朝でした。少し厚着をして陣場平へ。まず先週行なった帰化植物(主にハルジオン)の刈り取りの様子を見に行きました。午後はグリーンカーテンにするゴーヤを植えたり、ズッキーニの種を蒔いたりと用事があるので午前中で済ませるつもりで登りました。ここのところ早朝からカッコウの鳴き声で起こされるのですが、今朝はそれに特許許可局と鳴くホトトギスの鳴き声も加わりました。まいりました。

(左)妻女山駐車場から林道を登ると二本の落葉松が掛かり木に。コナラとヤマザクラを巻き込んでいます。とりあえず落枝を片付けて通れる様にしましたが、これは次回の妻女山里山デザイン・プロジェクトで処理しましょう。(中)陣場平へ。クマノミズキの実がなり始めました。(右)まず除草作業をした後で、山蕗を採取しました。5、6年前までは近在のおばさま達が採りに来たのですが、来なくなりました。その下の団塊の世代は来ませんね。JAや道の駅でも売っていますからね。ただ自然の中で自分で採る喜びは何にも替えられません。

(左)陣場平。緑が濃くなりました。もうすぐハルゼミやエゾハルゼミも鳴き出すでしょう。(中)貝母の多くは立ち枯れていますが、結実したものは、まだ青々としています。(右)毒草のクサノオウもまだあちこちで散見されます。

 ハルジオンで吸蜜するウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)。氷河期の生き残りといわれる優雅な蝶です。ステンドグラスの様に透けた羽が美しい。生態については、以前の記事で詳しく書いています。右上の検索でウスバシロチョウと入力し、プルダウンでブログ内検索をしてください。当該記事が出ます。

(左)今は亡き山仲間のKさんのログハウスがある堂平大塚古墳へ。(中)ブランチに行者にんにく味噌と山椒味噌のおにぎりと、ポーランドのビール。この後の作業でアルコールはあっという間に抜けてしまいます。(右)マユミの実がなり始めていました。小さな蜘蛛が。

(左)イタドリの葉の上にコミスジ。なかなか警戒心が強く近づくと逃げます。草の陰から腕を伸ばして撮影。(中)なんでしょうね。ベッコウバエとかフンバエに似ていますが、同定できません。(右)山椒の若葉に隠れるようにいたのはジョウカイボン。肉食昆虫です。

(左)コジャノメ。そっくりなヒメジャノメとは違いが微妙で、よく間違えます。(中)山椒の実がなり始めました。大きくなったら縮緬山椒を作ります。私の作るものはワイルドで、チリメンジャコではなくコウナゴを使い、佃煮ではなく薄味の煮物にします。舌がビリビリ痺れる絶品です。(右)ウスバシロチョウの食草のシロバナケマンも結実しました。

 Kさんのログハウスからの左に爺ヶ岳、右に鹿島槍ヶ岳。眼下に青き千曲川の流れ。贅沢なブランチの時間が流れて行きます。次回の妻女山里山。デザイン・プロジェクトの昼餉は、ここをお借りして盛大にやろうと思います。

 陣場平に戻りました。手前が仲間が作ったベンチ。中央の大木はクマノミズキ。この後車に戻ると、鞍骨山へ向かうご夫婦と邂逅。色々あちこちの山に登られているようで、登り口で拙書のパンフレットもご覧になったということで、持っていた拙書を紹介しました。ネットもされているということで、URLカードもお渡ししました。こいういう出会いが楽しいのです。

 用事があるので、そそくさと下山。妻女山展望台からの眺め。西から爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳。手前は横田城跡のある横田地区や御幣川あたり。

 右へ白馬三山。左から白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳。手前右は茶臼山。中腹に茶臼山自然植物園と動物園。右奥は虫倉山。手前は篠ノ井の中心街。

 北方にそびえるのは飯縄山と戸隠連邦と高妻山(戸隠富士)。間の手前に富士ノ塔山。千曲川の手前は長芋畑で、種芋の植え付けが盛んです。

 東方は松代城下。左に奇妙山。この名前の由来も拙書では詳しく紹介しています。清滝の上に登っていく私も二度と登らないかもしれないバリエーションルートも拙書では紹介しています。たぶんこのルートで登頂したのは私ひとりだろうと思います。ぜひ登りたいという方は、拙書を読むかメールでお問い合わせください。

(左)体長10ミリぐらいのミヤマフキバッタの子供。脱糞しかけています。(中)今回採ってきた山蕗は、ホタルイカの煮干しと煮ましたが。(右)身欠ニシンとも煮てみました。更に二つを合わせて、味噌煮にして千曲市の地粉ゆめせいきと味噌煮込みうどんにしてみました。馬鹿旨でした。

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週末は田んぼで稲の筋蒔きと、貝母が結実した妻女山陣場平で帰化植物の除去(妻女山里山通信)

2018-05-13 | アウトドア・ネイチャーフォト
 稲の筋蒔きの前にまず畑でウドを採取。次に妻女山へ寄って原木栽培の大きな椎茸を採取。昼の馬肉うどんに加えます。

(左・右)妻女山駐車場で、ニセカシア(ハリエンジュ)で吸蜜していた氷河期の生き残りといわれるウスバシロチョウが地面に舞い降り、タンポポで吸蜜を始めました。

(左)里山や千曲川の河川敷で満開のニセカシア(ハリエンジュ)。この花を天ぷらにすると、香りがよくて非常に美味です。(中)桐の花も満開。香りがかなり強い。(右)8時にK氏の農業倉庫へ。まず土作りから。

(左)ポットに種もみを蒔いて覆土します。それをトラックに載せます。(中)田んぼに運んで並べます。(右)踏んで浮いている箇所を修正。

(左)ラブシートで覆って周囲を土で押さえます。(中)寒冷紗のドームで覆います。(右)最後は、用水から水を汲み上げて入れます。

(左)こんな感じで灌水します。約一週間後に発芽し35日後に三反の水田に田植えをします。(右)昼食は馬肉うどん。粉はK氏栽培の幻の小麦「伊賀筑後オレゴン(通称いがちく)」の手打ちうどん。馬肉と玉葱、私が持参したウドと原木栽培の椎茸が入っています。おかわりを二回。超絶美味でした。

(左)翌日は、妻女山里山デザイン・プロジェクトの活動でした。陣場平の貝母の群生地で、ハルジオンを中心とした雑草(主に帰化植物)の刈り取り作業です。季節柄行事などがあり集まったのは3人です。(右)ハルジオン(春紫苑)は、キク科ムカシヨモギ属に分類される多年草で、北アメリカ原産の帰化植物。日本生態学会では本種を日本の侵略的外来種ワースト100に選定しています。そう、ウスバシロチョウが吸蜜したり、ユーミンにも歌われたりという花なんですが、かなり厄介な雑草でもあるのです。似ているヒメジョオン(姫女苑)より早く咲き、花びらが細く、蕾がうなだれます。

(左)刈り取り作業は1時間ほどで終わりました。山蕗が食べごろです。(右)山蕗は皮を剥く必要がありません。一度茹でこぼして調理します。予報より早くポツポツと小雨が降り出しました。

(左)厄介なオオブタクサも生えてきました。7月上旬に大勢集めて除去作業をします。周りはヨモギです。天ぷらにしたり草餅にしたりと美味しい野草ですが、雑草としてみるとこれもかなり厄介な植物なんです。(右)場所はいえませんが、(銀蘭)も咲き始めました。菌根菌との共生でしか生きられない植物なので、持ち帰って移植しても育ちません。キンランも同様です。

(左)メンバーにホタルカズラの群生地を案内しました。今年は例年より数多く咲いている様な気がします。(右)山蕗は原木栽培している椎茸と煮物にしていましたが、今回はホタルイカの煮干しと煮てみました。ホタルイカの出汁が効いていて、これも超絶美味です。他には千曲川河川敷や里山では、ニセアカシアが満開です。この花の天ぷらは美味しい。天つゆや醤油でいただくのではなく、衣に塩を混ぜるのが、華やかな香りや味が楽しめておすすめです。

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GWの後半の後半は、烏帽子岳登山と農園ゲストハウス「おみやど」へ(妻女山里山通信)

2018-05-06 | アウトドア・ネイチャーフォト
 GWの後半の後半は拙書でも紹介の人気の山、東御市の烏帽子岳に登りました。そして、その夜は同じく東御市の農園ゲストハウス「おみやど」に宿泊し、色々な食料を持ち込んでの大宴会となりました。

(左)地蔵峠から林道を歩いてキャンプ場を抜けます。色々整備している様です。前方には湯の丸山。(中)白樺と笹の道。(右)花はまだ少なく、やっと見つけたタチツボスミレ。

(左)湯の丸山から吹き下ろす寒風のためでしょうか。北側には枝がほとんどありません。(中)烏帽子岳山頂が見えました。登山者がたくさん見えます。(右)湯の丸山からの合流点にある看板。いつか撮影したいですね。ミヤマモンキチョウもたくさんいるようです。

 稜線に乗りました。眼下に東御市街。奥の中央は美ヶ原。左に蓼科山。

(左)がれ場の短い急登を登ると小烏帽子岳。(中)そこから見る烏帽子岳山頂。一日の気温差が20度近い日が続いたため、自律神経失調症の症状が出て体調は最悪でしたが、なんとか登ります。(右)ツツジ科のミネズオウ。

(左)一旦下って山頂を目指します。(中)2066mの山頂。たくさん人がいました。可愛い娘さん達のいる家族のお父さんに記念撮影をお願いしました。お礼に家族の写真を撮ってあげました。(右)北風が冷たいので岩陰で昼食。夜に大宴会をするので簡素に。

 左手前から西篭ノ登山、右奥に東篭ノ登山。その右奥に黒斑山。拙書で紹介しています。左奥が浅間山。この日は噴煙は見られませんでした。子供の日だからか5歳の山ガールもいました。天候が良ければ、幼児でも登れる山です。

(左)帰りに見つけたシロバナタチツボスミレ。オトメスミレと違って、距まで真っ白です。(中)湯楽里館に入って和(かのう)のつるやで食材やお酒を買い、「おみやど」に向かいました。縁側でスケッチに興じるA氏。遠くに蓼科山。ゆるゆると日は暮れていきます。(右)夕食の準備。山菜の天ぷらを揚げたり茹でたり、カツオのたたきや馬刺しを用意します。

(左)ご主人が持ち込んだ山菜料理を綺麗に盛り付けてくださいました。上から右回りに山蕗と自家製栽培の椎茸の煮物。行者にんにくの胡麻油味噌炒め。さっと茹でたウコギの塩もみ。山椒味噌。(中)料理が並びました。コシアブラ、タラの芽、ハリギリ、キスの天ぷら。コゴミのお浸し。カツオのたたき。馬刺し。しめ鯖、イカ刺し、魚介類のカルパッチョ。ゴルゴンゾラチーズ。漬物。お酒は赤ワイン2本、奄美の黒糖焼酎れんと、スコッチウィスキーのティーチャーズ。純米吟醸酒。ろ過していないドイツビールと日本のビール。(右)赤ワインで乾杯。狂乱の大宴会の始まりです。

(左)朝の「おみやど」。(中)朝食は昨夜の残りと、我々が作っている味噌で馬鹿旨の味噌汁。納豆。(右)縁側で帰りの準備。軒の構造が面白いです。初めてみました。濡縁がいいですね。総二階で、二階では昔は養蚕をしていた様です。

(左)千曲川対岸の台地にある芸術むら公園へ。明神池。(中)その畔にある「まる屋」さんで、ライ麦パンを買いました。私はこういうドイツ系の素朴で味わい深い固いパンが好きです。
(右)青木村に向かう途中で立ち寄った上小森林組合。色々な樹木や花が売られていました。色々興味深いお話を聞くことができました。

(左)青木村の道の駅へ。太鼓の演奏。(中)上田市の柳町の旧北国街道で行われていた醗酵食品祭。オラホビールが甘露でした。つつじヶ丘にあった頃から大好きなルバンでパンを買いたかったのですが、お客さんが多くて諦めました。(右)昼食は、上田駅近くの「中村屋」へ。上田市民のソウルフードともいわれる馬肉うどんとミニ天丼のセット。1000円です。注文するとすぐ出てきます。

 皆と別れて温泉に入ってから帰宅。その前に妻女山の陣場平へ立ち寄りました。林道入口の登山ノートにはいくつもの書き込みが。ゴールデン・ウィーク中に結構訪れてくれた様です。ウスバシロチョウを見ましたという書き込みも。貝母は結実して2センチぐらいになっていました。春紫菀がたくさん出ていたので、また妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーを集めて除去作業をしないといけません。里山保全は大変です。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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GWの後半の前半は、安曇野で古刹と神社巡り(妻女山里山通信)

2018-05-04 | 歴史・地理・雑学
 GWの後半の前半は安曇野へ。古刹と神社巡りをしました。山麓線を走りながら、ペンションや小洒落たレストランやカフェを横目に目的地へ。

(左)前夜は、コシアブラとホタルイカのイカスミソースのパスタ。いやこれ絶句するほど美味でした。加えてアンガス牛と千曲市産のアスパラガスのソテーも。(中)朝早くに有明山神社へ。有明山を信仰崇拝する山岳信仰の神社で有明山山頂(中岳・南岳)に奥大宮があります。まず手水舎へ。(右)唐獅子。制作は、飛騨の山口權之正。

 日光東照宮の陽明門を模したといわれる木彫が見事な裕明門。時折そぼ降る小雨に静かに佇んでいました。

 裕明門正面の木彫。球持ち親子龍に上には粟穂に鶉(うずら)。明治35年作で、立川流の清水虎吉(東渓)によるもの。

(左)唐獅子。(中)非常に精緻な木彫です。(右)裏面にも木彫がびっしり。四方に十二支の動物が彫られていて、まるで動物園。

(左)酒呑童子。(中)七福神と天井絵。天井絵は村田香谷作。(右)躑躅咲く有明山神社。鋳物の灯籠が壊れて落ちていました。氏子の方が来られて猿の仕業と言っていました。拝殿の廻廊に猿の糞がありました。

(左)非常に特徴的な狛犬。(中)正面には天の岩戸伝説が彫られています。(右)有明山神社の額の文字は、有明ではなく、明の字の左の日が目になっています。この後、大きな猿に遭遇。

(左)魏石鬼窟(ぎしきのいわや)。坂上田村麻呂に対抗するために八面大王がたてこもったといわれる岩屋です。特異な形状を古墳であるため、弥生時代に大陸から渡来し海運を行っていた阿曇氏(あずみうじ、安曇氏)といわれています。(中)高野山真言宗の医王山松尾寺。室町時代末期の特徴を残した全国的にも珍しい造りの建物で、国の重要文化財。信府統記によると1528年、仁科盛政を開基として創建されたとされますが、創建自体は白鳳2年(651年)までさかのぼるとしています。帰りに先程の猿ともう二匹の猿に遭遇。(右)次に栗尾山万願寺へ。微妙橋(お経橋)。千手観世音を祀る、信濃三十三番札所の二十六番札所です。

(左)微妙橋へ至る道筋に佇む地蔵。(中)万願寺本堂。(右)聖天堂。見事な木彫は、明治28年に木曽福島の瀬川伊勢松作。

(左)シラネアオイ。(白根葵)。キンポウゲ科シラネアオイ属。昨年、サンカヨウの撮影に行った時に栂池高原で撮影しましたが、これを求めて訪れる人もいるようです。日本固有種の1属1種であることも理由でしょうか。花びらに見えるものはガク(萼)。(中)クマガイソウ(熊谷草)。ラン科アツモリソウ属。和名の由来は、アツモリソウともに、膨らんだ形の唇弁を昔の武士が背中に背負った母衣に見立て、源平合戦の熊谷直実と、平敦盛にあてたもの。(右)昼は地元でも人気のひさりな食堂へ。熟成味噌ラーメンと餃子を。久々にスープを全部飲み干しました。濃厚ですがしつこくなく味わい深いスープです。おすすめ。帰路は大岡道の駅に寄って大好きな薄焼きと行者にんにくを買いました。行者にんにくは、醤油漬けと胡麻油で炒めて行者にんにく味噌にしました。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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