モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

糸魚川市青海のラベンダー海岸で翡翠探し。道の駅あらいへ。のどぐろの寿司、幻魚とホタルイカの干物(妻女山里山通信)

2020-09-27 | 男の料理・グルメ

 マリンドリーム能生の朝。車中泊の車やキャンピングカーがたくさん。手前の右にも大きな駐車場があり、そこにも多くの車が。右は24時間使えるトイレ。ビル内のトイレは、コンビニが開いている朝6時から、夜9時まで使えます。これから信州に戻るには早すぎるので、親不知から来る途中で気になったラベンダービーチへ行くことにしました。

 青海のラベンダービーチ。向こうに見えるのは親不知。投釣りをする人や、翡翠探しの人、散歩する近所の人など。名前の由来は、ラベンダー色の翡翠が見つかるからとのこと。

 砂浜でも磯でもなく砂利海岸です。波は静かですが、濡れているところまでは波が来ることがあるので、翡翠探しに夢中になりすぎると濡れます。

新潟県糸魚川市の青海のラベンダー海岸:引波の時に砂利が崩れて戻っていく音が結構大きい。音量に注意して再生してください。


 奴奈川姫(ぬなかわひめ)の像。大国主の命が略奪婚をしたという奴奈川姫。もとは土豪の妻で、翡翠に象徴される姫だったという言い伝えも。大国主の命との間に諏訪大社の祭神の建御名方命を授かったのですが、夫婦生活は不遇だったのか、この地に戻り自害したと伝えられています。親不知ピアパークにある「翡翠ふるさと館」には、奴奈川姫に関する伝説がいくつか書かれています。

 その前にある公園の石碑の銘板。

 ラベンダビーチの案内。翡翠の見つけ方や翡翠の写真も。探す前にこれを見るといいでしょう。

 ハマゴウ(浜栲)で吸蜜するウラナミシジミ。縄張り争いか、ずいぶんと翅が傷んでいます。食草を求めて北上し、冬の訪れとともに死に絶える彷徨えるゼフィルス。私も北上し、道の駅あらいを目指します。

(左)道の駅あらい。国道18号を挟んで向かいには道の駅妙高ができました。あらいの吉祥で肉味噌ラーメンを。私が大好きな牡蠣ラーメンは、11月からだそうです。(右)鮮魚センターへ。

(左)結構いい形ののどぐろが1000円。(右)のどぐろの刺し身。アジは半身でなく一匹分で500円。イカも肉厚で美味しそう。

(左)私が好きなウニ・イクラ丼は、1500円。THEまぐろ丼は、なんと500円。(右)今回は、トロとのどぐろ入りの寿司1000円を買いました。幻魚の干物とホタルイカの干物も。

(左)メギスの唐揚げ300円も買いました。(右)国道18号を南下し信州へ。古間で北信五岳道路へ。道沿いにはりんごの直売所があり、沢山の人が買い求めていました。安いし高品質なので、箱買いする人が多い様です。地元の温泉に入って帰宅しました。

 鉱物好きの私のコレクション。左は今までに拾い集めた石。左の袋入は本物の翡翠。上のピンク色は、ローズクォーツ。愛と美の神アフロディーテの石。直径7センチで500グラムあります。その下は透明なクリスタルボール。直径4センチで、風景が上下左右反転するので撮影に使います。その下の青いのは、キャッツアイオパール。その下の二つは、サソリの入った琥珀。その下の小さなのは、天然水晶レインボーチタンクラスターミネラル標本。右の箱は、30年以上前にブラジルで買った鉱物と宝石のサンプル。

 週末は、妻女山の奥山へキノコ狩りに行ったのですが、まだ地温が高いためか食菌はほとんど見られませんでした。がっかりして獣道を帰ろうとするとニホンカモシカが休んでいました。お互い驚きましたが、待って!というと止まって振り向いてくれました。まだ子供ですね。

Alice Sara Ott - Mussorgsky - Pictures at an Exhibition (Trailer) 展覧会の絵

今回、美術館や展覧会を訪れたので、ムソグルスキーの『展覧会の絵』を聴きたくなりました。ピアノ界のジャンヌ・ダルクといわれるアリスの素晴らしいピアノ演奏。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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新潟県松代町の大地の芸術祭へ。草間彌生の《花咲ける妻有》。蒲生泥火山。マリンドリーム能生でカニ三昧。夕映え(妻女山里山通信)

2020-09-27 | 展覧会・イベント・コンサート
 キナーレ現代美術館の建物内にある明石の湯に入って長いトンネルを抜けて、松代町(まつだいまち)へ。最初は十日町の道の駅クロス10で車中泊するつもりでしたが、狭いのとあまりにも街の中なので、もっと静かでひなびた所が良いなと。まつだいふるさと会館が道の駅で、ほくほく線の松代駅が併設されています。24時間営業のコンビニもあり便利です。
大地の芸術祭:公式サイト 作品は、十日町市と松代町のあちこちにあって、とても観きれません。公式サイトで観たい作品を選んで回るのがいいでしょう。

 《花咲ける妻有》草間彌生。世界的な前衛芸術家、草間彌生の作品です。これを観るために訪れたといっても過言ではありません。彼女自身も最も好きな作品だそうです。明け方にかなり激しい雨が降りました。連休で人影もほとんどない朝7時半から鑑賞の散歩にでかけました。左奥に見える農舞台もまだ開いていません。雨後の真夏のそれとは異なる草いきれ。

 どこから撮影しても電線とか建物や街の風景が入ってしまいます。このカットは、電線をフォトショップで消してあります。90歳を過ぎてなお制作の情熱を失わず創り続ける彼女には感服します。

 あえて電線や街の風景を入れてみました。真後ろに見えるビルがまつだいふるさと会館。芸術と俗のコントラスト。芸術は分かりやすい必要はありません。マスメディアや大量消費、大衆文化の隆盛で、分かりやすいものが溢れています。しかし、芸術はそうでなくていいのです。大衆に迎合したらレベルは堕ちます。政治もテレビも、本も入門書ばかりで、日本の文化レベルは地に落ちています。分かりやすいものは必要ですが、それだけではいけない。高度なものは絶対に必要です。分からなくても可能性を信じて、それに投資する金持ちや政府があったから芸術も科学も伸びたのです。すぐに役に立つものだけでは、人類の進歩はありません。

 《棚田》イリヤ&エミリア・カバコフ(ロシア/アメリカ)。

 《リバース・シティー》パスカル・マルティン・タイユー(カメルーン/ベルギー):一本一本には世界の国々の名前が書かれています。

 見上げると山城が。松代城跡。行きましょう。しかし、なかなか辿り着けませんでした。最後は舗装路ですが、かなりの急登。

 《人生のアーチ》イリヤ&エミリア・カバコフ(ロシア/アメリカ)。:かなりペシミスティックな人生観。松代城跡へ行く途中にあります。

 日本三大薬湯の松之山温泉へ行く途中から山を下って美しいブナ林の「美人林」へ。解説には樹齢100年ほどと書かれていましたが、それにしては随分と細いですね。豪雪地帯だからでしょうか。ブナ林では、息子たちとよく登った山梨県の牛ノ寝通り、鶴寝山のブナの巨木を思い出します。
牛ノ寝通り(山沢)・大トチと鶴寝山・大ブナ:私のサイトです。樹高30mを超える巨木は、神々しく感動します。クリックすると大きなカットがご覧いただけます。
 
(左)再び長いトンネルを抜けて蒲生泥火山へと向かいましたが、通り過ぎてしまいました。理由は、蒲生の信号が三ヶ月前に撤去されてしまったからです。でも地元のおじいさんに聞いてやっと辿り着けました。(右)この藪の向こうにあるのですが、これではとても行けません。泥火山て何!?と思われた方は、下のリンクをクリックしてください。
蒲生泥火山

 その足元の小さな流れに石油みたいなものが。これは拙書でも「みすずかる信濃の国の鉄バクテリアがずくを出す」というエッセイで紹介している鉄バクテリアです。古代日本では、この死骸を集めて製鉄をしていました。

(左)山間部を抜けて、国道253号を上越市へと向かいます。左右にはコシヒカリの広大な水田地帯。(右)上越市で大渋滞にはまり、首都圏ナンバーの車が多いことに気づき、マリンドリーム能生も大渋滞大混雑と予想し、高速に乗り親不知ピアパークへ。しかし、ここも満車。やっと入れましたが、人が多すぎて何もできず。下路をすごすごとマリンドリーム能生へ戻ったのは2時過ぎでした。

(左)いつもの海富丸へ。7回目のスタンプを押してもらいました。回転が早すぎて解凍が間に合わないのよ。ゆっくり食べてねと。(右)三密を避けて裏の海岸べりの芝生へ。ここも満員でしたが空いてる場所をなんとか確保。大おまけしてもらってズワイガニ三杯。お腹いっぱいになりました。

 いつもの長者温泉に入り5時過ぎにマリンドリーム能生に戻りました。観光客はもういませんが、車中泊の車やキャンピングカーが30台以上います。こんなことは初めてです。夕日。防波堤の上には、夜釣りをする人々。狙いはキジハタかチヌでしょうか。雲の濃淡のグラデーションが、ため息が出るほど美しい。

 太陽が落ちて。夕映えの空。鴇色(ときいろ)の空。濃い雲は、紺青(こんじょう)やら紅掛空色(べにかけそらいろ)とか藤色とか。やや黄色がかった部分は鳥の子色か。和色名には灰色の色名が非常に多いのです。紺色も多い。カシミールで絨毯を織る女性たちは、赤だけで100種類以上見分けができます。水平線と防波堤の上の線をあえて揃えてみました。さて、翌日は信州へと戻ります。
和色大辞典

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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国宝「火焔型土器」など展示の十日町市博物館と千手観音と国登録有形文化財の西永寺(妻女山里山通信)

2020-09-25 | 歴史・地理・雑学
 十日町市への旅。午後はキナーレ現代美術館からほくほく線を挟んですぐ北にある十日町市博物館へ。国宝の火焔型土器がいくつも観られます。日本人の原点が見られる非常に魅力ある博物館でした。2020年6月にリニューアルオープンしたばかりでプロジェクションマッピングなど、子供達も楽しめる分かりやすい楽しめる展示がいいですね。
十日町市博物館公式サイト

 国宝の火焔型土器が並んでいます。現代から見ると装飾過多に見えますが、それは我々がデザインされた人工物ばかりに囲まれて暮らしているからです。現代になるほどデザインがシンプルになるのはそのためです。それと大量生産の時代になりモノに対する呪術的な思い入れが希薄になったことが挙げられます。代わりに可愛いなど精神の枯渇を埋める商品が溢れています。
 
(左)十日町市博物館の外観。「雪と織物と信濃川」がテーマ。(右)縄文時代は、約1万2~3千年前に始まり、約2千3百年前までをいいます。世界史的に見ても稀有な長い時代といえます。土器と弓矢の発明、定住化と竪穴式住居の普及、貝塚の形成など、高度な技術や精神文化、交易のネットワークも持っていました。決して未開の原始時代ではありません。学校では、この後の移民で形成された弥生時代と共にあまりにも軽くみられ、ほとんど教えられていません。

(左)後の弥生時代に出雲族の諏訪大社の祭神、建御名方富命(たけみなかたとみのみこと)の妻の奴奈川姫の印である翡翠が既に縄文時代からあったということ。そして勾玉(まがたま)。勾玉の語源は色々あります。語の初出は『記紀』で、『古事記』には「曲玉」、『日本書紀』には「勾玉」の表記が見られます。三種の神器の一つ『八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)』にもあり、魔除けや厄除けといった呪的な意味で身につけられてきました。(右)黒曜石。信州の和田峠近辺で採掘され、古代から全国に流通していました。翡翠と共に日本の古代史では非常に重要な鉱物で、両方ともに諏訪大社のお守りにもあり、秋宮のお守りを私はいつも携帯しています。

(左)磨石(すりいし)。稲作はまだ始まっていないので、木の実や野生の穀物などを磨り潰したのでしょう。(右)細かな美しい細工も見事ですが、上の小さなものはともかく、下のものは直径5センチはあります。こんなものを本当に耳にぶら下げていたのでしょうか。

(左)石棒。男根です。古代においては出産と死は、最も不思議で大切なことだったと思われます。命を生むのは女性ですが、それには男性が必要です。乳幼児の死亡率が高かった昔。各地に男根女陰の石像があります。少子化は村の滅亡を意味していたからです。(右)土偶の移り変わり。土偶は女性です。縄文のビーナスや仮面の女神が有名です。長野県立歴史館で開催された国宝の土偶展は圧巻でした。
特別企画「土偶展」国宝土偶と中部高地の土偶。女性を崇めた縄文時代の人々(妻女山里山通信)
土偶

(左)縄文時代の暮らしの再現。(右)家の中。昭和時代の田舎の暮らしとそう変わらないですね。

(左)縄文人の男性。平均身長は158センチ。私より10センチ以上低いですが、むちゃくちゃ体力あったんでしょうね。右にプロジェクションマッピングがあります。ここで自分の顔を登録すると。(右)こんな風に自分が縄文人になって土器を焼いたり、調理をしたりと動きます。これ子供達にバカウケでしょう。

(左)三角形土偶。小さいです。何に使われたのでしょう。(右)古代の着物。色々な繊維や織物も展示されています。シンプルですが、お洒落ですね。

 国宝の火焔型土器。レプリカで持てるものもあります。けっこう重いものです。土器を組み立てるパズルもあります。火焔型土器といいますが、私は火と共に水も表しているのではないかと思っています。水流の渦と思われる文様が見られるからです。火と水は人類にとって最も大切なものですから。しかし、美大出身で粘土細工もしたこともありますが、これを作れと言われてもできないでしょう。物凄い技術と表現力です。縄文人の感性と創作レベルの高さに圧倒されます。自然に対する畏敬の念と同調。西洋人と違い日本人には空間恐怖というものがないといわれますが。それは、間を感じられる様になった中世以降の話で、人口も少なく自然と一体となって暮らしていた縄文人の自然観察眼やそれを形にする情動を想像すると、タイムマシンで行って作っているところを見てみたいと思います。

(左)坂上田村麻呂が北国遠征の祈りに安置した守り本尊と伝えられている白雲山長徳寺(千手観音堂)。(右)これは前立本尊でしょう。

 1727年(享保12年)創建の真宗大谷派の寺院。焼失後、1848年(嘉永元年)に再建されました。棟梁は篠田總吉(柏崎)。本堂を含む5棟が国登録有形文化財に指定されています。

 見事な龍の宮彫り。

 木鼻には唐獅子と貘。象は大きな耳が垂れていて笑っているのがほとんど。貘は想像上の動物で耳が立ち毛が荒ぶっています。

 激流を遡る鯉。

 見事ですね。鯉の激流上りは、すぐ後の北村喜代松に通じるものを感じるのですがどうでしょう。

 本堂の内部。欄間の木彫に圧倒されます。雪深い十日町の歴史に感嘆視し堪能し、キナーレ現代美術館に戻り明石の湯に入って長いトンネルを抜けて松代町(まつだいまち)へと向かいました。大地の芸術祭の展示。草間彌生の作品が見どころです。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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新潟県十日町市の越後妻有里山現代美術館 [キナーレ]と道の駅クロステン。充実の日(妻女山里山通信)

2020-09-24 | 展覧会・イベント・コンサート
 4連休の日曜日に、新潟県の十日町市と松代町(まつだいまち)へ、美術館と博物館への鑑賞の旅にでかけました。松代(まつしろ)の長野インターから上信越自動車道に乗り、豊田飯山で下り国道117号を千曲川沿いに北上します。県境を超えると信濃川になり、2時間ほどで十日町に着きました。織物で栄えた十日町の歴史と文化レベルの高さに驚かされました。来年行く予定の清津峡トンネルの情報収集もしました。
大地の芸術祭:公式サイト

 美術館は、京都駅や札幌ドームで知られる建築家・原広司氏の設計で2階建てで□型。一階には入り口やカフェ、明石の湯があります。中庭にはなんだこれの不思議な絵。レアンドロ・エルリッヒ(アルゼンチン)の《Palimpsest: 空の池》:ある地点から見ると完全に鏡像が一致します。探してみてください。
越後妻有里山現代美術館 [キナーレ]

 一階の入り口から。中庭は浅いプールになっています。

 幼子が二人、お兄ちゃんの後を恐る恐る歩いていく妹。たまらなく可愛い。素敵で不思議な体験をしています。記憶に残るでしょうね。

 山本浩二《フロギストン》越後妻有地域の多様な植物相をサンプリングし、地域内の各所から様々な樹木を入手し、彫刻を施した後に炭化させた彫刻群。:オリジナルの樹木と炭化した作品の対比が面白い。炭焼きは大切な文化であると同時に、里山の豊かさと里山保全の大切さも教えてくれます。

 レアンドロ・エルリッヒ《トンネル》越後に多いトンネルを題材とした作品。:右の写真で分かる様に、実際は先へ行くほど小さくなっているのです。その向こうのトンネルは写真。錯視を上手く利用しています。単なるアイデア一発のトリックアートではありません。

(左)エルムグリーン&ドラッグセット《POWERLESS STRUCTURES, FIG.429》鑑賞者がこの不安定さに積み上がった「架空のギャラリー」内部で何が起こって居るのか想像して欲しい。:想像力が試されます。(右)カルロス・ガライコア《浮遊》都市に見られる無名の建物の形と越後妻有に見られる家屋の形をリサーチし、幾つかの類型を導き、小さな銀色の紙に切り抜いたものが大量に巨大なガラスケースの中でキラキラと粉雪のように乱舞する作品。:儚さと美しさ。

 クワクボリョウタ《LOST #6》ゆっくりと動く光源が床に置かれた様々なモノの影を大きく壁に投影しながら移ろい、まるでこの地域を旅する車窓からの風景をみるようなあるいは映画をみているような魅力的な世界がうつしだされる。床に展開するのは十日町を特徴する織物器具など、この地域を使用されてきた用具など。人々の営みを支えた繊細な道具に地域の風景が重ねあわせられている。:ずっと観ていたい作品。心が落ち着く。畏れと郷愁と孤独と懐かしさ。失われていくもの。サウダージ。

 時間によって水の色やきらめきが変わります。周囲のベンチで和む家族やカップルがたくさん。

 映る揺らめく景色は变化し同じものはないのです。泡沫(うたかた)の現(うつつ)。無常なり。

 カールステン・ヘラー《Rolling Cylinder, 2012》赤白青の螺旋模様が回転するトンネルを通り抜け、平衡感覚が揺さぶられる作品。:床屋の赤と青のアイコンは動脈と静脈の比喩。血液に紛れ込んだウィルスの気分? 前後には永遠に続く合わせ鏡が。楽しい反面、底なし沼の不安も。存在はヴィトゲンシュタインが言った様にスパイラル、回転することで安定しています。回る回る。回って上昇し下降する。宇宙も銀河も太陽系も。そして我々も回って回って回る。それが人生。

 Rolling Cylinder,2012/カールステン・ヘラー:越後妻有里山現代美術館 [キナーレ]

タイトルをクリックすると、YouTubeでハイビジョンでご覧いただけます。
 これら以外にもいい作品があります。場外にも。機会があったらぜひ訪れてみてください。


 隣の道の駅「クロス10」へ。ギネスに収録の大きなつるし雛。

 ひとつひとつに、人々の喜びや願いや祈りや夢が込められています。

(左)昼はクロス10のつまり食堂で天ぷらへぎ蕎麦を。喉越しと腰があります。ただ布海苔入なので、蕎麦粉本来の風味や味はありません。天ぷらが美味でした。(右)「クロス10」で買い求めたエチゴビールと魚沼酒造の純米大吟醸酒・天神囃子。ふくよかで甘み酸味苦味のバランスが良く美味です。つまみには道の駅あらいで買った幻魚の干物とホタルイカの干物を軽く炙って。そして、ピスタチオの入った猪肉のハム。これは翌晩にコノスールのフルボディと共にマリンドリーム能生でいただきました。さて、午後は、縄文の展示が充実している6月に開館したばかりの十日町市博物館へと向かいました。素晴らしい展示でした。次の記事で。そして、旅はマリンドリーム能生のやれやれでしたのカニ三昧へと続きます。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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初秋の茶臼山へ。毒キノコ・ツマグロヒョウモン・ミドリヒョウモン・ワレモコウ揺れる里山(妻女山里山通信)

2020-09-18 | アウトドア・ネイチャーフォト
 水曜日の午前中だけなんとか天気も良さそうということで、久しぶりに茶臼山へ。気温は22度でしたが湿度が高く、蝶など昆虫は全く見られません。クロメマトイが煩く纏わりつくばかり。そこで、すぐ下の茶臼山自然植物園へ。たくさんのツマグロヒョウモンやミドリヒョウモンと出会えました。夏の終わりを感じる少しセンチメンタルな信州の里山です。
 この夏は里山の昆虫たちにとって非常に厳しいものでした。オオムラサキも梅雨明けにオス・メス一頭ずつ見ただけ。カブトムシもほとんど見られませんでした。

 茶臼山山頂から登山道へ下ってすぐの北アルプス展望台。眼下には山布施の里と色づいた稲穂。心洗われる里山の原風景です。右奥は神話の山、虫倉山。もちろん拙書でも載せています。晴れていれば左奥に白馬三山が望めるのですが。

そこから北へ300mほど登山道を下ると、善光寺平展望台。川中島の町並み。右のマンション群は、冬季長野オリンピックで選手村になったところです。

(左)一本で7,8人分の致死量がある猛毒のキノコ、ドクツルタケ。西洋では死の天使といわれます。7月と9月に里山で大発生します。(右)ヤマドリタケモドキに似ているのですが、完全に同定できません。妻女山山系のものは、もう少し茶色がかっています。ポルチーニ、セップと同系統のキノコなんですが、たくさんありましたが同定できず。ニガイグチの一種かも知れません。

(左)妖艶なツリフネソウ(釣船草)。こういう花を見ると、そうか花は植物の性器なんだねと思います。(右)オトコエシ(男郎花)。黄色のオミナエシ(女郎花)と対で飾られることも多い彼岸花。

(左)30センチぐらいの幼木に虫こぶ(虫えい・ゴール)。葉がすべて食べられていたので虫こぶの名前と作った虫が不明です。(右)ジョロウグモ(女郎蜘蛛・上臈蜘蛛)。昔の遊郭の女性、女郎と大奥の高級女官「上臈(じょうろう)」が由来という説があります。この大きいのはメス。オスは1センチ前後で、メスに食べられてしまうこともあります。

 真っ黄色のキノコ。裏を見ると菅孔に黄色い膜があります。破ってみると網状。間違いなくイグチ科ですね。キイロイグチ(黄色猪口)かも知れません。触ると指に黄色の粉がたくさん付きました。食べられるそうですが不味いそうです。

 めぼしい昆虫がいないので、自然植物園へ下りました。帰化植物や外来の園芸種が植えられています。

 ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)のメス。昔はいませんでしたが、今では我が家の庭にも飛んできます。温暖化の影響ですね。

(左)盛んに吸蜜していました。(右)アカツメクサで吸蜜のツバメシジミ。

 乱舞するミドリヒョウモン(緑豹紋)。

 青い花に吸蜜する黄色いミドリヒョウモン。補色のコントラストが美しい。

(左)ツマグロヒョウモンのオス。(右)秋の里山を彩るノコンギク。

(左)ワレモコウ(吾亦紅)。吾亦紅の揺れる草原は秋のもっとも好きな景色かも知れません。(右)清楚なコバノギボウシ。

あいみょん – 裸の心 【short movie】

だれもが愛を探し、愛を見つけられない現代。自分を偽って裸の心を見せられない時代。そんなうちに自分の本当の気持ちも分からなくなってしまう。まずは自分の心と対話を。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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芸術の秋に行きたい美術館。おうちで信州の美術館を旅しよう! 無言館(妻女山里山通信)

2020-09-13 | 展覧会・イベント・コンサート
 芸術の秋といえば、美術館巡りがあります。一人で、好きな人と、家族で、友人達と。ミュージアムショップで売られているグッズも魅力的です。

ホキ美術館 画家の眼がとらえた美


ホキ美術館 オリジナル動画

 写実絵画の美術館。写実絵画については、作家が色々述べているのでそれを聴くといいでしょう。写実絵画の歴史は古く、その欲求と衝動は単なるリアリズムの追求だけではありません。もちろん写真の代わりではありません。よって写真みたいは褒め言葉になりません。よく鑑賞し感じれば見えてくるでしょう。

おうちで信州の美術館を旅しよう!

9/19からアルフォンス・ミュシャ展が行われる松本市美術館や、美術館の宝庫といわれる軽井沢もおすすめ。
松本市美術館:公式サイト
軽井沢ニューアートミュージアム:公式サイト
軽井沢現代美術館:公式サイト
前衛芸術家 草間彌生の「魂のおきどころ」を観に松本市美術館へ。感動と充実の日でした(妻女山里山通信)
軽井沢ニュー・アート・ミュージアムへ草間彌生を観に。素晴らしい展覧会と美術館でした(妻女山里山通信)

無言館 『詩の朗読とバイオリンの演奏』Vol.2 ~バイオリンの演奏 天満敦子~

戦没画学生慰霊美術館 無言館:公式サイト  一度は必ず訪れて欲しい美術館。

夏の美ヶ原高原美術館 Utukushi-gahara Open-Air Museum

美ヶ原高原美術館:公式サイト

【2021年春オープン新美術館】ランドスケープ・ミュージアム 〜開かれた美術館として〜


「ライトケープ」大地の芸術祭2018

日本三大峡谷 清津峡:公式サイト  必ず行きたいアートトンネルですが、この4連休は大混雑で無理でしょう。
北アルプス国際芸術祭2017 Japan Alps Art Festival 超絶オススメ!(妻女山里山通信) :今年は新型コロナウィルスで中止になりましたが、2017年の芸術祭はそれは素晴らしいものでした。国際的なアーティストの感動ものの作品をアップしてあります。ぜひ御覧ください。次回の開催を心から楽しみにしています。
新会期:2021年8月21日(土)~10月10日(日) 51日間

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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今聴きたい曲。テレビでは聴けない珠玉の歌唱集-その3(妻女山里山通信)

2020-09-12 | BABYMETAL・LOVEBITES・ジャズ・宮本佳林・クラシック
「井上玲音がJuice=Juiceの歌を・・・」#04

:『素直に甘えて』。彼女には期待しか無い。

【ハロ!ステ#339】Hello! Project 2020 Summer COVERS ~The Ballad~ ソロ歌唱映像!ハロー!キッチン再開! MC:岸本ゆめの&前田こころ

:4分35秒からのJuice=Juiceリーダー金澤朋子の『Jupiter』は必聴。凄い!

℃-ute『人生はSTEP!』(℃-ute[Life is STEP!]) (Promotion Edit)

:℃-uteがあったからこそ、今のJuice=Juiceがある。

【ハロ!ステ#340】Hello! Project 2020 Summer COVERS ~The Ballad~ ソロパフォーマンス映像!ハロー!キッチン MC:秋山眞緒&島倉りか

:4分45秒からの井上玲音の『糸』、26分からの岡村ほまれの『M』。ロリコンではないけれど、ほまたんの歌には萌え死にますね。この子は大成すると思います。

あいみょん - 裸の心【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

:今、私恋をしてる裸の心抱えて〜。裸の心伝えに行くから受け止めて〜。:染み染みと心に響く歌だな。「裸の心を伝える」それはいくつになっても大切なこと。

Live Aid- Queen- Full Set HQ

わが青春のQueen。1977年ロンドンで暮らした5週間。フレディ・マーキュリーよ永遠に。英国人が1000年で最高のグループと選んだ。

BABYMETAL 2020 DA DA DANCE ( 4K UHD )

:なにも言うことはない。素晴らしい!

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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姨捨伝説の晒菜升麻が咲く冠着山へ。ゴイシシジミに会いに再び聖山へ。それぞれの素晴らしい展望も特筆(妻女山里山通信)

2020-09-08 | アウトドア・ネイチャーフォト
 週末は姨捨伝説の冠着山(姨捨山)へ。標高は1252.2m。サラシナショウマが咲き始めていましたが、昆虫は思いの外少なく、次いで標高1447.2mの聖山へ再び向かいました。ゴイシシジミと再開するためでしたが、前日午後の雷雨のためかあまり見られませんでした。それでも今回も新しい発見や出会いもありました。

 拙書でも3コース紹介の冠着山は、他にも色々な登山コースがありますが、今回はもっとも楽ちんな鳥居平からのルート。30分で登れます。今回も小学生を連れたお父さんに出会いました。その山頂直下の北アルプス展望所。残念ながら雲の中でしたが、下りでは麻績から来た若い夫婦と邂逅。奥様は欧米系の方で、お父さんは10ヶ月の女の子をおんぶしていましたが、熟睡していました。笑顔を見たかったな。聖山や京ヶ倉の話もしました。

 山頂の北側直下には、サラシナショウマ(晒菜升麻)の群生地があり咲き始めていました。まだ蕾のものも多く、満開になったらそれは見事です。初秋の風に揺れる花穂(かすい)は一見の価値ありです。晒菜と書くように若葉は山菜です。

(左)サラシナショウマの花穂。(右)そのアップ。小さなアリがたくさん吸蜜に来ています。

 その群落の彼方に見える風景。スイッチバックで有名な姨捨駅は、姨捨サービスエリアの向こうの下にあります。歌川広重の浮世絵や松尾芭蕉や小林一茶の俳句で有名な棚田は、稲が色づき始め頭を垂れていました。
姥捨山スライドショー。(妻女山里山通信):佐良志奈神社コース

 右へ目を向けると、私のホームフィールドの斎場山(旧妻女山)。この山を詳しく載せているのは拙書だけだと思います。斎場山の名前の由来や歴史、妻女山についても詳しく記しています。自分の棲家をこんな風に俯瞰するのも、暮らしを客観的に観られていいものです。カタクリとセリバオウレンで有名な髻山も拙書に掲載。当ブログでも紹介しています。

(左)目の前でホバリングしていたハナアブを撮影。ヨコジマオオヒラタアブっぽいのですが、どうでしょう。(右)ゲンノショウコ(現証拠)フウロソウ科フウロソウ属。優れた健胃整腸剤として民間薬として用いられてきました。

(左)ガマズミかなと思いましたが、実がつく枝まで赤い。ガマズミはこうなりません。ということでこれはオオカメノキ(ムシカリ)ですね。完熟すると黒くなります。(右)ヤマボウシ(山法師・山帽子)の実がひとつ落ちていました。熊やオオスズメバチの好物です。熟れた実は甘くジャムになります。

(左)キツリフネ(黄釣船)。妻女山にも群生地があります。(右)幅が1センチあるかないかの小花。記憶の底にあるのですが思い出せません。イカリソウ属に見えますがこんな種はありません。なんでしょう。大発見の新種だったりして。

 聖湖に戻って聖山へ。冠着山同様に歴史の山です。山頂から南の眺め。旧麻績村と筑北村が俯瞰できます。麻績と書くように古くは大麻の産地で、朝廷にも献上していました。左は修那羅峠から塩田平へ続く谷。拙書の表紙の子檀嶺岳が見えます。

 ゴイシシジミとの再開。しかし、前日の激しい雷雨のためか、笹の葉の裏にアブラムシがいません。

 アブラムシを探して笹の葉の裏を必死に探す一頭がいましたが、いません。疲れて葉の上で休憩中。

 こちらは、わずかにいたアブラムシを見つけて分泌液を吸うラッキーな一頭。幼虫はアブラムシを食べて成長します。

 聖山の素晴らしいところは、長野盆地と松本盆地の両方が見えること。見えているのは安曇野辺りです。長野盆地の景色は、2つ前の記事を御覧ください。

 吸蜜中のミドリヒョウモン。蜜が少なく吸蜜時間が極端に短いので、撮影は困難を極めました。

(左)聖山パノラマホテル上の、旧スキー場のリフト降り場からの山頂。ここから20〜30分で山頂です。(右)シシウド。聖山のシシウドは、場所によっては3m以上になります。

 聖湖から403号を下る途中。アラレちゃんコーナーの上から望む冠着山。左の尾根は、拙書でも紹介の佐良志奈神社コース。3時間40分と長いコースですが、それだけの価値はあります。車を2台用意して、坊城平にも車を置くと下りが楽になります。

 この夏最後の信州丸茄子のおやき。粉は伊賀築オレゴン。信州麹味噌は自家製。そこへ5年ものの焼き青唐辛子の醤油麹漬けを和えたピリ辛。市販品の様に砂糖やふくらし粉は入れません。自然の旨味を活かします。また、市販のものは小さく薄くて丸茄子の味が足りません。伝統野菜の丸茄子は水に沈むほど緻密で味が濃く美味でした。残念ながらそんな丸茄子はもう売られていません。苗も手に入りません。ところどころ茄子の皮が見えているのは、私が下手だから。名人だった祖母が見たら笑うでしょう。
信州丸ナスのおやき:オリジナルレシピ

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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今聴きたい曲。テレビでは聴けない珠玉の歌唱集-その2(妻女山里山通信)

2020-09-06 | BABYMETAL・LOVEBITES・ジャズ・宮本佳林・クラシック
高木紗友希 x 小田さくら「逢いたくていま」カバー

カバーとは思えない完成度。歌詞部分もいいけど最後のフェイクが最高。鳥肌が立つ。ハロプロの二大歌姫。個々のバージョンもアップされていて必聴です。

池田エライザ sweet memories (松田聖子) リハーサル

不思議な魅力を持った歌手。惹き込まれる。ブルースを感じる。なんという才能。ゾクソクする。大好き!

Elaiza Ikeda Cover "Canaria"

アンニュイなハスキーボイス。類稀なる才能を持ったモデルで女優です。カバーアルバムをぜひ出してほしい。絶対に買います。

池田エライザ Instagramライブ | 池田依来沙 Instagram现场直播 | Elaiza Ikeda Instagram Live

池田エライザ 歌 covers

あいみょん - 裸の心【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

 人気ドラマ『私の家政婦ナギサさん』の主題歌。あいみょんは『マリーゴールド』も好き。70年代のフォークを正当に歌っているのは彼女。亡き妻はイラストレーターだったので、若い頃は週末は子育てと料理をしてナギサさん状態でした。二度目のナギサさんもあるかも。この恋が実ります様にと私も思う。小さくて真面目で優しくて気遣いのできる彼女が好きです。ちょっと働きすぎかな。一緒に展覧会とか博物館とか密かに咲く野草の群落とかに行きたいひとです。
 好きな人がいたら絶対に告白すべきです。ダメ元でいいのです。相手は星の数ほどいます。ただ、結婚を考えるなら恋愛から入らないほうがいい。なんでも話せる異性、心易い人。自分を見てくれている人。話を聞いてくれる人。そして、この人となら新しい世界が見られるかも、新しい私になれるかもと思える人。友達から入る。誰にも優しい人。尊敬できる人。成人なら年齢差は無関係。ただ全面依存はしない。あくまで対等。恋愛はそこからいつでもできます。結婚してからでもできます。
 大切なことはひとつ。人に嘘をつくことは、時に悲しくも必要な時があります、しかし、自分に嘘をつくことは絶対にしてはいけません。自分の本当の想いには正直であるべきです。以前、有名な政財界人が入院するホスピスの記事を作った時に、もっと自分の気持ち、本心に忠実に生きるべきだったという言質を得たことがあります。そんな人生で終焉を迎えないよう、自分の心を探索しましょう。生き切るために。死んでも死にきれないのは、生ききれていないからです。生き切る人生を、といつも心に念じていますが、同時に人生は楽しむためにあるが座右の銘です。

いみょん の人気曲 あいみょん ♪ ヒットメドレー あいみょん あいみょん ベストヒットメドレー 2020

彼女の歌詞は心の琴線を激しく震わせる。

君に逢いたくなったら - ZAR

彼女が素晴らしいと思い聴くようになったのは、実は彼女が亡くなった後。この曲を聴くと色々な想いが駆け巡る。

竹内まりや シングル・アゲイン

「シングル・アゲイン」「告白」「駅」は、大人の愛を知り尽くした歌。今聴くなら「セプテンバー」かな。懐かしいジャパニーズポップスは、外国の方にも人気の様です。

BABYMETAL - NO RAIN, NO RAINBOW 【Live Blu-ray/DVD 「LEGEND - S - BAPTISM XX -」】

邦題は「やまない雨」。絶望さえも光になる。SU-METALの澄んだ歌声は、心に沁みる。車にBABYMETALのステッカーを貼っています。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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