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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

梅雨明け間近の里山は粘菌ラッシュ! (妻女山里山通信)

2011-06-29 | アウトドア・ネイチャーフォト
 なんだか例年より梅雨明けが間近のような感じの信州です。ぐずついた梅雨空から、降っては晴れて夏空という繰り返しになると粘菌(変形菌)の季節です。先日、妻女山から茶臼山と回ってみましたが、種類はまだそれほどではないものの、あちこちで粘菌が発生していました。雨が降った翌朝が晴天の時に粘菌はよく出現します。見られたのは、エダナシツノホコリ、サビムラサキホコリ、ツノホコリ、クダホコリなど。この辺りで普通に見られる粘菌です。

 ツノホコリはツノホコリ属のみで原生粘菌類ですが、ツノホコリ、エダナシツノホコリ、タマツノホコリ、ナミウチツノホコリ、カンボクツノホコリなどの種があります。また。ピンク色や青いものも報告されているようです。青いものは私も撮影したことがありますが、これは下にある別の菌の色が移ったのではないかと思うのですが・・。ピンク色はキクラゲの菌とか。ツノホコリは透明か白なので色が付き易いのではないかと思うのですがどうでしょう。







 信州の里山は今、夏の装いに姿を変えようとしています。シモツケはそろそろ終わり、ノアザミはむしろこれからで、次にヒレアザミが咲き始めます。小さなイチヤクソウが咲き終わるとギンランが咲き始めます。ヤマホタルブクロは最盛期。ニワトコは結実して真っ赤な実をつけています。真っ赤な実は他にナツグミとミヤマウグイスカグラ。紅葉型の葉の下に隠れる様になるオレンジ色の実はモミジイチゴ。

 キイチゴの中では最も美味なものかもしれません。雨後の雨露に濡れたモミジイチゴは、冷たく瑞々しくそれは美味しいものです。でも、休日でも子供達が摘んで食べているところは見た事がありません。すでに親の世代が知らないんでしょうね。茶臼山では全山至る所でなっているというのにもったいないことです。種が多いので、たくさん口に含んでつぶして果汁をすい、種をブブブブブッと吐き出すのがおそらく正しい食べ方です。たくさん集めてこれでジャムを作るのもいいかもしれません。

 これからは、ハギの花が咲き始めるとゼフィルス(シジミチョウ)がたくさん出現するはずなのですが・・。昨年はほとんど見られなかったので心配です。オカトラノオも花穂(かすい)を伸ばし始めました。山ではニイニイゼミが、まもなくヒグラシが大合唱するでしょう。暑い夏を予感させます。放射能で汚染された狂おしい熱帯夜が待っています。

 【閲覧注意】 これは決して遠い国の話ではありません。今にこういう子供が生まれる現実を直視することになるでしょう。見たこともない病気に苦しむ子供達。ウラン採掘と核廃棄物投棄で周辺の先住民に深刻な被害。 原発はこういう事実の上に成り立っているのです。どこがクリーンなエネルギーか。原発推進派やしょうがない派は、自分の子供や孫にこういう事態が起きてもしょうがない平気だと言えるのでしょうか。

 マスコミは空間放射線量をもって安全などと言っていますが、恐いのは被曝原因の90パーセント以上を占める食物による体内被曝。チェルノブイリの被害もほとんどこれによるものです。体内被曝は、修復されるものもあれば排出されるものもありますが、多くは体内に次第に蓄積し、確実に体を蝕むのです。福島第一原発からの距離は無関係です。「内部被曝とは」「徹底調査 放射線汚染食「食べてはいけない」マグロ、カツオ、麦、イモ、大豆・・・政府の言う 「暫定基準値」など、なんの指標にもならない

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★ネイチャーフォトは、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、森の動物、特殊な技法で作るパノラマ写真など。粘菌の写真はこちらにたくさんあります。
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夏野菜が大きくなってきたぞ! (妻女山里山通信)

2011-06-24 | 男の料理・グルメ
 信州の旧埴科郡界隈は、瀬戸内地方と並んで日本でも最も雨の少ないところです。そのため、あちこちに溜め池があるのですが、千曲川が第一級河川としては他に類を見ないほど水量の増減が大きいこともあって、水不足になると畑への灌水をしなければならないのです。ちなみに千曲川に隣接する川中島の水田の水は、すべて安曇野や松本平から流れる北アルプスを水源とする犀川の水で、千曲川の水は一滴も使っていません。

 この梅雨も空梅雨で、せっかく蒔いた夏野菜がなかなか大きくならずに気をもんでいました。関東の梅雨は、じめじめした蒸し暑い日が続くのが特徴ですが、信州北部の梅雨は、降る時は降っても晴れるといきなり夏の空になってカッコウが鳴いたりするのです。夜になると千曲川の河川敷に棲むキツネが来たり、妻女山からはホンドテンやイタチ、タヌキも現れます。幸いイノシシは来ませんが・・。

 これは、灌水しないとだめかなと思った頃、ようやく梅雨前線が北上し、待望の雨が降りました。するとそれまで、なりを潜めていた野菜達が一斉に大きくなってきました。蜂や花虻、蝶が激減して人工授粉しないとだめかなと思っていたズッキーニも一気に成り始めました。こうなると次々に成り始め、放っておくと直径15センチ、長さ60センチぐらいの巨大なズッキー二になってしまいます。ズッキーニは西洋野菜ですが、糠漬けも美味です。新タマネギは収穫が終わりました。

 北信州の郷土料理で有名なナスのおやきに使う信州丸ナスも小さな実をつけ始めました。この辺りは小森ナスでした。過去形なのは、その伝統野菜の苗を作る老人が亡くなってしまったため、種苗会社のものを買わなければならなくなったためです。終了や形はいいのですが、味や密度が全く違います。伝統野菜の種を手に入れたいものです。

 他には写真にあるような野菜ですが、それら以外には銀てぼう豆、少納言小豆、黒瓜、水瓜、メロン、トマト二種、青紫蘇、二十日大根、バジル、レモンバーム、ニンニク、ホースラディッシュ、ニラ、芽キャベツ、白ごま、黒ごまなどがあります。息子達が小さな頃は、夏休みに畑で水瓜を割って食べるのを楽しみにしていました。トマトの丸かじりも。野菜ソムリエなんぞでなくても、小さな時からこの美味しい野菜を食べているので、野菜にはちょっとうるさいです。

 なんとこれらの夏野菜は、みな自家用です。ものすごい量になるので、今は離れて暮らしている息子達に送ったり、お世話になった人や大切な人に送ります。また、他の野菜や果物もいただくので、そのお返しにあげたりします。基本的にみな無農薬で、除草剤も使わないので安全です。当然放射性物質も基準値よりずっとずっと低いはずです。

徹底調査 放射線汚染食「食べてはいけない」マグロ、カツオ、麦、イモ、大豆・・・政府の言う 「暫定基準値」など、なんの指標にもならない ヨウ素を排出する味噌、セシウムを排出するカリウムを含む食品やリンゴ、発酵食品など、我々は今まで以上に食べ物に気をつかわなければならない。

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★新信州郷土料理は、MORI MORI RECIPE(モリモリ レシピ)をご覧ください。山菜・キノコ料理、内臓料理、ブラジル料理、エスニック、中華の込み入った料理などの「男の料理レシピ集」です。特に本格的なアンチョビーの作り方を載せているのは、当サイトだけだと思います。手作りオイルサーディン、手作りソーセージもお薦めです。山菜料理も豊富です。豆料理もたくさんあります。
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ミヤマザクラ散る雨の菅平高原(妻女山里山通信)

2011-06-21 | アウトドア・ネイチャーフォト
 週末は菅平高原へ。天気予報では昼から雨ということで、ダッシュで登りました。ゲレンデの下の方ではお年寄りが山菜採り、すると大松山山頂方面から若い女性の歓声が聞こえてきます。なんだろうと次第に急傾斜になるゲレンデを登って行くと、集団はほとんどリフトの降車場に下りて最後の集団とすれ違いました。「こんにちは!」と明るい声が。「遠足ですか?」と聞くと朝の日課のようです。麓の高原にある専門学校の研修生達でした。夏合宿でしょう。もう少しだからがんばってくださいねという、有難い声援を受けてターボ全開というところなのですが、傾斜はさらにきつくなってきます。

 大松山山頂は、標高1648.7m。菅平高原を挟んで向かいにある2354mの四阿山や2207mの根子岳と比べると山の成り立ちも違うし、亜高山という感じもしません。むしろ北の保基谷岳からの山脈の続きにあるため里山という風情です。山頂から菅平側はスキー場のため所謂登山道というものはなく、適当にゲレンデを登って山頂を目指すことになります。ガレ場にはマムシがいるので、それだけは要注意です。

 山頂付近は、ズミの白い花と低木でやはり真っ白なミヤマザクラが満開を過ぎて散り始めていました。(写真のミヤマザクラとあるのはズミです。リンクの花がミヤマザクラ)また、多くはありませんがレンゲツツジも満開でした。これは有毒です。高原を見下ろすと高原野菜のレタスを栽培する畑に白いマルチ(ビニールシート)の列が見えます。黒いマルチを使わないのは、温度が上がりすぎないようにするためでしょう。新鮮なレタスは、夏場出荷場や産直販売所で買えます。サラダが一般的ですが、強火でさっと炒めて牡蠣ソースでいただくのがおすすめです。

 ゲレンデの下で山菜採りをしていた同行者達と合流してリフトの降車場でお昼。ゲレンデに見える黄色い花は、爆発的な繁殖力で信州の山を荒らすハルザキヤマガラシ(春咲山芥子:Barbarea vulgaris)。別名は、セイヨウヤマガラシ(西洋山芥子)。ヨーロッパ原産で北アフリカ、オセオニア、北アメリカなどの温帯に分布します。昨年見たツマトリソウを探したのですが、見当たりませんでした。高さ50センチもあるシナノタンポポが大きな綿毛を飛ばしていました。東京の人はカントウタンポポやセイヨウタンポポしか知らないので、この巨大なシナノタンポポを見ると驚くだろうと思います。

 昼食中に雲が覆い始め雨が降り始めました。仕方なく下山開始。全員ヤッケを持っていたのでずぶ濡れではありませんが、結構激しく降った時間もあって、ズボンや靴はずぶ濡れになってしまいました。晴れていれば、向かいの根子岳・四阿山が見れたのにと、それだけが残念でした。
 同じ日に長男は、大学のサークルの仲間と黒姫に登ったのですが、標高1800m辺りのネマガリダケの薮から熊が出て来たのと、やはり雨が昼始めたので引き返して来たそうです。ネマガリダケ狩りは、熊も大好物なのと薮に入らなければならないので遭難者が毎年出るというかなり山菜狩りの中でも危険なものなんです。

 昨年の夏に、息子達と米子大瀑布から登り、四阿山カルデラを一周したトレッキングルポはこちらをクリック!  ジャズのBGMつきのスライドショーもあります。

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センチメンタルジャーニー in 湘南・・・(湘南デジャビュ通信)

2011-06-16 | BABYMETAL・LOVEBITES・ジャズ・宮本佳林・クラシック
 何年ぶりかすぐには思い出せないほど久しぶりの湘南でした。といっても学生時代から何度も通い詰め、息子達が小さな頃は釣り竿を持って腰越漁港や江の島の周りを歩き回ったので、裏道もよく知っています。渋滞する134号線を避けて鎌倉山の裏から海を目指すとアニメ『スラムダンク』のオープニングに出て来るあの踏切。坂の上からは江ノ電の踏切越しに白波の立つ相模湾が見えます。朝方の雨も上がった高曇りの空の下では、たくさんのサーファーが浮かんでいました。それにしても、七里ヶ浜は昔に比べると狭くなったような気がします。

 ところで信州と江の島は結構深い関係にあるのです。江ノ電江ノ島駅のすぐ近くにある龍口寺の大書院は、明治初年、信州松代で蚕糸業で財をなした窪田家が造った壮麗な蚕糸御殿で、昭和10年に移築されたものです。また、江の島のサムエル・コッキング苑は、明治15年(1882年)からアイルランド人の貿易商サムエル・コッキングがこの場所に私財を使って大庭園を造ったことに由来していますが、ここには松本広場と松本館があります。これは藤沢市の姉妹都市「長野県松本市」の観光PR館で、館内でそば打ち体験教室を実施しています。 教室のない日には手打ち蕎麦などが味わえます。

 江の島の手前に見える小さな岬は小動岬(こゆるぎみさき・八王子山)で、向こう側に腰越漁港があります。息子が小さい頃、ここで釣をしました。小動岬から稲村ヶ崎までの約3キロの浜が七里ヶ浜で、砂浜が黒いのは砂鉄が多く含まれるから。お昼は車で出かけて江の島大橋の少し東にある「しらすと伊勢海老の忠兵衛」へ。息子達もよく行くお店です。次男なんぞは、調布から自転車でここまで生しらす丼を食べに来たほど。なんでも7月から江ノ島駅から大橋への商店街へ移転するそうです。

 朝方時化ていたので、ひょっとしたら生しらすは無理かなと思いましたが、なんとか舟を出してはみたもののこれっぽちしか獲れなくてと店主が両手で作ったのは丼一杯の量。生しらす丼は無理だけどしらすずくし定食になら少し付けられますとのことで、それを注文。釜揚げしらす丼に、生しらす、畳鰯、アカモク(新名産の海藻、しゃきしゃきねばねばして美味)、切り干し大根、漬け物、海藻の味噌汁。生しらすは少量ではありましたが、臭みは全くなく美味しゅうございました。味は釜揚げしらすの方が甘みがあって、これも美味です。大満足でした。しかし、福一の汚染水がここまで来たら、食べられなくなるでしょう。

 

 暮れなずむ淡い夕日を見ながら一路藤沢街道を北へ。藤沢街道と16号の渋滞には参りましたが、それより神奈川県は東京方面へ向かう道路は充実しているのですが、南北に縦断しようとすると、とてもやっかいなのです。江の島の夕日に後ろ髪を引かれながら地上の星が瞬き始めたハイウェイを一路信州へ。短いセンチメンタルジャーニーでした。

 藤沢の夜、夕食と買い物に出たら雨が降ってきました。するとなんだか塩素のような臭いがして目がヒリヒリするのです。すぐに持っていた傘をさしましたが、街行く人はほとんどが濡れ鼠。カップルも傘もささずに濡れていました。放射能の心配がなければ『恋人も濡れる街角』というロマンティックな夕暮れなんですが・・。そういえば、車で来る時も蒸し暑いのでエアコンをつけましたが、車外換気はしませんでした。でも地元の車は窓を開け放っているものも。諦めているのか、感覚が麻痺しているのか、情報弱者なのか分かりませんが・・。それでも室内に入ると止みました。放射線量や放射性物質の被曝にしきい値はありません。直ちに影響はなくても、どんなに少なくても必ず影響はあります。

 放射線量比較だけで安全だと報道されていますが,問題は体内被曝なのです。プルトニウムが出すα線、そして、セシウム・ヨウ素・ストロンチウムが出すβ線の破壊力が、どれほど大きいか全く報道されていません。α線β線が体内でγ線(高エネルギの電磁波)を発生させ周囲のDNAを断裂します。新規の正常な細胞が作られなくなるわけです。何世代に渡って奇形児が生まれる可能性もあるのです。たとえガンにならなくても、色々な症状が出て一生苦しまなければならないのです。

 「人間というものは、知ることよりも、信ずることを選びたがるものだ。」(エドワード・O ウィルソン『人間の本性について』より)しかし、信じた瞬間に思考は止まります。大切なのは信じる事よりも知ろうと絶えず努力することであると思うのです。思考を止めてはいけない。真実の探求を諦めてはいけない。あなたの大切な人のために。子供達の未来のために。

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ウスバアゲハにダイミョウセセリと一見賑やかな梅雨の里山だけれど・・(妻女山里山通信)

2011-06-08 | アウトドア・ネイチャーフォト
 週末の晴れ間を選んで山の除伐をしました。といっても信州は高原気候。朝晩は爽やかで涼しいのですが、日中の暑さは東京をしのぐほど。しかし、空気が澄んでいるので汗をかいてもべたつく事はありません。とはいえ森の中はそれなりに湿度が高く、おまけにヤブ蚊とブユの攻撃をかわしながらの作業なので大変です。ゴーグルをしていないとクロメマトイが目に飛び込んできます。

 除伐は、樹冠が三重位に重なった木を見て伐採していきます。当地では、その土壌や気候から主にダンコウバイ、ヤマザクラ、カラコギカエデ、ガマズミなります。これらは伐採してもすぐにひこ生えが出るので、なかなかやっかいです。ヤマフジ、ミツバアケビなどのつる植物も、繁殖が旺盛なのでこまめに刈り込む必要があります。

 午前中に20本位伐採して枝落としをしたら相当に体力を使いました。そこで、休憩がてら盛りの奥へ撮影に。昔畑だった草原は、少し前までは鬱蒼とした灌木林だったのですが、私が徐々に除伐して草原にしました。今は蝶の楽園になっています。この日もウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)がたくさん舞っていました。それに混じってダイミョウセセリが何頭か。

 森の奥に入ると、羽化したばかりのキドクガが倒木にいました。翅がまだ湿ってよれています。そっと触れても動きませんでした。一番無防備で襲われ易い状態ですね。雨上がりなので粘菌を探したのですが、マメホコリがあっただけ。数日前に見たトビゲウツボホコリは流れてしまったかすでに胞子を飛ばした後でしたが、新しいものが子実体になっていました。

 林縁には帰化植物のオオアマナが、林下ではミヤマウグイスカグラの赤い実がたくさん成っています。樹冠ではオオルリのさえずり。声はすれども姿は見えず。向こうの谷からは、ヤマドリのほろ打ちのドラミングが聞こえます。昔の人はこれを狸囃子と呼んだのでしょうか。音だけ聞くととても鳥が出している音には思えません。本当に太鼓のようです。そういえば、鏡台山で聞いたウソの繁殖期の鳴き声も完全にメロディーになっていて、ラジオから流れている音楽のようでした。

 こんな風に一見豊かで穏やかな里山に見える風景なんですが、やはりおかしい。蜂が異常に少ない。オオスズメバチを一匹見ただけ。ムモンホソアシナガバチやアシナガバチなどはほとんど見られません。ハナアブもあまりいない。世界的(なぜか北半球)に問題になっているCCD(蜂群崩壊症候群)に加えて、昨年の春の低温による激減の影響がまだ残っているのでしょうか。これでは、また作物が不作です。花が咲いても受粉できないので結実しないのです。
 アインシュタインが、「地球からミツバチがいなくなったら、人類は4年で滅びる。」と言ったのはこういうことなんです。

CCD(蜂群崩壊症候群)については、色々取りざたされましたが、原因はベトナム戦争ので使われた悪魔の兵器「枯れ葉剤」を開発・製造したモンサントの殺虫剤「ネオニコチノイド」によるものといわれています(除草剤ラウンドアップ)。一時、「ハチの免疫不全(エイズ)」だと言っていた学者もいたようですが、なんのことはない、花に降りかかった劇薬・ネオニコチノイドを吸い込んだハチが、中枢神経と方向感覚が麻痺してしまって自分の巣に戻れなくなったことから大量失踪したということのようです。すでに、フランス、ドイツ、イタリアを始めとするヨーロッパ各国では、あまりに危険なために使用が禁止されているのですが、アメリカ、日本では未だに禁止されていません。モンサント社は、日本の種苗会社を買収し、伝統野菜を根絶して種の採れないF1種を普及させ、さらには遺伝子組換作物を売り込もうとしている非常に危険な企業です。これでTPPに入ったら日本の農業は間違いなく壊滅します。

 ★冗談ではなく原発により人類は滅びるかもしれない。子供を守れない国に未来はない。
フェアウィンズ・アソシエーツのアーニー・ガンダーセン氏が福島第1原発の現状を解説「福島原発事故はわれわれが考えるよりはるかに危険」パート2、パート3も必読!
末代まで続く「傲慢への罰」:ガバン・マコーマックの警鐘 Hubris Punished: Gavan McCormack
錯乱する総理大臣 病院で一度見てもらいましょうこの戦後最大の危機に、この人物が総理でいたのが、国民にとって取り返しの付かない災厄だったかもしれない。
「捨ててられた日本国民」政府は本当のことは教えない。国民がパニックになるから、だって『福島はチェルノブイリの5倍くらいの放射性物質を出している』という見解もある。
福島原発作業員、関係者のTwitterアカウントと彼らの原発関連のツイート、発言まとめ
原発 劣化ウラン フッ素12御用マスコミや学者、政府、東電、保安院、安全委員会は信用できないという人に。

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★【MORI MORI KIDS(低山トレッキング・フォトレポート)】ニホンカモシカに遭遇したトレッキングも数多くあります。Youtubeのトレッキング&ネイチャーページもご覧ください。

★妻女山(斎場山)について研究した私の特集ページ「「妻女山の真実」妻女山の位置と名称について」。「きつつき戦法とは」、「武田別動隊経路図」など。このブログでも右下で「妻女山」でブログ内検索していただくとたくさん記事がご覧いただけます。
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湿度100%の虫倉山さるすべりコース(妻女山里山通信)

2011-06-03 | アウトドア・ネイチャーフォト
 真夏の最中に登った湿度100%の信州旧中条村(現長野市中条)にある虫倉山のスライドショーをアップしました。妻女山展望台から見ると、ちょうど茶臼山の右奥に見える丸い山です。江戸時代は松代藩の領地でした。遠くから見ると優しい山容ですが、近くで見ると急峻で崖が多く、非常に険しい山です。

 さるすべりコースは、多数ある虫倉山の登山コースの中でも、最も急峻なルートで、岩登りあり鎖場の連続で、短いのですが非常に面白いコースです。登ったのは昨年の8月13日ですが、真夏のピーカンとはいかず湿度100%の蒸し暑い日でした。さながらサウナの中で登山をしているような気分でしたが、爽快な汗をかきました。

 山頂でのパノラマビューはありませんでしたが、それでもわずかに鹿島槍ヶ岳が顔をのぞかせたり、雲の切れ間から善光寺平や鏡台山などが見えたりしました。こんな日には誰も登ってこないだろうと思っていたら、不動滝コースから男性がひとりと、小学生位の女の子を含む家族4人が登ってきました。やはり人気の山です。
 山頂には、ノリウツギやホツツジが咲き、オニヤンマがバタバタと大きな音をたてて舞っていました。

 帰路は不動滝コースへ。このコースが最も一般的ですが、江戸時代の善光寺地震で大崩壊した谷を下ります。コースは平易ですが、落石も多いようなので一応注意が必要です。帰りは不動滝に寄りました。この滝壺や渓流には、ハコネサンショウウオが生息し、地元の人達が大切にしています。この日も顔を見せてくれました。看板には、触ったり飲んだりしないでくださいと書いてあります。決して飲まないでください・・。

★Youtubeのページを開き、720pを選ぶとハイビジョンでご覧頂けます。関連動画で、錦秋の虫倉山さるすべりコースもご覧頂けます。


善光寺地震で、集落がふたつも消えてしまった中条。その復興に尽力したのは松代藩でした。関東大震災の復興に多大な功績を残したのは後藤新平。わが家には彼の、「定慧」と書かれた書があるのですが(後藤新平と松代と祖父)、現在の日本の不幸は彼のような人物がいないということに尽きるでしょう。

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