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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

北アルプスから八ヶ岳連峰まで圧倒的な360度のパノラマが魅力の聖山に紅葉狩り。帰路には姨捨の棚田へ(妻女山里山通信)

2018-10-29 | アウトドア・ネイチャーフォト
 聖高原の紅葉が見頃ということで、聖山へ向かいました。今回は三和峠からのコースです。もちろん拙書でも載せています。気温は10度ぐらいでしたが、風もなく秋の穏やかな日差しがあり、急登では少し汗ばむほどでした。

 国道403号の聖湖から三和峠へ向かう途中の展望が開けた場所から聖湖の上にそびえる三峯山。もちろん拙書でも紹介しています。箱庭のような聖湖畔の紅葉。山頂からはスライダーで下れます。ここも低山ですが、360度の展望が得られます。右後方にみえるのは、冠着山(姨捨山)。もちろん拙書で紹介しています。

(左)三和峠から出発。駐車スペースがあります。3人ほど地元のキノコ狩りの人がいました。別荘地の山林はキノコ狩り禁止なので要注意。(中)そう長くない急登をこなして1308mの風越山に乗ると見事な紅葉が待っていました。(右)ここから山頂手前の聖峠(塩の道・松本街道)までは、ほとんど高低差のない散歩道。ゆっくりと紅葉を楽しめます。

(左)聖峠の先の笹薮の中にクリタケ。これは見えないでしょうね。(中)ムキタケ。標高1000m以上だと毒のツキヨタケもあるので、確実な同定が必要です。(右)このブナが見えたら山頂はすぐです。山頂付近は落葉が始まっていました。とにかく知らないキノコ、確実な同定できないキノコは絶対に食べないように。図鑑で同定は危険。食べられるキノコでも、老菌や過食をするとあたることがあります。

 三和峠から約70分で山頂。南方の眺望です。眼下に麻績村の里。奥に四阿屋山。向こうに美ヶ原。左奥に蓼科山と八ヶ岳連峰。右奥に筑北村。その向こうは安曇野と松本盆地です。左の谷を辿ると、修那羅峠を経て青木村へ。拙書の表紙に使っている台形の子檀嶺岳(こまゆみだけ)が見えます。なんでこんな難解な山名になったのか拙書では説明しています。

 右に見える筑北村方面。野焼きの煙。くねくねと曲がる長野自動車道。善光寺街道の古道も通っています。古道を歩く人も増えています。

 西を見るとアンテナの有るタララ山の向こうに蓮華岳の雄姿。仁科三山や白馬三山は稜線が雲の中でした。

 東を見ると善光寺平、長野盆地です。長野盆地南部は、いくつもの尾根が北に伸びています。奥は志賀高原から奥志賀の山脈。眼下に千曲川の流れ。

 南東を見ると、右手前に冠着山(姨捨山)。奥に浅間山や黒斑山の山脈。山頂では松本からいらした同性の林さんご夫婦と邂逅。色々な話をさせていただきました。もちろん拙書と当ブログも紹介しました。こういう出会が楽しいのです。拙書を持っている人とも何度も出会っています。

(左)帰路につきます。落葉松の黄葉。風が吹くとチリチリと音を立てて舞います。(中)山葡萄があちこちに。食べてみました。甘く渋みと酸味もあり美味です。(右)マムシグサの赤い実。誤って口にすると口内が酷くただれます。毒草ですが薬草です。

 見事な紅葉。少し小さいのでコハウチワカエデでしょうか。

 旧大岡村の聖山パノラマホテルに向かう途中で見つけた紅葉。ハウチワカエデでしょう。

 聖山パノラマホテルの広い駐車場から左に先程までいた聖山山頂。右のススキの原は旧スキー場のゲレンデです。ここから登るコースも拙書では紹介していますが、幼児や老人でも登れるコースです。

 帰路は、三峯山の尾根を南下し、大池から姨捨の棚田に寄りました。稲刈りはほぼ終わっていました。戸倉上山田の万葉温泉に入って温まって帰りました。拙書でも登山の後の立ち寄り湯を載せていますが、信州は温泉があちこちにあって本当に癒やされます。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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再び安藤広重の浮世絵の鏡台山でキノコ狩り。その後川中島の戦いの妻女山山系へ。クリタケ城発見と天然舞茸(妻女山里山通信)

2018-10-20 | アウトドア・ネイチャーフォト
 先週末に続き再び鏡台山へ。途中4台ぐらいキノコ狩りの車を見ました。某所に駐車して山の中へ。900m以上は霧の中です。昨日一昨日と午後には激しい雷雨に見舞われました。森は湿っています。キノコはどうかな。そして次は妻女山山系へ。

 午前11時前の森。標高は1000m位。霧が立ち込めています。キノコはあるでしょうか。熊の生息域の真っ只中なので熊鈴をつけて歩きます。紅葉も始まって秋の雰囲気の森です。閑寂としています。こういう森に一人でいるとふと瞑想の境地に入ることもあります。自然と自分の境界がなくなる瞬間があるのです、自分もこの森の一員だと。それは至福の瞬間です。

(左・中・右)これら全部が栗田家、いや栗茸(クリタケ)です。これだけ個体変異があると、なかなか初心者には見分けられないでしょうね。死亡例も有る猛毒のニガクリタケとの見分け方は、とにかく噛んでみること。ニガクリタケは嫌な苦味があります。クリタケはほぼ無味です。

 思ったほど採れなかったので、我がメインフィールドの妻女山山系へ。上杉謙信の陣城跡の陣場平へ。猛毒ですが薬草でもある貝母の群生地があり、我々妻女山里山デザイン・プロジェクトの面々が保護活動をしています。マスコミやSNSのおかげで4月中旬以降の満開時には数百人の人が訪れるようになりました。ただここにはキノコはありませんでした。

 そこから獣道を一時間弱歩いて藪山へ。クリタケ城を発見しました。これも上の三つとは見かけが違いますね。クリタケも同定が難しい種かもしれません。ここは数年前から出続けている場所です。立ち枯れのコナラが栄養を供給できるかぎり毎年出続けます。消費され、木材腐朽菌が出るようになったら終わりです。

(左)羽根つきの羽根のようなクサギ(臭木)の実。花は白粉(おしろい)の匂いがします。(中)コナラの倒木にムキタケ。皮が剥けるのでの命名。美味ですがあまり道の駅とか市販はされていません。毒のツキヨタケとの見分けが重要ですが、ツキヨタケは標高1000m以上なので、この山では心配ありません。煮込みうどんや鍋に入れると最高に美味です。(右)猛毒のニガクリタケの中にムキタケ。キノコの同定は現地でが基本です。できない場合は写真撮影をして現物を持参して保健所に同定を依頼してください。ただ、食べられるキノコと美味しいキノコは別です。私は初めての食菌は食べてみますが、美味しくないキノコは二度と採りません。調理法で旨さが引き出せないキノコもあります。

(左)立ち枯れの山桜にツガサルノコシカケ。抗癌作用があるとか。採取には金槌とノミが必要です。(中・右)コナラの根本になんとマイタケ(舞茸)。そう大きなものではありませんが、こんなところにあるとは思いませんでした。藪の中なので見過ごすところでした。70年ここでキノコ狩りをしてきた亡父も、見せた時は70年キノコ狩りをしてきたが、見たことはないと本当に驚いていました。実は突然舞茸が出るようになった原因には思い当たる節があるのです。昨年は降雨が少なく採れませんでしたが、その前は3年続けて採取しています。全て場所が違うコナラです。大きなものは4キロありました。一度出ると、同じ木からは3,4年は出ません。

 獣道をたどって友人のログハウスへ。千曲川の向こうに、晴れていれば北アルプスの鹿島槍ヶ岳の仁科三山が見えます。手前の黄色い花はセイタカアワダチソウ。嫌われ者の帰化植物ですが、実はデトックス効果がもの凄い薬草です。花は天ぷらで食用に、オリーブ油に漬けるとデトックスオイルに。ただ成分が非常に強力なのでしっかり勉強してから利用を。多くの人々は添加物や放射能汚染された食材を知らずに食べています。お金で命を買えない時代になっています。お金持ちだろうが貧者だろうが、情報弱者は生き抜けない時代です。誰が政権をとっても変わらないは錯覚です。スマホを見ていても真実は分かりません。情報弱者が日本を滅亡に導くのです。まさかと思っているあなたは権力者の思う壺。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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安藤広重「信濃 更科 田毎月 鏡台山」でキノコ狩り。クリタケとナメコを300本ぐらい採取。妻女山の秋模様(妻女山里山通信)

2018-10-13 | アウトドア・ネイチャーフォト

 左奥に見えるのが鏡台山でしょう。拙書でも詳しく紹介していますが、双耳峰(そうじほう)の真ん中に月が昇る様を鏡台に例えたのでしょう。右の棚田の上には姨岩のある長楽寺。左下には千曲川が描かれています。:安藤広重「六十余州名所図会」より「信濃 更科 田毎月 鏡台山」(画像:国立国会図書館蔵)

(左)林道芝平樽滝線を登るとニホンカモシカの子供に遭遇。二頭いたので今年生まれた双子でしょう。(中)油紙の様に透けたコシアブラの葉。(右)熊出没注意の看板。迫力ありますね。私もこの山域で4回ほど遭遇したりニアミスしています。拙書のコラムでも「猫にマタタビ、ツキノワグマに石油」という記事を載せています。なんのことか分かりますか。人気の記事です。

 林道に駐車してキノコ狩りに出発です。途中女性を含め7、8台のキノコ狩りの車を見かけました。眼下は千曲市のインター辺り。向こうに西山。奥には北アルプスの白馬三山が見えます。信州は本当に素晴らしいなと思える風景です。しばらく見惚れていました。

(左)鏡台山への登山道を登って藪山に入ります。キノコは少ないですね。やっと見つけたハナイグチ(ジコボウ)。(中)クリタケ。猛毒のニガクリタケとの判別のために必ず噛んでみます。ニガクリタケは吐き出さずにはいられない嫌な苦味があります。(右)登山道から数百メートル離れた檜林へ。普通こんなところにキノコがあるとは思いませんね。

(左)林下のスギゴケと楓の実生。(中)神話にも登場するヒカゲノカズラ(石松)。アメノウズメノミコトが首にかけて裸踊りをしたのはこのヒカゲノカズラなんです。(右)コナラの倒木にナメコ。

(左)ヒノキ林。(中)広葉樹林。どちらにキノコが多かったか分かりますか。(右)一見クリタケ。でも猛毒のニガクリタケです。噛んでみれば分かります。どんな猛毒キノコも一度は食べられますが、二度目はありません。キノコ狩りで信州ではたくさん死んでいます。私は単独で行くことが多いのですが、地形を熟知しています。登山道を離れても自分がどこにいるか分かっています。危険な箇所も分かっています。月輪熊との遭遇も避ける対策をしています。そうはいっても4度ほど遭遇したりニアミスはしていますが。想定内です。森は彼らのものなのです。そう思うとどう対処すべきか見えてきます。拙書のコラムでは、そこのところを書いています。

(左)縄文の名水。軟水で甘露です。(中)リュウノウギク。あちこちで散見されます。(右)樽滝。

 収穫。ハナイグチ(ジコボウ)は10本ほど。クリタケとナメコは出始めですが300本ほど。塩をふってお湯に浸して虫だしと除染、ゴミを取り除きます。当日食べる分以外は冷凍保存します。信州の里山の恵みです。

 昼は倉科の三滝で。これは一ノ滝。拙書では氷結の美しい写真を載せています。また、この上の三ノ滝は、拙書の扉に使っています。

 翌日は鏡台山で結構体力を使ったので、ホームフィールドの妻女山山系へ。ヤクシソウがあちこちで咲いています。

 そのヤクシソウで吸蜜するホソヒラタアブ。複眼がくっついているのでオス。幼虫はアブラムシを食べます。体長が10ミリ前後と極めて小さいので、見ようとしないと見えない昆虫ですが、宇宙船地球号の大事な乗組員です。

 妻女山展望台〔本来は赤坂山。本当の妻女山はこの上の斎場山です。こちらが本名。謙信の本陣と伝わる場所で、古墳(円墳)です〕そこから望む中央が茶臼山。右奥が虫倉山。いずれも拙書で詳しく紹介しています。

 展望台眼下の赤坂橋。奥に横に広がる森は、信玄が本陣とした八幡原(はちまんぱら)。その森の左端の向こうの小さな山は、謙信の山城が残る髻山(もとどりやま)。これも歴史を詳しく拙書で紹介しています。小学生が遠足で登る里山ですが、歴史の遺構がたくさん残っています。

 展望台から見る川中島、善光寺平のパノラマ。今日は陣場平で、大阪からいらしたカップルと邂逅。私のブログも見てくれているそうです。地元で伝わる川中島の戦いの話や、古代科野国の話、戊辰戦争の話などをしました。拙書もお買い求めていただけるそうで、ブログには拙書に掲載できなかった信州の里山や歴史の話がてんこ盛りなので、ブログ内検索で探してくださいとお話しました。こういう出会が楽しいのです。
 森はまだ緑が濃いのですが、山桜やヌルデの紅葉は始まっています。そして空の濃い青さが秋を感じさせます。真上を見るとプルシャンブルーで宇宙を感じます。今秋は最低気温が6度とか5度とかで冷え込みます。紅葉も一気に進むでしょう。北国の秋は短いのです。あっという間に冬が来ます。11月に入ったら山間部に撮影に行くのでスタッドレスに替えます。この冬は暖冬の予報が出ていますが、そんな冬は2月の上雪で豪雪になることが多いのです。2014年の豪雪がそうでした。この冬は2月が要注意です。

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上田市民のシンボル。歴史と伝説の太郎山。本殿御開帳に遭遇。田沢温泉有乳湯(妻女山里山通信)

2018-10-10 | アウトドア・ネイチャーフォト
 三連休の最終日に、妻女山里山デザイン・プロジェクトの面々と上田市の太郎山へ登りました。コースは拙書で紹介している黄金沢の大山祇神社に駐車し、下って表参道を登り、裏参道を下るループコースです。流石に人気の山ですね。神社向かいの駐車スペースは満車なので少し上の林道脇に駐車。裏参道登山口とその上にも駐車スペースがあります。

(左)表参道登山口まで15分ほど林道を下ります。(中)大山祇神社。馬頭尊も。(右)山椒の赤い実。

(左)林檎畑。人気の秋映でしょうか。(中)表参道登山口。(右)道しるべとして一丁毎に祠と標識があります。何十丁目まであるかは内緒。

(左)オヤマボクチの残花かな。飯山の富倉蕎麦のつなぎで有名です。(中)アキノキリンソウ。(右)ガマズミの実。抗酸化作用が強く、果実酒にすると美しいピンクの美味しいリキュールができます。

(左)途中で採ったハナイグチ。信州では時候防(ジコボウ)といいます。ぬめりと甘みが強く、煮込みうどんにすると最高に美味です。(中)ヤマウルシの紅葉。(右)明治6年建立の石の鳥居。どうやって運び上げたのでしょう。

(左)紅葉は始まったところ。薄曇りで快適な登りです。(中)オケラの花。山で旨いはオケラにトトキ。(右)粘菌(変形菌)のトビゲウツボホコリかな。

(左)太郎山神社に着きました。(中)拝殿。右手を回って後背の本殿へ。(右)なんといつもは閉ざされている本殿の覆屋が御開帳されていました。皆感激していました。

 本殿。棟札によると「明治六年(1873)三月十五日再建 大工棟梁〔とうりょう〕山崎正是、金井為久、彫工棟梁竹内八十吉〔やそきち〕」などの作。見事です。拙書の太郎山のページで詳しく記していますが、太郎山の名は、鎌倉時代にこの地を治めていた上田太郎大江佐泰に由来します。悲恋の物語『血染めのツツジ』の伝説も拙書に記しています。

(左)中備にあるのは、最初酒呑童子かと思いましたが、中国の悪龍退治の伝説でしょうか。(中)懸魚(げぎょ)の鳳凰。(右)木鼻の唐獅子と象。透かし彫りの手毬が見ごとです。

(左)本殿内部の神鏡。(中・右)両脇にある海老虹梁。両方共精緻で見事です。見入ってしまいます。

(左・中)本殿の両脇に置かれた小さな阿吽の狛犬がなんとも可愛らしい。(右)太郎山山頂へ向かう道中の紅葉。確認しませんでしたがウリハダカエデかな。

(左)太郎山山頂。向こうは西方の山ですが、北アルプスは見えません。(中)南南西の塩田平方面。(右)山頂の山桜の下で昼餉(ひるげ)。私はハタケシメジの炊き込みご飯のおにぎり。新米のおにぎりとか、自家製のリンゴも。アカトンボが舞う山頂でゆるゆると。

 西方の虚空蔵山。もちろん拙書でも詳しく紹介しています。奥は大林山、八頭山、冠着山(姨捨山)など。

(左)山頂で記念撮影。(中)タイアザミ。(右)帰路は山頂から北へ標識のない道を下ります。拙書では破線で記しています。

 裏参道に出たところからの西の眺望。この前にキノコ狩りをして各自ハナイグチを10本ほど採りました。

(左)裏参道の途中にあるサイカチの木。実は石鹸の代用になります。(中)サイカチの実。サイカチ(皁莢、学名:Gleditsia japonica)はマメ科ジャケツイバラ亜科サイカチ属の落葉高木です。別名、カワラフジノキ。(右)黄金沢の渓流。

(左)下山後は青木村道の駅へ。新しくなったのはいいのですが、加工品が多くなり地元のおじいちゃんやおばあちゃんが作ったり採取した素朴な産品が少なくなりました。訪れる人のニーズと乖離したかもしれません。信州新町道の駅とか大岡道の駅みたいなのが観光客の好みなのですよ。(中)田沢温泉の共同浴場、有乳湯へ。200円です。もちろん石鹸やシャンプーはありません。狭いですが温めでつるつるのお湯は最高です。(右)島崎藤村縁のますや旅館。木造三階建。卓球映画の舞台になった旅館。地物の素材を使った料理も好評で、皆で十観山トレッキングの後で泊まりたいねと。外国人も見られました。穴場です。ユースホステルもあります。

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大海を2000キロ渡ってきたアサギマダラとの邂逅を楽しみながらキノコ狩り。(妻女山里山通信)

2018-10-06 | アウトドア・ネイチャーフォト
 台風25号の影響でフェーン現象。長野市は30度近くになりました。そんな中をキノコ狩り。信州ではキノコ狩りでの遭難者や死亡者が増えています。今秋はキノコが豊作だというので、昔取った杵柄で山に入ったものの体が言うことを聞かず遭難というパターンでしょうか。道もない藪山でのキノコ狩りはかなり高度な知識と経験が必要です。シロと出る時期、タイミングを知らなければ何も採れません。毒キノコを見分ける能力も必須です。誰でもができることではありません。急斜面では命綱やハーネスを用意すべきです。

 南洋から2000キロも旅をしてきたアサギマダラ。帰化植物のマルバフジバカマで吸蜜しています。翅の透けた部分が浅葱色なので、そう呼ばれます。大海を渡れる秘密はその飛び方にあります。モンシロチョウの様に忙しなく羽ばたくのではなく、優雅に舞い滑空します。究極の省エネ飛行を身に着けているのです。今回は七頭と邂逅しました。

(左)マルバフジバカマの群生があちこちに。(中・右)花が小さいので頻繁に口吻をあちこちに差し替えます。

(左)紫式部の実。猛暑の影響か実が小さく少ない。(中・右)ハタケシメジ。前回に続いて100本以上を採取。多すぎてかなり残してきました。千曲市の名物小麦ゆめせいきでキノコうどんにします。

 胸も白い水玉模様で可愛らしい。

(左)毒のクサウラベニタケ。私はひと目で分かりますが、一般の方には食菌のウラベニホテイシメジとの見分けは困難だと思います。(中)こんな急斜面に入ります。土ではなくザレ場なので滑落の危険があります。(右)サクラシメジ、当地ではアカンボウというキノコ。苦味と旨味があり美味しいキノコです。私は天ぷらが好みです。

(左・中)ウラベニホテイシメジ。抜くと地中部がこんなに長いのです。枯葉から出るクサウラベニタケとの大きな違いです。(右)マスタケですね。以前山梨の山で大きなものを採取しました。鶏肉の様な食感で、フライや天ぷらにすると美味です。帰郷して初めて見つけました。

(左)全草が猛毒のヤマトリカブト。(中)死の天使と呼ばれる猛毒のドクツルタケ。傘の直径が5センチほどと小さいのですが、充分に2、3人分の致死量はあります。(右)林道の駐車スペースに止めた愛車。リアバンパーの凹みもほぼ修復できました。

 第四次川中島合戦の際に上杉謙信が七棟の陣小屋を建てたと伝わる陣場平。入り口に仲間が標識を立ててくれたので迷わず行けると思います。同じく仲間が作ってくれた丸太のベンチに腰掛けて当時を想像してください。陣場平の陣小屋は、甲陽軍鑑の編者、小幡景憲が絵を描いていて、東北大学の狩野文庫に所蔵されています。

(左)陣場平に咲くノコンギク。(中)陣場平の中央にあるクマノミズキの実。晩秋には小枝は珊瑚の様に鮮やかな朱色になり、実は黒になり小鳥の餌になります。(右)山椒の赤い実。薬研で摩り下ろして七味唐辛子の原料として使います。亡き父が作っていました。今もそれを使っています。この冬は暖冬傾向だと発表されましたが、大豪雪の2014年と似ている気がします。あの年も雪振らないね暖かいねと言っていた2月に大豪雪でした。
 里山保全を、仲間と妻女山里山デザイン・プロジェクトとして行っていますが、大変です。帰化植物の除去、倒木や落枝の処理、林道や登山道の整備など、自然体系や山体の地質や地形をを知っていないとできない作業です。里山が麓の暮らしを守っているということをもっと知ってほしい。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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