どこかで見たような映画と思いそうだが、きちんと観ると、映像もストーリーもしっかり作り込まれている。
侵略者が、月を破壊して地球に天変地異を起こした後に攻めてきたという設定が新しい。
そのため、地上には破壊された廃墟ではなく何もない大地が広がり、空には月の残骸が漂う。
初体験のこの終末の地球と、天と地の間に浮かぶ監視員ジャック(トム・クルーズ)夫妻の無気質で洒落た住居の対比が夢幻的で、なぜかジャックの心に芽生える地球への思いが胸に沁む。
住居は機能的で洗練されたデザイン、かつての人間の暮らしを思い出させるものは一切ない。
こうした疑問のすべてが、後で氷解する。
ジャックが乗る未来的なパトロール機も同じ。
斬新さが目を引くが、後の戦闘で機能的だったとわかる。
操作パネルやモニターなどに随時映し出される情報映像も緻密に作られ、すべてが意味のある表示である。
中盤でテイストが一転する構成も味わいが。
前半はジャックの任務を追いながら、彼が繰り返し見る奇妙な夢を示し、植物が再生しはじめた地になぜか惹かれてしまう地球への思いを浮き彫りにしていく。
後半、夢の中の女性が実際に現れるなど次々と事件が起こり、ジャックのアイデンティティーを揺るがす展開に変わる。
絶えず変化していくジャックの心情を、表情で示すクルーズの好演は見モノ。
ジャックに絡むふたりの女性も、対照的な愛の有り様を美しく体現。
3人のアンサンブルが、愛と記憶の力を問う隠し味も切なく胸を打つ。
侵略者が、月を破壊して地球に天変地異を起こした後に攻めてきたという設定が新しい。
そのため、地上には破壊された廃墟ではなく何もない大地が広がり、空には月の残骸が漂う。
初体験のこの終末の地球と、天と地の間に浮かぶ監視員ジャック(トム・クルーズ)夫妻の無気質で洒落た住居の対比が夢幻的で、なぜかジャックの心に芽生える地球への思いが胸に沁む。
住居は機能的で洗練されたデザイン、かつての人間の暮らしを思い出させるものは一切ない。
こうした疑問のすべてが、後で氷解する。
ジャックが乗る未来的なパトロール機も同じ。
斬新さが目を引くが、後の戦闘で機能的だったとわかる。
操作パネルやモニターなどに随時映し出される情報映像も緻密に作られ、すべてが意味のある表示である。
中盤でテイストが一転する構成も味わいが。
前半はジャックの任務を追いながら、彼が繰り返し見る奇妙な夢を示し、植物が再生しはじめた地になぜか惹かれてしまう地球への思いを浮き彫りにしていく。
後半、夢の中の女性が実際に現れるなど次々と事件が起こり、ジャックのアイデンティティーを揺るがす展開に変わる。
絶えず変化していくジャックの心情を、表情で示すクルーズの好演は見モノ。
ジャックに絡むふたりの女性も、対照的な愛の有り様を美しく体現。
3人のアンサンブルが、愛と記憶の力を問う隠し味も切なく胸を打つ。