
─── 経営をもっと身近に、もっと確かに ───
おはようございます。スプラムの竹内幸次です。今日は神奈川県信用保証協会での再生審査会委員の仕事、午後は神奈川県小田原の中小企業のWebコンサルティング、夜は茅ヶ崎市でWebコンサルティングをします。
今日は消費者の低価格志向と経営に関してです。ここ数日、毎日のようにマスコミ記事になる北海道の食肉加工販売会社ミートホープ社。社長の言葉が“仰天発言”として報じられています。
「さらに『もちろん私が一番悪いんですけども…消費者自体も安いものばかり求めるから』と“被害者”であるはずの一般消費者に責任の一端をなすりつけた。」(Yahooニュースから引用/元記事はスポーツ報知)
その後専務が「社長が精神的に参っているので口走ってしまった。消費者や販売業者に対する大変な暴言なので、発言を撤回します」と陳謝ています。
消費者が安いものばかり求めるている…という言葉に心の中では「その通りだ」と思った中小企業経営者も少なくなかったことと思います。
ミート社社長は間違っています。不正をしたことと、消費者の低価格志向を因果関係で説明しています。高価格志向でも低価格志向でも不正行為はしてはいけません。
また、マーケティング的に見ても、品質が同等なら消費者は常に安い価格を追求するものです。これは経済学的に見ても、現在の支出を減らし、貯蓄を増やし、未来の消費に備える行為とも取れます。つまり、将来も買いたいから、今は安く買いたいのです。これは当然の行為です。
従業員を抱えて、企業を守る必要がある経営者としては、「味や品質でうちの商品を選んでくれれば…」と思うことでしょう。私がコンサルする中小企業も間違いなく、みな、このことで悩んでいます。
今思えば、ミート社には本格的な安全食材のみを使った高品質化の経営の方向性もあったはず。それができなかった理由もあったのだと思いますが、「安くしないと売れない」と思うからゆえ、今回の不正に陥ったのだと思います。
経営メモ
・今よりも安くしても顧客はいる。しかし、今よりも高くしても顧客はいる
・低価格販売は戦略の中の、ほんの1つに過ぎない。他にも活路はある
・自らが商品価値の説明を十分に行い、低価格の市場構造から脱するべき
Yahoo記事「田中社長仰天発言「消費者にも問題」…ミンチ偽装で強制捜査」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070625-00000007-sph-soci
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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 Takeuchi Koji
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