『宇宙船地球号・奇跡の星・水の惑星が「人新世」時代へ 8』
『豚が卵を食べ、ロードハウ島のロードハウクイナを絶滅危惧種に』
『豚持ち込んだ人間、豚の数減らしも人間が、だが絶滅危惧種に』
『ロードハウ島のロードハウクイナ、自然絶壁が守った最後の20羽』
シドニーの北東700kmの海に浮かぶロードハウ諸島。 700万年前に海底火山の噴火で誕生した絶海の孤島は、独自の進化を遂げた固有種の宝庫です。 島には、恐竜時代から姿を変えないシダが生い茂る太古の森が残り、海には、南極に最も近いサンゴ礁も広がります。 中でも一番の特徴は、垂直の絶壁がそそり立っていること。
このロードハウ島は昔の海男・山男の二刀流にはたまらない島で、スキューバ&シュノーケリング • ボートツアー(ボートピクニック)と水上スキー、その上に、洋上の岩山(トランジットヒル)のロッククライミングや登山が楽しめます。
ロードハウ島と位置
ウエブ情報から引用
ウエブ情報から引用
ロードハウ諸島には、南極に一番近いサンゴ礁が広がります。 そこには、本来サンゴ礁の海には生息しないシマアジなどの温帯の魚が泳いでいます。 熱帯と温帯、2つの違う世界の生物が同居しているヒミツは、海流にありました。
ロードハウクイナ
ウエブ情報から引用
『形態』
全長32 - 42センチメートル。 オスの方がやや大型になる。 全身の羽色は緑褐色。
『生態』
標高825メートルの山地の頂上周辺の森林に生息する。 以前はロードハウ島全域に生息していたと推定されている。 飛翔する事はできない。 危険を感じると走行して逃げる。 甲殻類、陸棲の貝類、ミミズ、鳥類の卵、花、果実、地衣類、キノコなどを食べる。
『人間との関係』
人為的に移入されたブタ・ヤギによる生息地の破壊、人為的に移入されたイヌ・ネコ・ブタによる捕食などにより生息数は減少した。 保護対策により2013年現在の生息数は安定傾向にあると考えられている。 近年ではネズミ駆除用に人為的に移入されたオオメンフクロウによる卵や雛の捕食、交通事故死、水槽での溺死、感染症、自然災害による影響が懸念されている。 1980年からブタの駆除、飼育下繁殖させた個体を低地へ再導入する保護対策が進められている。 1980年における生息数は約30羽と推定されている。 2002年における生息数は220 - 230羽と推定されている。
『絶壁が守った最後の20羽』
天敵がいない島で飛ぶことをやめた鳥“ロードハウクイナ”。 19世紀に人間が入植すると、持ち込まれたブタが卵を食べつくし激減しました。 しかし、島で最も標高の高いガウアー山の絶壁がブタの侵入を拒み、山頂で僅か20羽が生き延びたのです。
それほど大きくない島の、それほど数が多くない生態系も、人間は、いとも簡単に破壊するが、最後に守るのは自然でした。
(記事投稿日:2021/12/22、#448)