『世界の城郭・宮殿 028(「女王(国王)陛下のロンドン塔)』
『ローマ時代の「ロンドンの壁」の中に城塞を、城塞→城郭→宮殿
(ロンドン塔)に、流石英国の城郭・宮殿、侵略されたことなし』
『正式名称「女王(国王)陛下のロンドン塔の宮殿および要塞(Her (His) Majesty's Royal Palace and Fortress of the Tower of London)」』
何度も訪問した英国ロンドンですが、もし、この本・夏目漱石著の『倫敦塔 (小説)』を読んでいたら『元ジャパニーズビジネスマン』の自分も、時間を割いて(サボっても)ロンドン塔散策をしたことと、今頃、切歯扼腕しています。
先ずは、ウキペディア情報から抜粋・引用
あらすじ
『「余」は、行くあてもなく倫敦をさまよったのち、倫敦塔を見物した。 これが留学中ただ1度の倫敦塔見物である。 塔内では大僧正クランマー、ワイアット、ローリーら囚人船で運ばれてきた古人たちを思い、また血塔では、叔父によって王位を追われ殺されたエドワード4世の二人の小児の幻影を見る。 そして白塔を出てボーシャン塔へ向かうと、奇妙な母子がいた。「余」はその女にジェーン・グレーを見る。 「余」は現実か幻想かわからなくなり、倫敦塔を出る。』
背景
『漱石は1900年(明治33年)10月から1902年(明治35年)12月までの2年間、文部省留学生としてロンドンに留学した。 この折のロンドン塔見物を題材にしたものである。 作者自身が末尾にこの作品が想像であることを記している。 漱石によればロンドン塔は英国の歴史を煎じ詰めたものであるとしている。 この作品では、ロンドン塔において処刑・収容されたクランマー、ワイアット、ローリーや、エドワード4世の息子エドワード5世とリチャード、そして「9日間の女王」ジェーン・グレーなど、これらの人物を幻想的に描いている。 その点で同時期に発表された作品で、ユーモアと風刺にあふれた『吾吾輩は猫である』とは趣きが異なる。』
またまた余談・脱線です。
『ロンドン橋落ちた』の歌詞でよく知られているロンドン橋(London Bridge)は、ロンドンの中心を流れるテムズ川に多数かかる橋の中でも、知名度が群を抜いて高い。 『London Bridge station』という駅もあるほど、ロンドンでは親しまれている歴史ある橋です。 しかし、その知名度とは裏腹に、世界中から来る多くの観光客が、より映える見た目の一大観光地『タワーブリッジ(Tower Bridge)』と間違えている。 『ロンドン橋落ちた』には怖い伝説もありますが、反対に『ロンドン橋落ちた』は、イギリスに古くからあるナーサリーライム(童謡)。マザー・グースの中でも代表的なもので、現在では世界中で知られている。
ロンドン塔とタワーブリッジ
ロンドン塔は、イギリスの首都ロンドンを流れるテムズ川岸、イースト・エンドに築かれた中世の城塞。 タワーブリッジ(そばのテムズ川にかかる両開きの跳ね橋のことで英国重要建造物に指定されています(世界遺産ではない)。
ウキペディア情報から引用
ロンドン塔(The Tower of London、宮殿・城郭より塔を強調)
ウキペディア情報から引用
ロンドン塔・千年の要塞は、歴史は古く、ローマ時代から
ロンドン塔( Tower of London)は、イギリスの首都ロンドンを流れるテムズ川岸、イースト・エンドに築かれた中世の城塞。 正式には「女王(国王)陛下のロンドン塔の宮殿および要塞(Her (His) Majesty's Royal Palace and Fortress of the Tower of London)」と呼ばれ、現在も儀礼的な武器などの保管庫、礼拝所などとして使用されている。 ロンドンにおいては単に「塔(the Tower)」と称した場合はこの場所を指す。 世界最大級のカット・ダイヤモンド『カリナン』はここで保管されている。
ロンドン塔の歴史
1066年にイングランドを征服したウィリアム征服王が1078年にロンドンを外敵から守るために堅固な要塞の建設を命じ、約20年で現在のホワイト・タワーが完成した。 その後、リチャード1世が城壁の周囲の濠の建設を始め、ヘンリー3世が完成させた。
以降、王朝が変遷してからも国王が居住する宮殿として1625年まで使われ、その間、14〜19世紀にかけては造幣所や天文台も兼ね、1640年までは銀行、13世紀から1834年までは王立動物園でもあった。 ロンドン塔に最後に居住した王はジェームス1世とされる。 1282年からは、身分の高い政治犯を収監、処刑する監獄としても使用されはじめ、14世紀以降は、政敵や反逆者を処刑する死刑場となり、城塞や王宮としてよりこれらの方で有名となった。
およそ900年の歴史を持つロンドン塔は、現在に至るまで、要塞、王宮、武器庫、監獄、処刑場、造幣所、銀行、動物園、兵舎、宝物庫などさまざまな利用のされ方をしてきました。 現在も王室の宝物庫として、王冠や500カラット以上で世界最大級のダイヤモンド「アフリカの星」などが保管されています。
ロンドン塔は血塗られた波乱万丈の歴史で有名ですが、城郭としても、もっと勉強したいと思いました。
(記事投稿日:2022/11/05、#594)