『日本の新型コロナ対策は「奇跡」と外国から言われるが! 3』
―地道にこれ、三密回避と、マスク・手洗い・朝10分間のみんなの体操を―
『感染症」の一つにハンセン病がありました。らい菌という抗酸菌がおこす慢性の『感染症』ですが、病気自体と治療法の解明も不十分であったころ、1907年、東京都の東村山の隔離療養施設ができて以来、全国を5区に分けて、13ヶ所の療養所を持った、感染症には大事をとってきた国民性です。この事実を思い出してせめて『三密回避』に有効手段の一つ『時差通勤・通学』は徹底したいものです。『夜の繁華街』対策は、上手な給付金の支給が必須ではないでしょうか。
20200701付け日経の『疾病の日本史 ③海外との関係変化』に、以下のようにありました。 抜粋と感想です。
『江戸時代、人々を苦しめた感染症は、主に5つあった。皮膚病の疥癬、性感染症の梅毒、はしか、天然痘、と江戸後期に海外から来たコレラだ。種痘を伝えた西洋医学を含め、感染症は海外との関係性や距離感を与えたと言える。16世紀末の朝鮮出兵をきっかけに、広がった感染症もあった。その後の鎖国は、感染症の抑止に一定の効果はあった。』
日本は脊梁山脈から流れ下る急峻な河川に恵まれ、瑞穂の国であり、清潔な環境の国です。特に江戸時代の江戸は、ロンドンと並ぶ100万都市でした。さらに江戸の上下水道の整備にいたっては、『いまから数百年も前の江戸の町では、驚くべきことに上下水道完備』だったのです。しかも現代のように水道代や下水道代などは一切かからず、長屋に住む『江戸の住民たちはすべて無料で利用』できたのです。江戸の上水道は、多摩川を水源とする玉川上水と井之頭池を水源とする神田上水が主な水源でした。
『幕末に、橋本伯寿は、梅毒、天然痘、はしか、疥癬を、感染症と見破り、接触や食べ物を介した感染を戒めた。さらに消毒を勧め『伝染』という言葉まで用いていた。幕末にコレラが大流行したときには、何万人もの犠牲者が出た。しかし、有効な治療法はなく、医者自身が感染して犠牲となった。それを「討ち死に」と表現した手紙も残る。』
医学は発達した今でも、この度の本当に厄介な『新型コロナ感染症危機』に命がけで奮闘される医療従事者の皆様には、心底頭が下がります。『三密回避』難しいことは、医療従事者の周囲も十分理解して『江戸時代のような事態』は避けて頂きたいと祈るばかりです。
『幕府が有効な対策とれないなか、怨恨は黒船や異国人に向けられた。開国が感染症を招いたとして、攘夷思想が高まる一因となったのだ。現在の新型コロナ禍でも国際的な信頼関係の揺らぎが見え隠れする。』
この度の『新型コロナ禍』が、世界の情勢にどんな影響を与えるか、想像もまったくできませんが、経済的な打撃は『リーマンショック』をはるかに凌駕すると言われています。
エコノミックインサイト 内外経済見通し
新型コロナウイルス感染症の世界・日本経済への影響
2020~2021年度の内外経済見通しの引用です
三菱総合研究所は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を踏まえ、4月6日に「新型コロナウイルス感染症の世界・日本経済への影響と経済対策提言」を、4月13日に「緊急事態宣言・緊急経済対策を受けた日本経済見通し改定値」を発表してまいりました。今回は5月半ばまでの状況を踏まえ、世界・日本経済見通しの最新版を公表いたします。
世界経済
シナリオ①:経済活動抑制のピークアウトが6月末の場合
— 20年の世界経済成長率はコロナ危機前の前年比+2.7%から+0.5%へ下方修正
— 米国▲0.4%、欧州▲1.9%、中国+2.3%、経済損失は世界全体で200兆円
(GDP比2.2%)
シナリオ②:経済活動抑制のピークアウトが12月末の場合
— 20年の世界経済成長率は前年比▲0.5%へ下方修正(※09年以来の
マイナス成長)
— 米国▲1.7%、欧州▲3.3%、中国+0.4%、経済損失は世界全体で320兆円
(GDP比3.4%)
シナリオ③:年内の感染抑止に至らず。21年は経済活動の抑制度を徐々に緩めつつも、断続的な抑制を22年にかけて継続
— 20年の世界経済成長率は前年比▲4.8%、21年は同+3.7%
— 経済損失は世界全体で1,310兆円(世界GDP比13%)、
日本経済は、
深い景気後退局面に入った。消費税増税の影響が残るなか、コロナ危機による経済収縮が直撃し、3四半期連続で大幅なマイナス成長となる見通しだ。緊急経済対策により20年度の実質GDP成長率は同+1.6%ポイント程度押し上げられる一方で、感染拡大と緊急事態宣言による経済活動の収縮により、同▲6.3%(シナリオ①)~▲9.0%(シナリオ③)ポイント下押しされるとみる。
次のような見解もあります。『一部には、全国民にPCR検査を実施すべきとする意見もあるようだが、全く無意味だ。PCR検査は、症状があり、所見から新型コロナ陽性の疑いがある患者に対し、感染を確定するときのみに実施する検査だ。疑わしい症状がある患者に関しては、速やかに制限なくPCR検査が行えるよう、検査態勢を整備すべきだ。しかし、無症状で感染している人を発見するために大規模な調査を行うことは、リソースの無駄だ。』が、それでもPCR検査に『人・物・金』を最大限投入し『攻めのPCR検査』で『不顕性陽性』をも、隔離して、近い将来の、家庭内感染による、医療費の爆発的拡大を防ぐべきだと思います。
(20200705纏め #190)