◎走馬燈御しゐる闇のふかぶかと
昨日の続きである。『廣芝五十句』の第三句を紹介する。
走馬燈御しゐる闇のふかぶかと
昭和十二年九月、推されて「海蝶」同人となる。同人中最
年少なり。現在からすれば中七「御しゐる」はなんとか
改作したいところであるが敢て原句のままとした。
この句集の編者は、「海蝶」の同人だったようだ。インターネット情報によれば、一九三四年(昭和九)に、『海蝶』という俳句の同人誌が発刊されている。
句中の「御し」の読みは〈ギョシ〉。走馬燈が闇を支配しているが、その闇は深いといった意味だろう。
昨日のクイズの解答(その言葉の出典と、百家説林におけるページを示す)
1 小右衛門火 こえもんび 兎園小説(正編下616)
2 胡鬼板 こぎいた 骨董集(続編中582)
3 古々鳥 こことり 河社(続編上914)
4 心太 こころぶと 柳庵随筆(続編下二428)ほか
5 甑島 こしきじま 筆のすさび(正編上179)
6 御前 ごぜ 南留別志(正編上148)
7 火燵 こたつ 骨董集(続編中485)ほか
8 縡 こと 南留別志(正編上146)
9 木花 このはな 茅窓漫録(正編上1062)
10 高麗 こま 松の落葉(続編上839)
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