◎なかんづく白菜きよし日の出待つ
昨日の続きである。『廣芝五十句』の第七句を紹介する。
なかんづく白菜きよし日の出待つ
昭和十五年二月、北平朝陽門には早朝から菜市が立
つ。ここでは野菜類はもとより雑貨玩具をはじめ婚礼
用に赤く染め上げられた家鴨などまでが売買され
暁闇より賑はふ。
この句集の編者は、中国大陸にいたことがあるらしい。北平は、北京の古称。菜市は、中国語であろう。ここでは、〈サイシ〉と読むべきか。今日、北京の地下鉄に、「菜口」という駅がある。暁闇は〈アカツキヤミ〉と読むのであろう。
【クイズ】「コ」ではじまる難読語・『百家説林 索引』より
1 小右衛門火 □□□□□
2 胡鬼板 □□□□
3 古々鳥 □□□□
4 心太 □□□□□
5 甑島 □□□□□
6 御前 □□
7 火燵 □□□
8 縡 □□
9 木花 □□□□
10 高麗 □□