追えば逃げる。逃げれば追う。
子供たちとの距離というのは、時として男女間の恋のさや当てのような様相を呈します。
これもやらせたい、あれもやってほしいとこちらが思って様々な策を講じて追う込もうとすればするほど、その思惑と反対の方向に流れていってしまいがちです。
反対に、「そんなにやる気がないならもう知らん」と冷たく突き放し、時には「辞めてしまってもいいから」などと言って見せると、これはまずいと思うのか、一転してやる気を見せてにじり寄ってくるということも珍しくありません。
なんなんだこれは! と思うこともあります。
しかし、自分自身の子供時代を思い返しても、似たような感じだったと思いますし、これが人間としての自然な態度でもあるのかと思い直して、日々取り組んでいます。
今日、ある保護者の方からも同じような趣旨の悩みのお電話を頂き、学校や塾など、外の世界だけでなく、家庭の中においてもまた同じような出来事が少なからず起こっているのだと改めて思いました。
ですから、保護者の方にもそのような話をしましたところ、「本当にそうですよね。少し気が楽になりました」と仰っていました。
時間は長く、一日二日で何をどうこうという話ではありませんので、追いかけたり追いかけられたり、これからも長い目で事に当たっていかなくてはならないなと思いました。