900を25で割ったらと聞かれてすぐ36と答えられますか。
25で割ることは0.04をかけることを知っていれば簡単な暗算問題です。
日本で九九を覚えるようにインドでは1x1から20x20まで20段の九九を覚えてしまうそうです。
ですからXの二乗=369 という問題も小学生がX=19 と簡単に答えるそうです。
今インドが世界のIT産業を支える多くの人材を輩出している背景がここにあります。
入試というのは限られた時間内に正解を競う知的戦いだと考えれば、正確で早い計算力は強力な武器となります。
小学校の時、比の文章題ができない子がいました。
ただ計算だけは得意にしていました。
中学に入ると数学の成績がみるみる向上しました。
得意の計算力が威力を発揮し始めたのです。
中学の数学は、正負の計算に始まり、多項式の計算、平方根の計算、方程式・不等式の計算と計算問題が実に多いのです。
計算問題で数学に自信がついてくると小学校の時、苦手としていた文章題もできるようになりました。
いつのまにか文字を使って式をたてることが易しく思えてきたのです。
式さえできれば後は計算だけです。
有名になった「百ます計算」を考え出した蔭山先生は、計算力をつけることが算数力を高める最も実効的な方法だということを体験的に知ったのでしょう。
小学生の時、身体を鍛えるように計算によって脳細胞を鍛える事はとても大事な事です。
今は電卓という便利なものができましたが、安易に使うべきではありません。
数量に関する感覚は自ら計算する事によって磨かれます。
漢字と同じく小学生の時、身につけた計算力は一生の宝物となります。
毎日決まった時間に漢字と計算の練習をする、これが国語と算数の力をつける秘訣です。
腕のいい板前さんが毎日自分の包丁を研ぐように、計算力という武器の手入れをしておきましょう。