前回の続き、「国語の入試対策編」です。
記述式とは、つまり自分の力で文章を書くということですよね。
でも、今の子供たちは、おしなべて文章を書くのが苦手。
ひどくなると、書くどころか、読むのさえたどたどしかったりします。
これに対して、ある程度共通して教えることもできますが、よりよいのは、適宜個別指導をここに加えていく事です。
理想を言えば、全部を個別指導に完全移行してしまえばよいのでしょうが、それでは費用がいくらかかるかわかりません。
それを一定の枠の中に収めて、尚且つ効率的な指導をしていくところに、塾側の工夫や実力があるのだと思います。
で、具体的な文章作成ですが、ここでの目的は長い小説を書くのではなく、あくまで入試の記述式問題での得点ゲットですので、それに沿い、それに応じた文章を作ることにのみ特化しました。
注意点としては、ひとつの文章はなるべく短くすること。使う言葉は平易なものとし、難しい言葉は避けることで、いい間違いや、漢字の間違いなどのリスクを防ぐように心がけることとしました。
子供たちは往々にして正しい接続語を使いませんので、順接や逆説の意味をきちんと教えた上で、それらを正しく使う訓練をしました。
文章の起承転結の流れをしっかりと押さえ、その上で話の結論を文の冒頭に置いて、その後でそれを解説する方法と、はじめに解説を置いて、最後に結論を置く方法の、それぞれのメリットとデメリットを解説しました。
句読点の正しい使い方、修飾語、被修飾語の効果的な用い方を教え、或いは確認して、作り上げる文章に厚みを持たせる工夫もしました。
こうした一連の指導を通じて、各受験生は、みな見違えるほどに文章力が上がり(彼らは、こうした授業の内容を理論的に把握してはいなかったと思いますが)、実際の入試においても、きわめて順調にこの科目の記述式問題を処理できたのではないかと、これは自信を持って言うことができます。