断定するわけではありませんし、全ての子供がそうだというわけでもありませんが、それでも言いますと「子供は嘘つきです」。
別に、悪意を持ってとか、嘘をつくことで人をおとしめ、あるいは不正な利益を得るなどとの大層な理由でもありません。
学習塾で子供たちが親に対して、または私たちに対して吐く嘘の主なものは、毎年大体決まっています。
「宿題はもうやった」
「宿題はない」
宿題と一言で言ってしまえば、誰しもが聞き慣れた(聞き飽きた)言葉ですので、随分軽く受け止めてしまいがちです。
ここでは主に中学生をイメージして書いていますが、ここでいう宿題とは、イコール提出物という、成績を出すための立派な対象項目ですので、やってもいないものをやったとか、出ているものを「出ていない」などといってやり過ごすこと、または周囲の大人たちが安易にそんな嘘に乗せられてしまうことは、とどのつまりは子供にすれば自ら成績をおとしめる行為をせっせと働いていることになりますし、大人もそれを助けていることになりますよね。
繰り返しますが、そんなしょうもない嘘を吐く子供にしてみれば、そんなこと知ったことではないでしょう。というよりも、そもそもそれが何を意味するのかなどは考えたことすらあまりないのではないかと思います。
ACSでは、この提出物の作成~完成~提出までも、普段の授業の中の指導項目のひとつと位置づけています。
本来、これは自宅でやるべきことだと思います。
でも、いまどきはたいていのご家庭でご両親ともに外でお勤めしておられますし、そういう状況下で、くたくたになった夜の時間帯に親がしっかり子供の提出物管理をするのは結構きついですよね(子育てが終わってしまえば、『アノ頃が楽しい時代だったなあ』と思うものですが)。
で、まあ、そういう状況ですので、それならということで、私たちACSの教室では生徒たちのそれを毎日フォローしているわけですが、ここでは子供たちの嘘もそうそう通用しません。
たとえば「宿題?でてないよ」などと言っても、それが嘘か本当かは同じ学年の他の生徒たちに変化球を投げて聞いてみればすぐに分かることです。
「もうやった」と言えば、「では、チェックしてやるから」と言えば、「いや、あの、その」などと言ってしどろもどろになれば、「ほらまた嘘か」とすぐに分かりますし、「もう学校に出した」と言えば、それが戻ってくるころにしっかりとトレースして、そこでその真偽の程を確かめます。
別に、これらは堅苦しい子供への管理では決してありません。
当たり前に、そしてごくごく普通に子供を取り巻く周囲の大人たちがやるべきことなのであって、決して悪意とは言いませんが、子供たちの多くが軽い気持ちで吐く嘘の末に取り返しの吐かない後悔があってはならないのです。