アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

当ブログへようこそ

 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

 これが、当ブログの主張です。
 詳しくは→こちらを参照の事。
 「プレカリアート」という言葉の意味は→こちらを参照。
 コメント・TB(トラックバック)については→こちらを参照。
 読んだ記事の中で気に入ったものがあれば→こちらをクリック。

岩国市民に大阪府民の夢を託す

2008年02月08日 14時32分51秒 | 都構想・IRカジノ反対!
・住民投票めぐり異論反論 井原・前岩国市長と橋下氏(朝日新聞)
 http://www.asahi.com/kansai/osakatiji/OSK200802030031.html
・岩国市長選が大阪に飛び火?(all about)
 http://allabout.co.jp/career/politicsabc/closeup/CU20080205A/index.htm?FM=rss
・岩国市長選:橋下徹次期大阪府知事のトンデモ発言(カナダde日本語)
 http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-761.html

 何を考えているのか、このタレント新知事は。ロクスッポ府政の引継ぎも終わらないうちから、肝心の大阪府知事の仕事をほっぽり出して、他府県の市長選挙の事にやたら熱くなっているようです。それも、いくら与党推薦とは言えそれでも一応は弁護士の端くれなのだから、少しは住民投票や地方自治、基本的人権の意義でも説くのかと思いきや、それがトンでもない。「多数決こそ民主主義、勝てば官軍、下々の者が何を生意気にお上に楯突くのか」というような事を喚き立てているのだそうな。流石はサラ金会社の顧問弁護士だけあって、まるで明治憲法時代に逆戻りしたような、その人権感覚には驚かされました。

 確かに当の岩国市民にしてみたら、「何を大阪のお笑いミーハー頼みのタレント知事がしゃあしゃり出てきて」というようなものでしょうね。それで実際、「岩国vs大阪」みたいな形になってしまって、挙句の果てには「橋下に投票した人間のみならず、それ以外も含めて大阪人全体が付和雷同のミーハーか」みたいな意見まで飛び出しかねない雰囲気になってしまっているそうです。とんだ「大阪の恥さらし」という他ありません。
 元より私は、こんな「大阪人総懺悔」要求論には組しません。それでは、北朝鮮・拉致問題や昨今の中国産餃子農薬混入事件で、スターリン主義やグローバリゼーションの問題には目を瞑り、単なる日朝・日中間の民族・国家対立の次元での話にすり変えてしまっている日本のネットウヨクや韓国のチュサパ、中国の糞青たちと、同じレベルでの応酬に堕してしまいます。
 この問題の原因はあくまでも「在日米軍再編」にあるのであって、それを「岩国と大阪の対立」次元に矮小化してしまったのでは、正しく「橋下の思う壺」です。

 今、岩国で起こっている事は、70年代の大阪で起こった事とも無縁ではありません。あの頃の大阪も、当時既に深刻化しつつあった西淀川の大気汚染や、本格操業を始めた堺泉北臨海コンビナートの騒音・炎、急速に広がった光化学スモッグの被害を目の当たりにした大阪府民が、それまでの万博・高度経済成長神話からやっと目を覚まして、黒田革新府政を誕生させたのです。謂わば、艦載機移駐問題を契機に、それまでの基地経済の神話から目を覚ました今の岩国市民と同じ状況下にあったのです。それが70年代末期の革新府政崩壊以降は、オール与党体制が続く中で、政治参加の機会も政治変革の希望も潰されて来た府民の多くが、次第に自暴自棄の心境に追い込まれ、無党派の看板だけに目を奪われてタレント知事を選ぶようになったのです。
 それは、マスコミが作り出した劇場政治の虚像の上に乗っかって、小泉純一郎や石原慎太郎、安倍晋三、東国原英夫といった人間が権力の座についたのと、全く同じ構図です。それが大阪では、たまたま吉本興業出身の西川きよしや横山ノックだったというだけにしか過ぎません。別に、日本の他地域とは切り離された所で、特殊な「お笑い百万票」というものがある訳ではないのです。

 そういう意味では、今の岩国市民は寧ろ、政府・与党の包囲を打ち破って、黒田革新府政崩壊で果たせなかったかつての大阪府民の夢や可能性をも実現し得る位置にあるのです。ここで岩国市民の良識が勝利したならば、その影響は必ずや次の大阪の、そして全国の市民の励ましとなるでしょう。今こそ岩国市民は、かつての大阪を轍を踏むことなく、寧ろそれを教訓にして、更に前へ進んでいって欲しい。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする