アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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日本政財界用語辞典(村野瀬・プレカリアート・どろ合作)

2011年01月13日 23時05分31秒 | 職場人権レポートVol.1
   

 村野瀬玲奈さんが「日本政財界用語辞典」というものを作ってくれました。不定期連載という事で、今後も新たな用語を追加されるそうです。余りに面白かったので、私もその第一編第二編をこちらに転載させてもらいました。

●多数派: 与えられた問題について自分自身で考え抜くことができないままに賛成または反対を明言する人々のこと。

●選挙: 少数派を多数派に見せかける、あるいは変えるための手続き。

●労働組合: 本来は、そして、日本以外の国では、弱い立場にある労働者の権利を守るために労働者が加入または参加する団体のこと。一方、日本では、労働者の権利を守ろうとしているために、国家主義者や財界や新自由主義者や多数派の人から滅ぼすべき社会悪とみなされている団体のこと。古くからあって規模も大きい代表的なものとして、日教組、自治労など。

●リーダーシップ: 本来は、そして、日本以外の国では、その豊かな見識や公正で立派な態度のゆえに国境や立場を越えた大勢の人々が自然に敬愛し、信頼する人の性格。一方、日本では、相手が嫌がることを相手の合意もなく大した議論すらなく力ずくで相手に強制することを自分に与えられた使命だと頑強に信じ込んでいる、日本の国境を越えた敬愛を得られない人の性格のこと。

●自由競争: 会員制のクラブのメンバーである限られた数の選手が自分に有利なようにルールを決めたうえで自分が審判も兼ねることのできる競争。スポーツ界でではなく、経済界で行われている。

●既得権: 自分以外の他人が持っている権利の総称。同じ内容であっても、自分の権利は既得権と呼ばず、他人の権利だけを既得権と呼ぶ。

●経済活動: 貧しい人のお金をあらゆる手段で探し出して、それを金持ちの人に移し替える方法の総称。

●資本主義: 「あなたのものはわたしのもの。わたしのものはわたしのもの。」という思想。

●財界: 投票権を持たない日本の主権者。

●有権者: 投票権を持つ日本の奴隷。

●改革: 自分だけに都合のよいシステムを作りつつ、そのシステムが自分にだけ利益をもたらして他者には不利益をもたらすという事実を巧妙に隠す行為の総称。


 そして私自身も作ってみました。

●コンプライアンス(法令遵守): 法の不備につけ込み、規制や罰則がないのを良い事に、労働搾取や偽装表示や貧困ビジネスや賄賂政治にどんどん突っ走る時の、隠れ蓑として使われる言葉。「ホワイトカラーエグゼンプションで残業が只働きになっても、合法だから許される」「労働基準法には、荷物の重量制限に関する規定はないから、どんな重いものでも労働者に持たせたり運ばせたりする事が出来る」という具合に。

●右傾化(保守化): どんなに酷い政治や搾取が行われても、「お上や偉い人、お金持ちには絶対に逆らえない」「逆らえば会社や政治家に睨まれて、弱虫だの贅沢だのアカだの反日・非国民だのと罵られる」と、「まだ北朝鮮や中国よりはマシじゃないか」と無理やり自分に言い聞かせて、当の北朝鮮人民の様にひたすら黙って耐え忍び、金正日のような石原・橋下・河村やワンマン阿久根市長のご威光にひたすらおすがりする事。「奴隷根性」の別名。

●ハインリッヒの法則: 労働現場でよく言われる事故の発生確率。一般的に、大事故1件の裏には29件の小さな事故と300件の危険事例(ヒヤリ・ハット)があると言われる。しかし同じ関係は、消費税率5%や完全失業率(名目上は5%台だが実際はもっと大きい)と、相対的貧困率15.7%、非正規雇用者比率33.6%、年間自殺者数32845人の間にも少なからず言えると思うのだが、こちらはムキになって否定する政治家や評論家が後を絶たない。(数字はいずれも2010年の速報値・概数など)

●5S: これも労働現場でよく言われる言葉で、「整理」「整頓」「清潔」「清掃」「躾」などの頭文字を取ったものである。しかし実際には、整備コスト圧縮のために点検を手抜きしたり、必要備品すらケチったりしている事を隠蔽する為に、トイレのスリッパに番号をふったり、カラー刷りの標語ポスターをやたら貼りまくったりして、とにかく上辺だけ取り繕おうとする事。

●自己責任: 業務上のミスは労働者の責任、経営上の失敗も労働者の責任。


 また、どろさんも、村野瀬さんのブログにコメントで下記の用語解説を補充して下さいました。(下線強調部に特に注意)

●派遣社員: 資材課の管理下におかれている消耗品。

●正社員: 会社の管理下におかれている奴隷。

●管理職: 会社の管理下におかれている奴隷のうち、団結権を持たないものをいう。

●団結権: 日本国憲法で保障されているので、経営に不都合でない限りに於いて容認すべき労働者の権利である。

●環境保全: 自然環境の保全と経営環境の保全が対立する場合は、もちろん経営環境の保全が優先されなければならない。

●全国労働衛生週間: 労働者の健康の確保・増進を図り、快適に働くことができる職場づくりに取り組んでいる体面を整える、期間限定の運動。

●労働災害: 業務上災害というべきであろうが、なぜかこのようにいう。

●安全管理: もちろん、第一責任は下請け労働者が負うのである。

●労災予防運動: 労働災害を表沙汰にしない運動。怪我をしても治療費を会社が全額負担することを条件に社会保険を使用させない、仕事を免除する代わりに労災休業を申請させないなどの方法を用いて、「労災事故ゼロ 何千日達成」などの実績が可能になる。

●KY: 現場の朝礼で行われる「危険予防運動」の略称。現場作業に於いて、何が危険であるかを現場労働者に自己申告させることで、事故が起きても「分かっていたくせに」と事故責任を労働者の自己責任にできる。申告の内容はなるべく総括的・一般的なものにすべきであり、実態に即した具体的な指摘をする労働者(注:つまり私の様な人w)はKY(空気読めない)なので要注意である。

 そうしたら、ますます辞典が充実してきました。こちらでも不定期連載という事で、気が向いたら補充していきたいと思います。
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暗潮からのメッセージ

2011年01月13日 16時02分20秒 | 職場人権レポートVol.1
帝国主義 (岩波文庫)
幸徳 秋水,山泉 進
岩波書店

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 正月明けに書いた「2011年 新年の鼓動」という記事の中で、幸徳秋水の下記の文章を紹介しました。

>武装平和、資本家制度、少数政治、賄賂公行の旧年は去れり、而して武装平和、資本家制度、少数政治、賄賂公行の新年は来れり、新年の新は猶旧年の旧の如し、吾人は少しも其の芽出度きを見ざる也。
 然れども、旧観依然、徒らに斯くの如き者は国家組織の表面也、少しく深く社会の裏面に入れば、別に暗潮の熱を帯びて大いに動くあり、・・・利を掠め色を漁するの外に一能事なき富豪の下に、其の衣食欠乏の無道に泣ける労働者あるを見ずや・・・、斯くの如きの暗潮が新年と共に更に新潮を加え来るべきは当然也。
 此意味よりすれば、吾人も亦新年の芽出度きを見ざるに非ず、吾人は此意味に於て新年の前途を祝しつつ、更に読者諸君に向って左の語を為す。
 曰くお芽出度う、曰くお芽出度う!

 原文が文語調でなかなか読みづらいですが、その意味する所は、「今年も去年と同様、軍拡や資本家の搾取や勝ち組の横暴や賄賂政治はますます酷くなる一方だ。年が明けたからといって何もめでたい事はないじゃないか。でも、それはあくまで社会の表面だけを見ているからであって、その底流では衣食にも事欠く労働者の怒りが益々強まっている。年を経ることに、その怒りは更に強まり、社会変革を求める潮流となって力を増してくるだろう。だから、やはり新年はめでたいのだ。」というものでしょうか。

 とても今から百年以上も前に書かれた文章だとは思えません。今でも充分に通用する内容です。明治維新からまだ40年位しか経っていない当時において、「武装平和、資本家制度」等々を擁護する、今で言う所の御用マスコミや石原・橋下・ネットウヨクらを敵に回して、戦争反対・財閥政治打破・民主主義・男女平等などの主張を堂々と展開した先人たちの勇気と先進性に、現代に生きる我々も大いに励まされます。

 しかし、その「暗潮の熱」は一体どこにあるのだろうか?それは案外身近な所にあったりして。私の勤め先は、年末年始はむしろ繁忙期で、お正月気分とは無縁の職場でしたが、そこでもこんな事がありました。
 正月明けの余韻も覚めやらぬある日の午後、冷蔵庫で商品の仕分け中に、あるアルバイトと二言三言、雑談を交わしていた時のこと。その中で、話題がPC積み替え作業の件に及び、私が「みんなも私と同じように順法闘争に立ち上がってくれたら、職場の環境改善も一挙に進むのになあ。それが、みんな黙っているもんだから、この調子では、今後もますます会社に好いようにあしらわれるだけやで」と言ったのに対して、「いや、あんたの言いたい事も、それが正論だという事も、とうにみんな分かっている。でも、みんな会社に睨まれるのが嫌だから、あんたと同じにはなれないだけなんだ。それじゃあ、会社にますます好いようにあしらわれるだけなのも分かっている。分かっているけど、どうして良いのか分からない」という話になりました。

 その時は作業中でもあり、それ以上の話にはなりませんでした。しかし、そのアルバイトは、どちらかというと組合とか運動とかには無縁のタイプで、私もその人には職場新聞を配るのを遠慮していました。一度配った事もあったのですが、その時もやんわりつき返されたりしたので。
 それどころか、私だけが順法闘争をする事で、「あいつだけ早く帰りやがって」という声すら上がりかねないと、実は内心危惧していたのですが、どうやら今の所は、その心配はなさそうです。読者以外のバイトにも、私のやっている事はどうやら人伝に伝わってようです。

 でも、そこから先が、なかなか見えて来ないのです。私自身も、順法闘争する事で、それまでも多くない給料が更に目減りしてしまい、Wワークのバイトを探さなければならなくなってしまいました。本業の減収補填になり、尚且つ健康や生活に破綻を来たさないような、そんな好条件のバイトなんて滅多にありません。
 派遣会社にも一応登録しましたが、派遣会社に支払われる千円を優に超える時給のうちで、実際にバイトが手にするのはせいぜい800円台で、残りは全てピンハネされる事や、安全教育どころか最低限の作業手順すらまともに教えられないのに、労災になれば派遣先とグルになってもみ消すような事もしかねないような派遣会社に、一日に何度も報告の電話を入れさせられてまで、日払いの仕事をする気にはもうなれません。現在、派遣でない副業の面接予約を一件ゲット中です。

 しかし、これも妥協して残業を再開すれば、どれだけ楽な事か。でも、それをやっちゃうと、会社の非を受け入れる事になってしまう。「無理しなくても良い」なんて言っているのも今のうちだけで、そのうちにまた元の木阿弥に戻ってしまうのは目に見えています。
 「あいつだけ早く帰りやがって」と孤立させられる恐れこそ、杞憂であると分かったものの、それも今後はどうなるか分かりません。「××さんはもう上がって良いよ」と定時退勤させられるのも、「あいつはウルサイから早く帰らせろと、上から言われているから、仕方なくそうさせている」というのが、もう見え見えで。「××さんは特別な人で、私には到底あんな真似は出来ない」というのが、他のバイトの大方の受け止め方です。
 これを更に一歩前へ進めていくには、果たしてどうしたら良いか。職場新聞の発行再開ぐらいしか思いつきません。何か妙案がないものでしょうか。

※職場新聞の読者向け質問:さて、上記「冷蔵庫で商品の仕分け中に、あるアルバイトと二言三言、雑談を交わしていた時のこと」云々の、「あるアルバイト」とは一体誰でしょう?
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